2024/9/9〜2024/9/15までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ

目次

はじめに

 

9月第2週のAWSアップデートを振り返ってみました!

 

可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!

 

ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!

アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)

 

Comptute系

 

★★P5eインスタンスがCapacity Blocks経由でサポート

 

Compute: EC2

NVIDIA H200 Tensor Core GPUを搭載したP5eインスタンスが、オレゴンにてCapacity Blocks経由で利用可能になりました!
8つのH200 GPUを備え、LLMや拡散トレーニング、密結合なHPCワークロードといった巨大なリソースを必要とする場面で有効です。

Amazon EC2 P5e instances are generally available via EC2 Capacity Blocks

DevelopersIO記事:

キャパシティブロック予約を利用して P5 系 インスタンスを起動する際に、考慮する制限値を教えてください

 

★Elastic BeanstalkがサービスエンドポイントへのIPv6インバウンドをサポート

 

Compute: Elastic Beanstalk

Elastic BeanstalkがIPv6インバウンドトラフィックに対応し、デュアルスタックなVPCエンドポイントが利用可能になりました!
パブリックおよびPrivateLinkのいずれのVPCエンドポイントに対しても、BeanstalkにIPv6でリクエストを送信できます。

AWS Elastic Beanstalk adds support for IPv6 inbound traffic to service endpoints

 

Database系

 

★★Auroraが15リージョンでR7gインスタンスをサポート

 

Database: RDS

東京を含む15リージョンのAuroraで、Graviton3ベースのR7gインスタンスが利用できるようになりました!
Graviton2と比べ、最大30%のパフォーマンス向上と最大20%優れた価格パフォーマンスを発揮します。

Amazon Aurora now supports R7g Graviton3-based instance family in 15 additional regions

 

★★RDS for MySQLがRedshiftとのzero-ETL統合をサポート

 

Database: RDS

RDS for MySQLとRedshiftとのzero-ETL統合がGAとなりました!
MySQL 8.0.32以降が対応し、RDS上の大規模なデータをほぼリアルタイムで分析可能となり、レプリケーションの詳細な調整もできるようになっています。

Amazon RDS for MySQL zero-ETL integration with Amazon Redshift is now generally available

公式ブログ:

Amazon RDS for MySQL zero-ETL integration with Amazon Redshift, now generally available, enables near real-time analytics

 

★★Redshiftがzero-ETLにおいてテーブルのソートキー変更をサポート

 

Database: Redshift

Redshiftがzero-ETL統合において、レプリケートされたテーブルのソートキーを変更できるようになりました!
ソートキー列のフィルターを行うクエリパフォーマンスが向上するほか、ソートキーをAUTOにして自動的に設定させることもできます。

Amazon Redshift now supports altering sort keys on tables in zero-ETL integration

 

★★Redshift Serverless最大1,024のRedshift Processing Unitsをサポート

 

Database: Redshift

Redshift ServerlessのRedshift Processing Units(RPU)が最大512から1,024に引き上げられました!
バージニア北部、オレゴン、オハイオが対応し、テラバイトを超えるような大きなサイズのデータや複雑なワークロードに適しています。

Amazon Redshift Serverless now supports higher base capacity of 1024 Redshift Processing Units

 

★RDS for SQL Serverがマイナーバージョン2019 CU28, 2022 CU14をサポート

 

Database: RDS

RDS for SQL Serverにマイナーバージョン2019 CU28 – 15.0.4385.2と2022 CU14 – 16.0.4135.4が追加されました!
全てのエディションが対象で、パフォーマンスの強化とセキュリティの修正が含まれています。

Amazon RDS for SQL Server Supports Minor Versions 2019 CU28, 2022 CU14

 

Storage系

 

★★Backup Audit Managerがlogically air-gapped vaultに対する新しいコントロールを追加

 

Storage: Backup

AWS Backupのlogically air-gapped vaultに対する新しいBackup Audit Managerコントロールが追加されました!
指定された時間枠内にlogically air-gapped vaultへバックアップが作成されているかを評価するもので、コンプライアンス要件に対応します。

AWS Backup Audit Manager adds new control to audit resources inside logically air-gapped vault

 

Integration系

 

★EventBridge PipesがCMKをサポート

 

Application Integration: EventBridge Pipes

EventBridge PipesがKMSのカスタマー管理キー(CMK)に対応しました!
フィルターパターン、エンリッチメントパラメータ、ターゲットパラメータを独自のキーで暗号化できるようになり、セキュリティ要件に対応します。

Amazon EventBridge Pipes now supports customer managed KMS keys

 

Security系

 

★★IAM Identity Centerのアクセスポータルが言語とビジュアルモードをサポート

 

Security, Identity, & Compliance: IAM Identity Center

IAM Identity CenterにおけるAWSアクセスポータル画面が改良されました!
12の言語から選択できるようになったほか、ダークモードへの切り替えが可能になっています。

AWS IAM Identity Center now supports language and visual mode preferences in the AWS access portal

DevelopersIO記事:

[アップデート] AWS IAM Identity Center のアクセスポータルでユーザーごとに言語とビジュアルモードを設定できるようになりました

 

★★Cognitoのユーザープール認証におけるMFAがEメールをサポート

 

Security, Identity, & Compliance: Cognito

Cognitoを利用したサインインの多要素認証(MFA)手段にEメールが選択できるようになりました!
SMSおよび時間ベースのワンタイムパスワードといった既存の手段に加え、Eメールで送信されたワンタイムパスワードを入力して追加の認証を行う方法です。

Amazon Cognito user pools now offer email as a multi-factor authentication (MFA) option

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon Cognito で多要素認証(MFA)の方法に E メールを設定できるようになりました

 

★★WAF Bot Control Managed Ruleがボット検出能力を強化

 

Security, Identity, & Compliance: WAF

AWS WAF Bot ControlのManaged Ruleが機能強化されました!
トークン再利用の検出、19のbotがカテゴリに追加、クラウドサービスプロバイダラベル、ブラウザ拡張機能ラベル、CloudWatch可視性向上といった機能が追加され、ボットの検出能力が向上します。

AWS WAF Bot Control Managed Rule expands bot detection capabilities

 

★★Network FirewallがPrivateLinkをサポート

 

Security, Identity, & Compliance: Network Firewall

Network FirewallがPrivateLinkに対応しました!
VPC/AWSサービス/オンプレミスにあるクライアントとNetwork Firewall間のトラフィックを、パブリックインターネットを通らないように構成できるようになります。

AWS Network Firewall now supports AWS PrivateLink

 

Management系

 

★Resource Access ManagerがPrivateLinkをサポート

 

Management & Governance: Resource Access Manager

Resource Access Manager(RAM)がPrivateLink(インターフェースVPCエンドポイント)に対応しました!
様々なリソースを、パブリックインターネットを経由せずにOrganizations内、OU内、アカウント間で安全に共有できるようになります。

AWS Resource Access Manager now supports AWS PrivateLink

 

Analytics系

 

★★QuickSightがBigQueryに対するDirect Queryをサポート

 

Analytics: QuickSight

QuickSightからGoogle BigQueryへのDirect Queryが利用可能になりました!
SPICEとBigQueryコネクタを用いた既存の機能の拡張で、SPICEへ取り込まず直接BigQueryのデータを、行数やサイズが無制限かつリアルタイムでクエリできます。

Amazon QuickSight now supports Direct Query for Google BigQuery connector

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon QuickSight の Google BigQuery データセットでダイレクトクエリモードも使えるようになりました

 

★★OpenSearchがバージョン2.15をサポート

 

Analytics: OpenSearch

OpenSearchにてバージョン2.15がリリースされました!
ラジアル検索、ニューラルスパース検索向けフェーズプロセッサ、ハイブリッド検索のパフォーマンス最適化、再インデックスワークフロー、ML推論プロセッサなどの新機能が含まれています。

Amazon OpenSearch Service now supports OpenSearch version 2.15

 

★★Glue Data CatalogがApache Icebergのストレージ最適化をサポート

 

Analytics: Glue

Glue Data CatalogがApache Icebergテーブルのストレージ最適化に対応しました!
作成されたスナップショットや、書き込み中の障害で生じた孤立ファイルの保持期間を設定して自動削除することで、コスト削減とクエリパフォーマンス向上を見込めます。

AWS Glue Data Catalog now supports storage optimization of Apache Iceberg tables

 

★MSK Replicatorがクラスター間レプリケーションにおける同一トピック名をサポート

 

Analytics: MSK

MSK Replicatorでクラスター間レプリケーションを行う再、元のKafkaトピック名を保持できるようになりました!
無限レプリケーションループのリスクを潜在的に回避し、アプリケーションの再構成が不要となり、マルチクラスターを効率的に構成できます。

Amazon MSK enhances cross-cluster replication with support for identical topic names

 

★EMR on EC2がクラスター起動時のサブネット選択を強化

 

Analytics: EMR

EMR on EC2のクラスター起動時におけるサブネット選択方法が強化されました!
すべてのインスタンスフリートを起動可能なIPアドレスを持つサブネットが優先して使用されるようになり、クラスターの信頼性が向上します。

Amazon EMR on EC2 improves cluster launch experience with intelligent subnet selection

 

Machine Learning系

 

★★★Bedrock Knowledge Basesがクロスリージョン推論をサポート

 

Machine Learning: Bedrock

Bedrock Knowledge Basesでクロスリージョン推論が利用できるようになりました!
RetrieveAndGenerate APIにおいて事前定義された推論プロファイルを使用し、ピーク時に複数リージョンのモデルを呼び出すことで可用性を高めます。

Amazon Bedrock Knowledge Bases now supports cross-region inference

 

★★★SageMaker HyperPodがEKSをサポート

 

