2024/9/2〜2024/9/8までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
9月第1週のAWSアップデートを振り返ってみました!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Containers系
★★★ECS on Fargate SpotがGravitonをサポート
Containers: ECS
ECS on Fargate Spotが、Gravitonベースのコンピューティングを選択できるようになりました!
通常のFargateより最大70%安く、またx86_64と比べさらにコストパフォーマンスに優れたコンピューティングでワークロードを実行できます。
Amazon ECS now supports AWS Graviton-based Spot compute with AWS Fargate
DevelopersIO記事:
[アップデート] Fargate Spot で AWS Graviton ベースのコンピューティングがサポートされました
Database系
★★★【Preview】DynamoDBがAttribute-Based Access Controlをサポート
Database: DynamoDB
DynamoDBが属性ベースのアクセス制御(ABAC)に対応しました!
ユーザーやロールなどリソースのタグに基づいたアクセス許可を定義するもので、組織やユーザーの拡張に応じて柔軟で拡張性の高いアクセス制御ポリシーを実装できます。
Amazon DynamoDB announces support for Attribute-Based Access Control
★★Redshift Data APIがセッションの再利用をサポート
Database: Redshift
RedshiftのData APIがセッションの再利用に対応しました!
クエリにおけるセッションコンテキストの保持期間を秒単位で設定することで後続クエリで参照できるようになり、接続や実行のレイテンシーが短縮されパフォーマンスが向上します。
AWS announces session reuse with Amazon Redshift Data API
★★Timestream for InfluxDBの管理機能が強化
Database: Timestream
Timestream for InfluxDBの管理オプションが強化されました!
インスタンスのサイズ変更やシングルAZとマルチAZ間の移動ができるようになり、時系列データ処理ワークロードに応じて柔軟にリソースを制御できます。
Amazon Timestream for InfluxDB now supports enhanced management features
★RDS for Oracleがマルチテナント構成でOEMおよびOLSをサポート
Database: RDS
RDS for Oracleがマルチテナント構成においてOracle Enterprise Manager(OEM)とOracle Label Security(OLS)を利用できるようになりました!
単一コンソールからのOracleインフラストラクチャの監視や、テーブルまたは行単位での詳細なアクセス制御が可能となります。
Amazon RDS for Oracle now supports OEM and OLS options with Multitenant configuration
★RDS Custom for SQL Serverがクロスリージョンでのスナップショットコピーをサポート
Database: RDS
RDS Custom for SQL Serverがクロスリージョンでスナップショットをコピーできるようになりました!
商用リージョン間において手動および自動スナップショットのいずれもコピー可能で、ディザスタリカバリに有用です。
Amazon RDS Custom for SQL Server supports Cross-region Snapshot Copying
★RDS Custom for SQL Serverが3リージョンでサポート
Database: RDS
RDS Custom for SQL Serverが大阪、パリ、カリフォルニア北部リージョンで利用可能になりました!
データベースとOSに対する管理者権限を持ちながら、部分的にRDSのマネージドエクスペリエンスを享受したいユースケースに最適です。
Amazon RDS Custom for SQL Server is now available in 3 additional AWS Regions
★RDS Database preview environmentがPostgreSQL 17 RC1をサポート
Database: RDS
RDS Database preview environmentにて、PostgreSQL 17 RC1が利用できるようになりました!
最大60日間保持可能な環境でPostgreSQL 17を評価でき、ダンプまたはロード機能でのデータベースのインポート/エクスポートに対応しています。
PostgreSQL 17 RC1 is now available in Amazon RDS Database preview environment
★RDS for MariaDBがマイナーバージョン10.11.9, 10.6.19, 10.5.26をサポート
Database: RDS
RDS for MariaDBのマイナーバージョン10.11.9, 10.6.19, 10.5.26が利用可能になりました!
セキュリティ脆弱性やバグの修正、パフォーマンスの改善、新機能の追加などが含まれています。
Amazon RDS for MariaDB supports minors 10.11.9, 10.6.19, 10.5.26
Network系
★★★NLBのTCPアイドルタイムアウトを変更可能に
Networking & Content Delivery: ELB
Network Load BalancerのTCPアイドルタイムアウトを350秒から変更できるようになりました!
60〜6,000秒で設定可能となり、長期間のトラフィックフローにおけるレイテンシー削減などアプリケーションに応じて最適なスティッキネスを調整できます。
AWS Network Load Balancer now supports configurable TCP idle timeout
公式ブログ:
Introducing NLB TCP configurable idle timeout
★★Gateway Load BalancerのTCPタイムアウトを変更可能に
Networking & Content Delivery: ELB
サードパーティのファイアウォールアプライアンスをトラフィックに追加する際に用いるGateway Load Balancerが、TCPアイドルタイムアウトを350秒から60〜6,000秒へ変更可能になりました!
