2024/7/15〜2024/7/21までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
7月第3週のAWSアップデートを振り返ってみました!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★★LambdaのSnapStart for JavaがARM64アーキテクチャでサポート
Compute: Lambda
Lambdaの起動を高速化するSnapStart for JavaがARM64アーキテクチャでも利用できるようになりました!
x86と比べて価格パフォーマンスが最大34%優れているARM64にて、起動時のパフォーマンスを最大10倍高速化できます。
AWS Lambda now supports SnapStart for Java functions that use the ARM64 architecture
DevelopersIO記事:
[アップデート] AWS Lambda の SnapStart が ARM をサポートしたので、過去に x86 でデプロイしていた Java 関数を ARM に変更してみた
★★C7i-flexインスタンスが東京とシドニーでサポート
Compute: EC2
C7i-flexインスタンスが、東京リージョンとシドニーリージョンのEC2で利用できるようになりました!
largeから8xlargeまで提供され、コンピューティングリソースを完全には活用しないアプリケーションの価格パフォーマンスを向上させます。
Database系
★★Advanced MYSQL ODBC DriverがAuroraとRDS向けに提供
Database: RDS
RDSとAuroraのMySQL向けに、オープンソースのAdvanced MYSQL ODBC Driverがリリースされました!
スイッチオーバーとフェイルオーバーの大幅な高速化や、Secrets ManagerやIAMによる認証などが利用できるドライバです。
New open-source Advanced MYSQL ODBC Driver now available for Amazon Aurora and RDS
★★RDS for SQL Serverがログインのパスワードポリシーをサポート
Database: RDS
RDS for SQL Serverで、SQL Serverにログインする際のパスワードポリシーを設定できるようになりました!
長さ、有効期間、ロックアウトの回数および期間などを調整でき、組織のコンプライアンス要件に対応可能です。
Amazon RDS for SQL Server supports password policies for SQL Server logins
★RDS for MariaDB 11.4 LTSがプレビュー環境でサポート
Database: RDS
RDS for MariaDBのバージョン11.4 LTSがDatabase Preview Environmentで利用できるようになりました!
TIMESTAMP値の範囲拡張など新機能およびパフォーマンス向上のほか、セキュリティおよびバグの修正が含まれます。
DevelopersIO記事:
Amazon RDS プレビュー環境で MariaDB 11.4 が使えるようになっていたので、11.1 から登場した JSON_SCHEMA_VALID を使ってみた
Security系
★★IAM Identity CenterがQ Developer向けに90日のセッションを提供可能に
Security, Identity, & Compliance: IAM Identity Center
Amazon Q DeveloperをIAM Identity Centerで認証する際、他のセッションとは別に90日までのセッションをIDEで利用できるようになりました!
CodeWhispererと同様に独立して15分〜90日のセッションを保持でき、IDE上での頻繁な再認証の手間を省きます。
AWS IAM Identity Center adds independent 90-days session duration for Amazon Q Developer
★★Private CAがARMアーキテクチャのKubernetesをサポート
Security, Identity, & Compliance: Private CA
Private CAがARMアーキテクチャのKubernetesで利用できるようになりました!
GravitonインスタンスでホストされたKubernetesでPrivate CAコネクタを使用し、自動で発行されたプライベート証明書によるTLSの認証と暗号化を行えます。
AWS Private CA now supports ARM architecture in Kubernetes
★★Security Hubに24のコントロールが追加
Security, Identity, & Compliance: Security Hub
Security Hubにコントロールが24追加され、総数が418になりました!
Inspector, Data Firehose, Service Catalogが新たにコントロールをサポートしたほか、GuardDutyやDynamoDBなどにコントロールが追加されています。
AWS Security Hub launches 24 new security controls
DevelopersIO記事:
【アップデート】AWS Security Hub のセキュリティ標準に新たに9個のチェック項目が追加されていました(2024/7/11)
★Artifactがレポートの拡張検索をサポート
Security, Identity, & Compliance: Artifact
AWS Artifactがコンソール上での検索機能を強化しました!
レポートのタイトル、カテゴリ、シリーズ、説明、ARNなどの個々の列に基づいたレポートのターゲット検索に対応し、詳細なアクセス許可をArtifactでオプトインしている場合に利用可能です。
AWS Artifact now supports enhanced search capability for reports
Management系
★Control Towerの複数カスタマイズフレームワークが追加のリージョンでサポート
Management & Governance: Control Tower
Control TowerのカスタマイズフレームワークであるAccount Factory for Terraform(AFT)と Customizations for AWS Control Tower(CfCT)が、大阪を含む6リージョンで利用可能になりました!
