【1周年】2024/7/29〜2024/8/4までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
8月第1週のAWSアップデートを振り返ってみました!
ちょうど1年前の8月第1週からこのブログでの展開を始めたため、1周年となります!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★★GravitonベースのEC2インスタンスがHibernationをサポート
Compute: EC2
GravitonベースのEC2インスタンスで、休止状態(Hibernation)が利用できるようになりました!
RAMの内容をEBSのルートボリュームに保存してから休止するため、コストの削減と再開時の起動時間の短縮が可能です。
AWS Graviton-based EC2 instances now support hibernation
★★EC2のFleetとAuto ScalingがAMIに対するエイリアスをサポート
Compute: EC2
EC2のFleetおよびAuto Scalingにおいて、AMI IDに対するカスタム識別子(エイリアス)を指定することができるようになりました!
Systems Manager Parameter Storeで作成したパラメータを識別子として指定できるため、AMI更新の際にコード変更が不要となります。
Amazon EC2 Fleet and EC2 Auto Scaling groups now supports aliases for Amazon Machine Images (AMIs)
Database系
★★RedshiftがIAM Identity CenterによるSSOを行うドライバーをサポート
Database: Redshift
RedshiftがJDBC/ODBC/Pythonドライバー経由でIAM Identity Centerに接続できるようになりました!
拡張プロパティでissuer_url, plugin_name, idc_regionを構成することで、組織のIdPからIAM Identity Center経由でSSOを実現します。
Amazon Redshift releases drivers for supporting single sign-on with AWS IAM Identity Center
★★Neptune Analyticsがより小さなCapacity Unitをサポート
Database: Neptune
Neptune AnalyticsのNeptune Memory Capacity Unitsとして、32m-NCUと64m-NCUが利用可能になりました!
従来の128m-NCUより小さなグラフサイズで開始でき、コストを節約しながらベクトル検索やグラフアルゴリズム、グラフRAGを試せるようになります。
Amazon Neptune Analytics now introduces new smaller capacity units
★★DMSの同種データ移行が計29リージョンでサポート
Database: DMS
DMSによるRDSまたはAuroraへの同種データ移行機能が、大阪など新たに20リージョンで利用可能になりました!
オンプレミス、EC2、DocumentDBなどをソースとした同種データベースへの移行を、最小限のダウンタイムで簡単に実行します。
★★RDS for MySQL 8.4がプレビューを開始
Database: RDS
RDS Database preview environmentに、RDS for MySQL 8.4が追加されました!
最新のLTSバージョンとなり、シングルAZまたはマルチAZにて最大60日間インスタンスを保持して利用できます。
Amazon RDS for MySQL supports version 8.4 in RDS Database preview environment
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon RDS のデータベースプレビュー環境で次期 LTS の MySQL 8.4 を評価出来るようになりました
★RDS for SQL ServerがトランザクションログバックアップをDMSと統合
Database: RDS
RDS for SQL ServerのトランザクションログバックアップがDMSと統合するようになりました!
DMSがRDS for SQL Serverをソースとしてレプリケーションする際、中断や失敗時に再ロードする必要なくトランザクションログから回復でき、信頼性が向上します。
Amazon RDS for SQL Server supports integration of transaction log backup with DMS
Storage系
★★Elastic Disaster Recoveryが起動時のFlexible Instance Typesをサポート
Storage: DRS
Elastic Disaster RecoveryにFlexible Instance Types機能が追加されました!
リカバリ起動時のインスタンスタイプをリストとして事前に設定することで、容量不足によるリカバリ失敗を防ぎます。
AWS Elastic Disaster Recovery now supports Flexible Instance Types launch setting
Integration系
★Amazon MQがActiveMQ 5.18をサポート
Application Integration: MQ
Amazon MQでActiveMQバージョン5.18を利用できるようになりました!
JMS 2.0の簡易APIのデフォルトサポート、XAトランザクションのメソッド実装などが含まれるほか、5.18以降はAmazon MQがブローカーのアップグレードを管理するようになります。
Amazon MQ now supports ActiveMQ version 5.18
Security系
★★Payment Cryptographyが4リージョンでサポート
Security, Identity, & Compliance: Payment Cryptography
支払い処理におけるPCIセキュリティ標準の暗号化とキー管理を提供するPayment Cryptographyが、東京、シンガポール、フランクフルト、アイルランドの各リージョンで利用可能になりました!
米国の既存リージョンから移行することで、より低レイテンシーな支払い処理を実現します。
AWS Payment Cryptography is now available in four new regions across Europe and Asia
Management系
★★★CloudFormation Git syncがEventBridgeへのイベント発行をサポート
Management & Governance: CloudFormation
CloudFormationのGit同期イベントがEventBridgeに公開されるようになりました!
