2024/11/4〜2024/11/10までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ

2024-11-10

目次

はじめに

 

11月第2週のAWSアップデートを振り返ってみました!

 

可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!

 

ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!

アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)

 

Compute系

 

★★EC2 Auto ScalingがAZのバランスに基づくプロビジョニング制御をサポート

 

Compute: EC2

EC2 Auto ScalingがAZ間で厳密なバランスを設定可能なプロビジョニングを行えるようになりました!
カスタムコードやライフサイクルフックの変更などが不要で、有効なAZ全体のインスタンス数を均等に保ち、回復力を保証します。

EC2 Auto Scaling introduces provisioning control on strict availability zone balance

 

★★EC2がMicrosoft Windows Server 2025のAMIをサポート

 

Compute: EC2

Microsoft Windows Server 2025のライセンスを含んだEC2 AMIが提供されました!
UEFIを備えたNitroベースのインスタンスで起動し、gp3ボリュームをデフォルト搭載しており、最新のWindows Serverを高パフォーマンスかつ従量課金で利用できます。

AWS announces availability of Microsoft Windows Server 2025 images on Amazon EC2

DevelopersIO記事:

[アップデート] Windows Server 2025 AMIがリリースされました

 

★★Lambdaが.NETマネージドランタイムでJSONログ出力をサポート

 

Compute: Lambda

Lambdaの.NETマネージドランタイムにて、JSON構造化形式でのアプリケーションログを出力できるようになりました!
既に対応しているシステムログを含め、.NETアプリケーションにおける大量のログ検索や分析が容易になります。

AWS Lambda announces JSON logging support for .NET managed runtime

公式ブログ:

JSON Structured Logging for .NET Lambda Functions

 

Containers系

 

★★ECSがサービスバージョンとデプロイの履歴表示をサポート

 

Containers: ECS

ECSによってデプロイされたアプリケーションのサービスリビジョン情報とデプロイ履歴を表示できるようになりました!
2024年10月25日以降のデプロイが対象で、コンソールまたはlistServiceDeploymentsとdescribeServiceDeployment APIで確認可能です。

AWS introduces service versioning and deployment history for Amazon ECS services

公式ブログ:

Improving deployment visibility for Amazon ECS services

 

Database系

 

★RDS for SQL Serverが新しいマイナーバージョンをサポート

 

Database: RDS

RDS for SQL Serverが2024年10月のマイナーバージョンアップデートをリリースしました!
各エディションのSQL Server 2016/2017/2019/2022に対して、パフォーマンス強化とセキュリティ修正が提供されています。

Amazon RDS for SQL Server supports minor versions in October 2024

 

★RDS for Oracleが新しいマイナーバージョンをサポート

 

Database: RDS

RDS for Oracleが2024年10月のマイナーバージョンアップデートをリリースしました!
19cと21cで利用可能で、自動マイナーバージョンアップグレード有効時は6〜8週間後にアップグレードが行われます。

Amazon RDS for Oracle now supports October 2024 Release Update

 

Network系

 

★★★WAFによってブロックされたCloudFrontのリクエスト料金が無料化

 

Networking & Content Delivery: CloudFront

2024年10月25日以降の、AWS WAFでブロックされたCloudFrontへのリクエストが無料になりました!
ブロックされたリクエストはWAF側でのみ料金が発生し、CloudFrontのリクエスト料金とデータ転送料金が請求されなくなります。

Amazon CloudFront no longer charges for requests blocked by AWS WAF

 

Security系

 

★★Security Hubが7コントロールをサポート

 

Security, Identity, & Compliance: Security Hub

Security Hubにコントロールが7種類追加されました!
KMSのCriticalおよびSNSのHighを含む、AppSyncの2種類、EC2の2種類、EFSの1種類となります。

AWS Security Hub launches 7 new security controls

DevelopersIO記事:

[アップデート]Security Hub のセキュリティ標準に新たに7個のチェック項目が追加されました(2024/10/18)

 

★Verified Permissionsが複数ポリシーを取得するAPIをサポート

 

Security, Identity, & Compliance: Verified Permissions

Verified PermissionsにbatchGetPolicies APIが追加されました!
1回のAPI呼び出しで最大100個のポリシーを取得することができるため、従来の単一取得と比べ処理が簡素化し、レイテンシーが削減できます。