長時間フローを実行するアプリケーションの中断を防ぎます。
AWS Gateway Load Balancer now supports configurable TCP idle timeout
公式ブログ:
Introducing configurable TCP idle timeout for Gateway Load Balancer
Storage系
★★★【Alpha】Storage Browser for S3が公開
Storage: S3
ウェブアプリケーション向けのオープンソースツールであるStorage Browser for S3がアルファリリースされました!
Amplify UI Reactコンポーネントとして提供され、アプリケーションからS3バケットへ簡単かつ安全にアクセスするためのUIを提供します。
Announcing Storage Browser for Amazon S3 for your web applications (alpha release)
DevelopersIO記事:
[開発プレビュー版] ストレージバケットの操作インターフェースを提供できる Amplify UI コンポーネント「Storage Browser for S3」がアナウンスされたので使ってみた
★★S3 Access GrantsがListCallerAccessGrants APIをサポート
Storage: S3
S3 Access GrantsにListCallerAccessGrants APIが追加されました!
IAMプリンシパルとIAM Identity Centerのユーザーが自身の権限でアクセス可能なS3バケット、プレフィックス、オブジェクトを一覧表示でき、Storage Browser for S3でも利用されています。
Amazon S3 Access Grants introduce the ListCallerAccessGrants API
★EBSのdirect APIがIPv6でのPrivateLinkをサポート
Storage: EBS
EBSのdirect APIをPrivateLink経由で接続する際にIPv6が利用できるようになりました!
VPC内またはオンプレミスのIPv6アプリケーションから、APIでEBSスナップショットの作成と読み取りが行え、バックアップ&リカバリのワークフローを簡単に定義できます。
Amazon EBS direct APIs now supports IPv6 in AWS PrivateLink
Management系
★★CloudWatch Application SignalsがリクエストベースのSLOをサポート
Management & Governance: CloudWatch
CloudWatch Application Signalsが、リクエスト数を基準にSLOを計算できるようになりました!
期間ベースのSLOと異なり、リクエストの成否の割合に基づいて計算され、リクエスト数の変動が大きいアプリケーションに有効です。
CloudWatch Application Signals now supports request based Service Level Objectives (SLOs)
Analytics系
★★Glueがジョブのキューイングをサポート
Analytics: Glue
Glueにジョブキューイング機能が追加されました!
アカウントレベルで同時ジョブ実行数、同時DPU、VPC内のIPアドレスといったクォータや制限を監視し、ジョブの実行が開始できない場合にキューイングさせ、再度試行することができます。
AWS Glue now provides job queuing
★Kinesis Data StreamsがFIPS 140-3対応のインターフェースVPCエンドポイントをサポート
Analytics: Kinesis Data Streams
Kinesis Data Streamsが、連邦情報処理規格(FIPS)140-3で検証されたPrivateLinkを利用できるようになりました!
米国連邦政府関連のワークロードで、機密データを暗号化し、VPCエンドポイントへ接続する際のFIPSセキュリティ要件に対応します。
Amazon Kinesis Data Streams now supports FIPS 140-3 enabled interface VPC endpoint
★Managed Service for Apache FlinkがFlink 1.20をサポート
Analytics: Managed Service for Apache Flink
Managed Service for Apache FlinkがApache Flink 1.20に対応しました!
Flink 1.xの最後のマイナーバージョンとなる予定で、バグ修正、パフォーマンス向上、新機能の追加が含まれています。
Amazon Managed Service for Apache Flink now supports Apache Flink 1.20
Machine Learning系
★★★Stability AIの画像生成モデルがBedrockでサポート
Machine Learning: Bedrock
Stability AIによる3種類の画像生成モデルが、オレゴンリージョンのBedrockで利用できるようになりました!
品質とスピードおよびコストに応じて、Stable Image Ultra, Stable Diffusion 3 Large, Stable Image Coreの3種類を使い分けられます。
Stability AI’s Top 3 Text-to-Image Models Now Available in Amazon Bedrock
公式ブログ:
Stability AI’s best image generating models now in Amazon Bedrock
★★★Claude 3 SonnetがAgents for Bedrockをサポート
Machine Learning: Bedrock
Agents for Bedrockで利用可能なモデルに、Claude 3.5 Sonnetが追加されました!