いずれもIaCにより、アカウントやランディングゾーンのプロビジョニングやカスタマイズを行えます。
AWS Control Tower customization frameworks are available in opt-in regions
Analytics系
★★★OpenSearch Serverlessがスマートキャッシュ機能により速度と効率を向上
Analytics: OpenSearch
OpenSearch Serverlessにインデックス作成向けのスマートキャッシュ機能が追加されました!
OCUの計算がサイズではなく取り込み速度で決定されるようになり、最近または頻繁なデータのみが自動でキャッシュされることで、インデックス作成の速度と効率が向上し、全体的なOCU削減が見込めます。
Amazon OpenSearch Serverless levels up speed and efficiency with smart caching
★★QuickSightのコントロール操作におけるパフォーマンスが向上
Analytics: QuickSight
QuickSightのコントロール操作が改善され、パフォーマンスが向上しました!
コントロールが変更されるたびに行われるロードがバックグラウンドで実行され、操作中のものが優先してロードされるため、アクセス速度が高速化されます。
Amazon QuickSight improves controls performance
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon QuickSight でコントロールのローディングが非同期になり、操作性が向上しました
Machine Learning系
★★★SageMaker CanvasがファインチューニングされたFMを推論エンドポイントへデプロイ可能に
Machine Learning: SageMaker
SageMaker Canvasでファインチューニングされた基盤モデル(FM)を推論エンドポイントにデプロイし、本番環境へ導入できるようになりました!
Titan Express, Falcon-7B-Instruct, Falcon-40B-Instruct, Flan-T5などのモデルをノーコードでファインチューニングして利用できます。
Productionize Fine-tuned Foundation Models from SageMaker Canvas
★HealthImagingがDICOMwebを取得するAPIを拡張
Machine Learning: HealthImaging
HealthImagingに、医用画像のメタデータを取得するGetDICOMInstanceMetadataと画像フレームを取得するGetDICOMInstanceFramesがAPIとして追加されました!
DICOMweb WADO-RS標準に基づいており、DICOMweb対応アプリケーションからHealthImagingへ簡単に接続できるようになります。
Announcing expanded DICOMweb retrievals with AWS HealthImaging
Business系
★Amazon Connectが階層グループの検索APIをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectに、階層グループを検索するためのSearchUserHierarchyGroups APIが追加されました!
名前、グループID、タグなどの基準でチームやグループを検索することができ、レポート作成やアクセス制御の効率が向上します。
Amazon Connect launches search API for hierarchy groups
★Amazon Connectがエージェントステータスの検索APIをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectに、エージェントのステータスを検索するためのSearchAgentStatuses APIが追加されました!
名前、グループID、タグなどの基準でステータスを検索することができ、問い合わせに対応可能なエージェントの把握に役立ちます。
Amazon Connect launches search API for agent status
Media系
★Elemental MediaConnectが個別の出力停止をサポート
Media Services: Elemental MediaConnect
Elemental MediaConnectが、フローにおける個々の出力を停止できるようになりました!
出力設定やフローを都度削除する必要が無くなり、コンテンツ共有の管理をより容易に行えます。
AWS Elemental MediaConnect supports individual output stopping capability
Developer系
★★Amazon Correttoが2024年7月の四半期アップデートをリリース
Developer Tools: Corretto
Amazon Correttoの四半期アップデート22.0.2, 21.0.4, 17.0.12, 11.0.24, 8u422が提供されました!
OpenJDKのLong-Term Supported(LTS)およびFeature(FR)向けで、セキュリティおよびバグの修正が含まれます。
Announcing the July 2024 updates to Amazon Corretto
★Cloud Control APIがIPv6をサポート
Developer Tools: Cloud Control API
AWSとサードパーティリソースの標準化かつ一貫した制御を提供するCloud Control APIが、IPv6エンドポイントに対応しました!
AWS CLIを用いてIPv6に移行することで、VPC内のアドレス空間の制限を受けずにアプリケーションの標準化を行えます。
AWS Cloud Control API now supports IPv6
その他
★Marketplace Catalog APIの統合を簡素化するスキーマライブラリが追加
Others: Marketplace
Marketplace Catalog API(CAPI)と簡単に統合するためのスキーマライブラリがGitHubで公開されました!
StartChangeSet, DescribeChangeSet, DescribeEntity APIのリクエスト構造を直接インポートし、構造エラーのリスクを軽減できます。
Simplify Your AWS Marketplace Catalog API (CAPI) Integration with Strongly-Typed API Schemas
おわりに
今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
週末は世界規模で大変なことになっていましたが、アップデートは無事(?)ありましたね。
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。