Amazon Verified Permissions launches new API to get multiple policies

 

Management系

 

★★Well-Architected Frameworkが強化された実装ガイダンスをサポート

 

Management & Governance: Well-Architected Tool

Well-Architected Frameworkが更新されました!
新しいサービスや生成AIなどを踏まえながら14のベストプラクティスが更新され、特にReliabilityの柱に大きな改良が加えられています。

AWS Well-Architected adds enhanced implementation guidance

 

★★CloudWatch Internet MonitorがRoute53 CIDRブロックを指定したルールをサポート

 

Management & Governance: CloudWatch

CloudWatch Internet Monitorに新しいトラフィック最適化提案機能が追加されました!
Route 53のCIDRブロックを設定することで、ネットワークに応じてクライアントを最適なリージョンのIPへルーティングすることができます。

Configure Route53 CIDR blocks rules based on Internet Monitor suggestions

 

Analytics系

 

★★OpenSearchが次世代のUIをサポート

 

Analytics: OpenSearch

OpenSearchのUIが拡張されました!
チームごとの専用スペース作成、DiscoverのUI刷新によるログ探索機能強化や複数データソース分析など、運用分析エクスペリエンスが向上しています。

Amazon OpenSearch Service launches next-gen UI for enhanced data exploration and collaboration

 

★★OpenSearchがエンジンバージョンの標準サポートと延長サポートの終了日を発表

 

Analytics: OpenSearch

OpenSearchの各エンジンバージョンにおける標準サポートの終了日と、延長サポートが発表されました!
特定のレガシーバージョンの標準サポートは2025年11月7日、延長サポートは12ヶ月後または36ヶ月後(ElasticSearch 5.6のみ)となります。

Amazon OpenSearch Service announces Extended Support for engine versions

公式ブログ:

Amazon OpenSearch Service announces Standard and Extended Support dates for Elasticsearch and OpenSearch versions

 

★★MSKがBedrockで使用する埋め込みベクトルの生成をサポート

 

Analytics: MSK

MSKにBedrockと連携するためのブループリントが追加されました!
リアルタイムのストリームデータをBedrockで埋め込みベクトル化し、OpenSearchでインデックス化するプロセスをManaged Service for Apache Flinkアプリケーションとして簡単に作成し、RAGアプリケーションのリアルタイム性が向上します。

Amazon MSK now supports vector embedding generation using Amazon Bedrock

公式ブログ:

Build up-to-date generative AI applications with real-time vector embedding blueprints for Amazon MSK

 

★★MSKがExpressブローカーをサポート

 

Analytics: MSK

MSKでExpressブローカーが利用可能になりました!
デフォルトでベストプラクティスが設定されており、標準ブローカーと比べ最大3倍のスループット、最大20倍のスケール速度、90%短い回復時間による高パフォーマンスを実現します。

Express brokers for Amazon MSK is now generally available

公式ブログ:

Introducing Express brokers for Amazon MSK to deliver high throughput and faster scaling for your Kafka clusters

 

★★DataZoneが価格を見直し、ユーザー単位のサブスクリプションを廃止

 

Analytics: DataZone

DataZoneの料金体系が更新され、2024年11月1日分より適用されました!
ユーザー単位の月額サブスクリプションが廃止され、ストレージ料金の引き下げや一部のAPI無料化など、より高いコスト効率で利用することができます。

Amazon DataZone updates pricing and removes the user-level subscription fee

DevelopersIO記事:

Amazon DataZone ユーザーサブスクリプション料金が廃止になり使用量ベースの課金へ

 

★★DataZoneがセマンティック検索をサポート

 

Analytics: DataZone

DataZoneのビジネスデータカタログで、意味ベースのセマンティック検索が行えるようになりました!
キーワードベースの検索に加えて意味的に関連する用語を含むアセットが返されるため、検索結果の品質が向上します。

Amazon DataZone now supports meaning-based Semantic search

 

★★Kinesis Client Libraryがストリーム生成のコンピューティングコストを最大33%削減

 