Gitリポジトリのプッシュやステータス変更をトリガーとしたスタックのデプロイ成功または失敗に応じて、アプリケーションの実行や追加デプロイ、ロールバックを自動で行えます。
Build your event-driven application using AWS CloudFormation Git sync status changes
DevelopersIO記事:
[アップデート] AWS CloudFormation の Git 同期構成時にリポジトリとリソースの同期ステータス変更イベントが EventBridge で取得できるようになりました
★★★Systems ManagerがQuick Setup APIをサポート
Management & Governance: Systems Manager
Systems ManagerにQuick SetupのAPIが追加されました!
Resource SchedulerやCloudWatch Agent自動インストールなどのQuick Setupをプログラムによるワークフローと統合し、自動化を推進できます。
AWS Systems Manager launches API support for Quick Setup
★★CloudWatchにEC2オンデマンドキャパシティー予約用のディメンションが追加
Management & Governance: CloudWatch
CloudWatchにて、EC2のOn Demand Capacity Reservations(ODCR)に関する新しいdimensionが追加されました!
AZ、インスタンスタイプ、テナンシーなどキャパシティ予約に関する6つのdimensionでグループ化し、インスタンスを関しできるようになります。
New Amazon CloudWatch dimensions for Amazon EC2 On Demand Capacity Reservations
Analytics系
★★DataZoneがPCI DSSを取得
Analytics: DataZone
DataZoneが、Payment Card Industry Data Security Standard(PCI DSS)認定を取得しました!
クレジットカード決済を扱う金融や保険業界の要件を満たし、AWS Artifactで2024 PCI 3-D Secure(3DS)アセスメントと責任共有ガイドが取得できます。
Amazon DataZone achieves PCI DSS Certification
★Lake FormationがEMR Serverless向けの詳細なアクセス制御をサポート
Analytics: Lake Formation
Lake FormationがEMR ServerlessのApache Sparkに対するきめ細やかなデータアクセスコントロール(FGAC)を提供しました!
データベース、テーブル、列、行、セルレベルでのポリシーをSparkジョブやセッションから適用でき、Athenaなど他のサービスと同様のルールも利用可能です。
Announcing fine-grained access control via AWS Lake Formation with EMR Serverless
★Marketplaceがトランザクション注文書をData Exchangeプライベートオファーに拡張
Analytics: Data Exchange
Data Exchangeのプライベートオファーが、Marketplaceのトランザクション注文書でサポートされました!
プライベートオファーに関する注文書番号が注文書に反映できるようになり、請求書と支払いの処理が容易になります。
Announcing purchase order support for AWS Data Exchange private offers
Machine Learning系
★★★Amazon Q BusinessがクロスリージョンのIAM Identity Centerをサポート
Machine Learning: Q Business
Amazon Q BusinessがクロスリージョンのIAM Identity Centerを使ってユーザー認証ができるようになりました!
Q Businessが提供されていないリージョンでIdentity Centerインスタンスが作成されている場合でも、Q Businessを利用可能になります。
Amazon Q Business launches support for cross-region AWS IAM Identity Center access
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon Q Business が別リージョンの IAM Identity Center 統合をサポートしたので東京リージョンで使ってみた
★★BedrockがGovCloud(US-West)リージョンでFedRAMP Highを取得
Machine Learning: Bedrock
BedrockがGovCloud(US-West)リージョンにてFedRAMP High認定サービスとなりました!
連邦政府機関や公共部門組織といった高いコンプライアンス要件を持つ組織や企業がBedrockを利用できるようになります。
Amazon Bedrock achieves FedRAMP High authorization
★Llama3がBedrockのGovCloud(US-West)リージョンでサポート
Machine Learning: Bedrock
GovCloud(US-West)リージョンのBedrockでMeta Llama3 8B/70Bが利用可能になりました!
連邦政府機関などの米国組織が、Llama 3を活用したアプリケーションの構築や評価が行えるようになります。
Llama 3 is now available in the AWS GovCloud (US-West) Region
End User系
★★AppStream 2.0がRed Hat Enterprise Linuxのストリーミングをサポート
End User Computing: Appstream 2.0
AppStream 2.0がRed Hat Enterprise Linux(RHEL)に対応しました!
RHELのアプリケーションやデスクトップをストリーミングで配信可能で、RHELが必要な規制基準の製品をクラウドベースで容易に展開できるようになります。
Amazon AppStream 2.0 introduces Red Hat Enterprise Linux Application and Desktop streaming
★★WorkSpacesがVisual Studioをサポート
End User Computing: WorkSpaces
WorkSpaces Personalのバンドルに、Microsoft Visual Studio Enterprise/Professional 2022が追加されました!
既存および新規のWindowsマシンに追加することで、.NETやC++開発者向けのIDEを簡単にセットアップできます。
Amazon WorkSpaces now offers Microsoft Visual Studio
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon WorkSpaces (Personal)でMicrosoft Visual Studioが利用可能になりました
★WorkSpaces Thin ClientがCarbon Trust認証を取得
End User Computing: WorkSpaces
WorkSpaces Thin ClientのカーボンフットプリントがCarbon Trust認証を取得しました!