Machine Learning: SageMaker

基盤モデル開発に適したSageMaker HyperPodがEKSに対応しました!
MLワークロードにKubernetesを利用しているユースケースにおいて、HyperPodの自己修復性による可用性の高さを活用でき、モデルのトレーニング時間を大幅に短縮できます。

Amazon EKS support in Amazon SageMaker HyperPod to scale foundation model development

公式ブログ:

Amazon SageMaker HyperPod introduces Amazon EKS support

 

★★Container InsightsがHyperPod on EKSをサポート

 

Machine Learning: SageMaker

SageMaker HyperPod on EKSのノード可観測性をCloudWatch Container Insightsで視覚化できるようになりました!
ノードの可用性を監視し、障害時にノードヘルスを維持するためのガイドを行うことで、トレーニング期間を最適化します。

Container Insights now announces SageMaker HyperPod node health observability on EKS

 

★★SageMaker Inferenceがスティッキーセッションルーティングをサポート

 

Machine Learning: SageMaker

SageMaker Inferenceにスティッキーセッションルーティングが追加されました!
同じセッションのリクエストが全て同じインスタンスにルーティングされるようになり、情報が再利用できるため、MLアプリケーションのレイテンシーが向上します。

Announcing sticky session routing for Amazon SageMaker Inference

 

Business系

 

★Amazon Connectのエージェント階層がCloudFormationをサポート

 

Business Applications: Connect

Amazon Connectのエージェント階層がCloudFormationで定義できるようになりました!
手動デプロイによるミスを削減し、コンタクトセンターの構成における再利用性が向上します。

Amazon Connect expands AWS CloudFormation support for agent hierarchies

 

★Amazon ConnectのエージェントステータスがCloudFormationをサポート

 

Business Applications: Connect

Amazon ConnectのエージェントステータスがCloudFormationで定義できるようになりました!
手動デプロイによるミスを削減し、コンタクトセンターの構成における再利用性が向上します。

Amazon Connect launches AWS CloudFormation support for agent status

 

Media系

 

★★Elemental Media ServicesがAV1エンコーディングをサポート

 

Media Services: Elemental Media Services

Elemental MediaLive/MediaPackage/MediaTailor/MediaConvertの各サービスが、AV1ビデオコーデックに対応しました!
AV1でエンコードされたコンテンツのライブストリーミング、パッケージ化、VODアセットと広告準備および広告挿入が可能で、HEVCやAVCよりコスト効率に優れます。

AWS Elemental Media Services now support live AV1 encoding

 

★★Elemental MediaLive Anywhereがリリース

 

Media Services: Elemental MediaLive

Elemental MediaLive Anywhereが新機能として発表されました!
クラウドの従量課金制とサービスを保ちながら、動画ソースの出力に近いオンプレミスのハードウェアでライブ動画のトランスコーディングを実行することができます。

Announcing AWS Elemental MediaLive Anywhere for live video encoding on your own hardware

 

★★IVS Real-Time StreamingがRTMP取り込みをサポート

 

Media Services: IVS

IVSが、RTMP(Real-Time Messaging Protocol)とそれを暗号化したRTMPS形式での取り込みに対応しました!
現在サポートされているWHIPを補完し、IVSが多くのソフトウェアやハードウェアエンコーダーとの互換性を持つことができます。

Amazon IVS Real-Time Streaming now supports RTMP ingest

 

★★Elemental MediaConnectがサムネイル画像の入力をサポート

 

Media Services: Elemental MediaConnect

Elemental MediaConnectが、ソースのサムネイル画像をコンソールまたはAPIで取得できるようになりました!
ライブコンテンツをメタデータやメトリクスだけでなく、サムネイルで確認することで、入力ソースが正しいものであることを確認できます。

AWS Elemental MediaConnect adds support for input thumbnail images

 

IoT系

 

★IoT SiteWise EdgeがLitmus Edge経由で100以上のプロトコルをサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWise EdgeがLitmusをパートナーとして統合し、100以上の産業プロトコルに新しく対応しました!
Litmus Edgeソフトウェアを用いることでプロトコルからのデータ取り込みに必要な構成を自動化し、保存や監視が容易に行えるようになります。

AWS IoT SiteWise Edge adds support for 100+ protocols through Litmus Edge

 

★IoT SiteWise EdgeがCloudRailを利用したセカンダリセンサーをサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWise EdgeがCloudRailをパートナーとして統合し、セカンダリセンサーに対応しました!
隔離されたブラウンフィールド機器からIO-LinkまたはModbus TCP/IPプロトコルを用いて簡単にデータ収集を行えるようになります。

Secondary sensor support for AWS IoT SiteWise Edge through CloudRail

 

Migration系

 

★MGNが移行後のTrend Microアクションをサポート

 

Migration & Transfer: MGN

Application Migration Service(MGN)が移行後のインスタンスにTrend Micro Vision One Server & Workload Protection Agentをインストールするアクションを追加しました!
移行後に実施する作業を自動化することで、ミスを軽減します。

AWS Application Migration Service supports Trend Micro post-launch action

 

おわりに

 

今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!

 

Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。