Analytics: Kinesis Data Streams

Kinesis Client Library(KCL)3.0がリリースされました!
強化された負荷分散アルゴリズムが導入されており、以前のバージョンと比べてコンピューティングのコストが最大33%削減できます。

New Kinesis Client Library 3.0 reduces stream processing compute costs by up to 33%

 

★★Clean Rooms MLがモデルのトレーニングと推論におけるプライバシーを強化

 

Analytics: Clean Rooms

Clean Rooms MLにカスタムモデリングが追加されました!
独自のMLモデルをパートナーと共有することなくトレーニングおよび推論に使用できるため、より安全なデータコラボレーションが実現できます。

AWS Clean Rooms ML supports privacy-enhanced model training and inference

 

★★QuickSightがAPI/CLIにおけるSnowflakeのクライアント認証情報OAuthをサポート

 

Analytics: QuickSight

QuickSightがSnowflakeに接続するためのクライアント認証情報フローベースのOAuthをAPIおよびCLIで提供しました!
トークンベース、X509ベースのOAuthとロールベースのアクセス制御が含まれ、接続をCloudFormationで構成できるようになります。

Amazon QuickSight now supports Client Credentials OAuth for Snowflake through API/CLI

 

★★QuickSightがAPI/CLIにおけるStarburstのクライアント認証情報OAuthをサポート

 

Analytics: QuickSight

QuickSightがStarburstに接続するためのクライアント認証情報フローベースのOAuthをAPIおよびCLIで提供しました!
トークンベース、X509ベースのOAuthとロールベースのアクセス制御が含まれ、接続をCloudFormationで構成できるようになります。

Amazon QuickSight now supports Client Credentials OAuth for Starburst through API/CLI

 

★Data FirehoseのApache Icebergテーブルへの配信がほぼ全てのリージョンでサポート

 

Analytics: Data Firehose

Data FirehoseにおけるApache Icebergテーブルへの配信機能が、一部を除く全てのリージョンに拡大されました!
S3データレイクに存在するIcebergテーブルにログやストリームデータを直接配信でき、Icebergでの分析が加速します。

Amazon Data Firehose support for delivering data into Apache Iceberg tables is available in additional AWS Regions

 

★DataZoneがHITRUST認証を取得

 

Analytics: DataZone

DataZoneがHealth Information Trust Alliance Common Security Framework(HITRUST)認証を取得しました!
機密性の高い医療データの管理に関する要件を満たすことが証明され、AWS Artifactからドキュメントを確認できます。

Amazon DataZone Achieves HITRUST Certification

 

Machine Learning系

 

★★★Claude 3.5 HaikuがBedrockでサポート

 

Machine Learning: Bedrock

Anthropicの最新モデルClaude 3.5 Haikuが、オレゴンとバージニア北部(クロスリージョン推論のみ)のBedrockで利用可能になりました!
高速かつClaude 3 Opusを上回るインテリジェンスを持つモデルで、現在はテキストのみ、今後画像入力に対応予定です。

Anthropic’s Claude 3.5 Haiku model now available in Amazon Bedrock

 

★★★Bedrock Prompt ManagementがGA

 

Machine Learning: Bedrock

プレビューとなっていたBedrock Prompt ManagementがGAとなりました!
プロンプトの作成や管理・共有などが可能となり、Converse/InvokeModel APIや、各モデルのツール利用、Agentsのプロンプトにも対応しています。

Amazon Bedrock Prompt Management is now generally available

公式ブログ:

Amazon Bedrock Prompt Management is now available in GA

DevelopersIO記事:

Amazon Bedrock Prompt Management が一般提供開始になりました

 

★★Amazon Q Businessがセットアップを簡素化し新しいWebエクスペリエンスをサポート

 

Machine Learning: Q Business

Amazon Q Businessが、ドキュメントをインデックス化する前にWebアプリケーションを提供できるようになりました!
セットアップが簡素化されてすぐに生成AIアプリケーションを利用およびエンドユーザーに提供でき、後でデータソースを追加してインデックス化できます。

Amazon Q Business adds simplified setup and new web app experience

 

★HealthImagingが医療画像データの非可逆圧縮に関するサポートを強化

 