製品のライフサイクル全体のCO2排出量は77kg CO2eで、50%がリサイクル素材で製造され、スリープモードによるエネルギー消費抑制も備えています。
Business系
★★【New】AWS End User Messagingがリリース
Business Applications: End User Messaging
Amazon Pinpointのメッセージング機能が切り出され、新サービスAWS End User Messagingとしてリリースされました!
SMS/MMS/プッシュ/テキストから音声のメッセージングを統合する高可用で安全なサービスで、Pinpointで作成したリソースは引き続き利用できます。
Introducing AWS End User Messaging
DevelopersIO記事:
新サービス?AWS End User Messaging がリリースされていた
★Amazon Connect Contact Lensがダウンロード可能な画面収録をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensが、画面収録のダウンロード機能を提供しました!
コンタクト詳細ページからダウンロード可能で、コンタクトの品質やエージェントのパフォーマンスを評価しやすくなります。
Amazon Connect Contact Lens now provides downloadable screen recordings
★Amazon Connectがエージェント向けに事前承認された休暇ウィンドウをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectにて、事前承認された休暇ウィンドウをエージェントがスケジュールグループから確認できるようになりました!
休暇申請の作成時に参照することで、申請の変更や許可されていないウィンドウに対するオーバーライドなどをリクエストできます。
Amazon Connect now enables agents to view pre-approved windows when scheduling time off
★Amazon Connectがウィスパーフローの使用タイミングを設定する機能をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectで、コンタクト中に自動音声の読み上げを行うウィスパーフローのタイミングを設定できるようになりました!
アウトバウンドやコールバックの際にウィスパーフローをオフにすることで、冗長な自動音声を省略し、コンタクト時間を短縮します。
Amazon Connect launches the ability to configure when whisper flows are used
Developer系
★★CodePipelineがステージレベルの条件をサポート
Developer Tools: CodePipeline
CodePipeline V2にステージレベルの条件が設定できるようになりました!
ステージの開始時と終了時に、成功可否や時刻、CloudWatchアラームなどを条件として設定し、失敗時にパイプラインをゲートしてロールバックなどのアクションをトリガーできます。
AWS CodePipeline introduces stage level conditions to implement pipeline gates
★★CodeBuildがWindowsビルドのVPC接続をサポート
Developer Tools: CodeBuild
CodeBuildが、WindowsビルドをVPCに接続できるようになりました!
Windowsコンピューティングにおいて、VPC内でRDSやElastiCacheなどのリソースにアクセスしつつ、ソフトウェアのビルドやテストを行えるようになります。
AWS CodeBuild now supports VPC-connectivity on Windows
Media系
★Elemental MediaLiveがSRT発信者入力をサポート
Media Services: Elemental MediaLive
Elemental MediaLiveが、Secure Reliable Transport(SRT)プロトコルのcaller入力に対応しました!
MediaLiveから外部のSRT listenerへ接続できるようになり、柔軟で信頼性の高いライブビデオ入力オプションを活用できます。
AWS Elemental MediaLive now supports SRT caller input
DevelopersIO記事:
MediaLive SRT caller inputでCloudflare Streamを入力元に使ってみた
IoT系
★IoT SiteWise Edge on Siemens Industrial Edgeがリリース
Internet of Things: IoT SiteWise
IoT SiteWiseに、SiteWise Edge on Siemens Industrial Edgeが追加されました!
Siemens Industrial Edgeを利用してあらゆる産業機器からデータを収集し、IoT SiteWise Edgeへ送信してクラウド上で監視運用や分析といったデータ活用が行えます。
AWS IoT SiteWise Edge on Siemens Industrial Edge is now generally available
Migration系
★★Application Migration ServiceがNew Relicの起動後アクションをサポート
Migration & Transfer: MGN
Application Migration Service(MGN)で移行したインスタンスに、New Relicのエージェントをインストールするためのアクションが追加されました!
オンプレミスなどからAWSに移行されたサーバーに自動でNew Relicを導入し、可観測性を向上できます。
AWS Application Migration Service supports New Relic post-launch action
Cloud Finalcial系
★★★ドイツで銀行口座を使ったAWSアカウント作成がサポート
Cloud Financial Management: Billing and Cost Management
ドイツでAWSアカウントを作成する際、銀行口座をリンクできるようになりました!
支払い方法として利用可能な銀行のオンラインバンキングで認証を行うことで、クレジットカードまたはデビットカード不要でAWSアカウントを作成できます。
Create an AWS Account using your bank account available in Germany
おわりに
今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
7月中にリリースが予定されていた東京リージョンへのClaude 3は、もう少しかかりそうですね。
また、Cloud9やCodeCommitなど複数サービスが新規利用制限や終了見込みとなり、多くのユーザーや企業が衝撃をうけた週でした。
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。