東京を含む5リージョンが対応し、Agentsによる複雑なタスクの分解および実行を高い精度かつ高速でこなすことができます。
★★オブジェクト指向SDKのsagemaker-coreがリリース
Machine Learning: SageMaker
オブジェクト指向のPython SDKであるsagemaker-coreがリリースされました!
SageMakerの全ての機能を利用でき、リソースオブジェクトをパラメータとして渡したりロジックを抽象化したりすることで認知負荷が軽減され、開発生産性が向上します。
Introducing sagemaker-core: A New Object-Oriented SDK for Amazon SageMaker
★★Sagemaker StudioがApache Spark on EMR Serverlessの実行をサポート
Machine Learning: SageMaker
Sagemaker Studioノートブック上から直接EMR Serverlessを呼び出し、Apache Sparkジョブを実行できるようになりました!
大規模なデータに対して高パフォーマンスなEMR ServerlessのSparkジョブをマネージドで利用できるため、データ分析や機械学習が効率化します。
Use Apache Spark on Amazon EMR Serverless directly from Amazon Sagemaker Studio
Front-End系
★★AppSyncがAPIモニタリングでDEBUGとINFOログレベルをサポート
Front-End Web & Mobile: AppSync
AppSyncのGraphQL APIが、DEBUGとINFOのログレベルを設定できるようになりました!
ログをより詳細に制御してCloudWatch Logsへ出力できるようになり、トラブルシューティング時の可読性向上やコスト削減に役立ちます。
AWS AppSync enhances API monitoring with new DEBUG and INFO logging levels
End User系
★★WorkSpaces PoolsがWIndows 10/11のライセンス持ち込みをサポート
End User Computing: WorkSpaces
WorkSpaces Poolsで自身のWindows10または11のライセンスを持ち込んで適用することができるようになりました!
オンプレミスと同様のエクスペリエンスで仮想デスクトップへ移行でき、自動拡張されるプールによりコスト効率が大幅に向上します。
Amazon WorkSpaces Pools now allows you to bring your Windows 10 or 11 licenses
Business系
★★SESがオンボーディングエクスペリエンスを強化
Business Applications: SES
SESのオンボーディングをサポートするセットアップウィザードが強化されました!
未解決のタスクに基づく推奨事項が確認しやすくなったほか、Virtual Deliverability Manager(VDM)をウィザード内で有効化できるようになっています。
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon SES のセットアップタスク管理画面の構成が変わり、セットアップウィザードに VDM オプションが含まれるようになりました
★★Amazon Connectが日中予測をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensのダッシュボードに、機械学習を利用した日中予測機能が追加されました!
15分ごとに残りの問い合わせ量、平均キュー応答時間、平均処理時間の予測が提供され、エージェントの人数や配置の決定に役立ちます。
Amazon Connect now offers intraday forecasts
★Amazon Connect Contact Lensの文字起こしが10言語に対応
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensが新たに10言語の文字起こしに対応しました!
カタロニア語、デンマーク語、オランダ語、フィンランド語、インドネシア語、マレー語、ノルウェー語、ポーランド語、スウェーデン語、タガログ語/フィリピン語が追加されています。
Amazon Connect Contact Lens can now generate transcriptions in 10 new languages
★Amazon Connectがエージェントスケジュールの週表示をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectにて、エージェントのスケジュールを週次ビューで確認できるようになりました!
週全体の人員配置を確認し、ビュー内で人員の過不足に応じたシフトの移動やシフトの健全性チェックが行えます。
Amazon Connect now provides a weekly view of agent schedules
★Amazon Connect Contact Lensがエージェントのパフォーマンス評価の自動化をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensが、エージェントのパフォーマンス評価を通話分析結果によって自動入力できるようになりました!
一部の質問項目をメトリクスに応じて入力したり、該当なしとしてマークしたりすることができ、パフォーマンス評価がより効率化されます。
Amazon Connect Contact Lens now supports new ways to automate agent performance evaluations
Developer系
★★FISがセーフティレバーをサポート
Developer Tools: FIS
Fault Injection Service(FIS)の安全管理にセーフティレバー機能が追加されました!
有効にすることで実行中のすべてのフォールトインジェクション実験がリージョン単位で停止され、手動で解除するまで障害を発生しないようにします。
AWS Fault Injection Service introduces additional safety control
DevelopersIO記事:
[アップデート] AWS FIS で安全対策のために全ての実験を実行できないようにする「Safety Lever」が導入されました
おわりに
今週もギリギリどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。