Machine Learning: HealthImaging

HealthImagingが非可逆エンコードされたデータを多くサポートするようになりました!
JPEGベースライン非可逆8ビット、JPEG 2000非可逆、高スループットJPEG 2000非可逆の圧縮をトランスコード不要で保持し、ストレージコストを削減します。

Announcing enhanced support for medical imaging data with lossy compression

 

★Pollyが6種類の合成生成音声をサポート

 

Machine Learning: Polly

Pollyに生成音声が6種類追加されました!
Ayanda(南アフリカ英語)、Léa(フランス語)、Lucia(ヨーロッパスペイン語)、Lupe(アメリカスペイン語)、Mía(メキシコスペイン語)、Vicki(ドイツ語)で、いずれも女性の声、かつ生成AI技術が用いられています。

Six new synthetic generative voices for Amazon Polly

 

Front-End系

 

★★Location Serviceが強化されたPlaces, Route, Mapsをサポート

 

Front-End Web & Mobile: Location Service

Location ServiceのPlaces, Route, Maps機能が向上されました!
検索機能の強化と詳細な情報、高度なルート計画機能の追加などが行われており、アプリケーションへ高度な位置情報機能を簡単に追加できます。

Amazon Location Service launches Enhanced Places, Routes, and Maps

 

Developer系

 

★★CodePipelineがスターターテンプレートをオープンソース化

 

Developer Tools: CodePipeline

CodePipelineに追加されたスターターテンプレートがオープンソース化されました!
CloudFormationテンプレートによってプロビジョニングされるリソースを確認したり、用途によってカスタマイズしたりすることが可能です。

AWS CodePipeline open source starter templates for simplified getting started experience

 

★★CodeBuildのリザーブドキャパシティが追加のコンピューティングタイプをサポート

 

Developer Tools: CodeBuild

CodeBuildのリザーブドキャパシティにコンピューティングタイプが18種類追加されました!
フリートでvCPU/メモリ/ディスク容量の属性を指定することで利用でき、最大96vCPUおよびメモリ192GBをサポートしています。

AWS CodeBuild now supports additional compute types for reserved capacity

 

Business系

 

★★SESがEメール送信API向けのインラインテンプレートをサポート

 

Business Applications: SES

SESが、SendBulkEmailまたはSendEmail API利用時にEメールテンプレートをリクエストに含めることができるようになりました!
テンプレートをSESアカウントでなくアプリケーションで設定できるようになり、管理プロセスが簡素化します。

Amazon SES adds inline template support to send email APIs

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon SES が送信時のインラインテンプレート機能に対応しました

 

Migration系

 

★Application Discovery Service Agentless Collectorがネットワーク接続の検出をサポート

 

Migration & Transfer: Application Discovery Service

Application Discovery ServiceのAgentless Collectorがネットワーク接続を検出できるようになりました!
オンプレミスサーバー間の関係および依存関係を把握することで、適切な移行計画の作成に役立ちます。

Network connections is now discoverable with AWS Application Discovery Service Agentless Collector

 

★Mainframe ModernizationがFedRAMP ModerateとSOCを取得

 

Migration & Transfer: Mainframe Modernization

Mainframe Modernizationが、米国リージョンにて連邦リスクおよび認証管理プログラム(FedRAMP) Moderateとして承認されました!
加えて全てのリージョンでSystem and Organization Controls(SOC)に準拠し、コンプライアンスが証明されます。

AWS Mainframe Modernization achieves FedRAMP Moderate and SOC compliance

 

その他

 

★Partner Centralが改善されたセルフガイドエクスペリエンスをサポート

 

Others: Partner Central

Partner Centralのセルフガイドエクスペリエンスに、タスクの分類とグループ化が追加されました!
主要なアクションをタスク化し、優先順位やタスクカテゴリに応じて整理することで、製品のオンボーディングからMarketplaceでの販売までのプロセスが効率化します。

Announcing an improved self-guided experience for AWS Partner Central

 

おわりに

 

今週もおそらくどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
Analytics系のアップデートが大量に来ましたね〜

 

Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。

 

また、YouTubeにて毎週水曜12時から、前週のアップデートをラジオ感覚で振り返る #しむそくRadio も始まりました!
皆さんのフィードバックにより随時改善してまいりますので、是非チャンネル登録、視聴およびアンケートのご回答までしていただけると大変嬉しいです!

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