2024/2/26〜2024/3/3までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
2月最終週および3月第1週のAWSアップデートを振り返ってみました!
先週はインフルエンザにより1週間まるまる寝込んだいたのでお休みです…
余裕があれば別途キャッチアップしたいなと思います!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
(今週も少なめ)
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★★C7a/R7aインスタンスが利用可能なリージョンが追加
Compute: EC2
東京を含む4リージョンにて、C7aおよびR7aインスタンスが利用できるようになりました!(東京でのR7aはサポート済み)
第4世代AMD EPYCプロセッサを搭載し、C6a/R6aインスタンスと比べそれぞれ最大50%パフォーマンスが向上しています。
Amazon EC2 C7a and R7a instances are now available in additional regions
DevelopersIO記事:
東京リージョンでAMD製CPU搭載の最新インスタンスファミリーが利用可能になりました(C7a、M7a、R7a)
★★Lambdaがストリームやキューベースのイベントソース構成に対する応答性を向上
Compute: Lambda
LambdaがMSKやDocumentDB、MQなどのストリームおよびキューとEventBridge PipesやEvent Source Mapping(EMS)を接続する際の応答性を向上しました!
ESMやPipesへの変更が最大15分から90秒に短縮され、アプリケーションの更新やテストが迅速に行えます。
AWS Lambda improves responsiveness for configuring stream and queue-based event sources
★★AWS Batchがマルチコンテナジョブをサポート
Compute: Batch
AWS Batchがマルチコンテナジョブに対応しました!
ジョブ内で複数コンテナを利用できるため、複雑なシステムをモノリシックに再構築せずにAWS Batchを利用でき、迅速な開発とシミュレーションを行えます。
AWS Batch now offers multi-container jobs
★VMware Cloud on AWSでm7i.metal-24xlが利用可能に
Compute: VMware Cloud on AWS
VMware Cloud on AWSでm7i.metal-24xlインスタンスがサポートされました!
ディスクレスのためFSx for NetApp ONTAPまたはVMware Cloud Flex Storageを接続し、AI/MLワークロードに最適なコンピューティング集約型インスタンスです。
Amazon EC2 m7i.metal-24xl instance is now generally available for VMware Cloud on AWS
DevelopersIO記事:
[アップデート] VMware Cloud on AWSに待望の新インスタンス”m7i.metal-24xl”が一般利用可能になりました
Containers系
★★★EKSがAmazon Linux 2023をサポート
Containers: EKS
EKSのノードがAmazon Linux 2023に対応しました!
EKS最適化のAL2023 AMIが提供され、デフォルトのSELinuxやIMDSv2によるセキュリティの向上や、起動時間およびパフォーマンスの最適化といった恩恵が受けられます。
Amazon EKS announces support for Amazon Linux 2023
Database系
★★DynamoDBのNoSQL Workbenchがテーブルのクローン作成をサポート
Database: DynamoDB
データモデルの視覚化と構築を行うNoSQL Workbench for Amazon DynamoDBが、環境間のテーブルのクローン作成に対応しました!
同じ状態のDynamoDBテーブルをローカルやWebサービス間で迅速に複製し、本番データのテストや同一データの複数テストが可能です。
NoSQL Workbench for Amazon DynamoDB adds support for cloning tables
DevelopersIO記事:
★★Redshiftがデータ共有時のスコープ指定アクセス許可とオブジェクトレベルでの権限をサポート
Database: Redshift
Redshiftが、データ共有時にスコープに対するアクセス許可とオブジェクト単位での権限管理ができるようになりました!
共有データベースおよびスキーマのコンシューマに対し、将来のオブジェクトに対する権限設定やオブジェクトの粒度でのアクセス管理を行えます。
Amazon Redshift announces support for scoped permissions and object-level privileges in data sharing
★★RDS Multi-AZクラスターがgp3ストレージタイプをサポート
Database: RDS
2つのリードレプリカを備えたRDS Multi-AZクラスターにて、gp3ストレージが利用できるようになりました!
20GiB〜64TiBまでのストレージに対応し、3000IOPSのベースラインパフォーマンスと64,000IOPSまでの追加IOPSに対応します。
★★RDS for MariaDBがマイナーバージョン10.11.7, 10.6.17, 10.5.24, 10.4.33をサポート
Database: RDS
RDS for MariaDBにて、マイナーバージョン10.11.7, 10.6.17, 10.5.24, 10.4.33が利用可能になりました!
セキュリティの脆弱性やバグの修正、パフォーマンスの向上、コミュニティによる新機能の追加が含まれています。
Amazon RDS for MariaDB supports minors 10.11.7, 10.6.17, 10.5.24, 10.4.33
Storage系
★★AWS BackupがAuroraの継続バックアップに対する復元テストをサポート
Storage: Backup
AWS Backupにて、Auroraの継続バックアップへの復元テストを実施できるようになりました!
Auroraのデータ損失に対する復元ジョブの所要時間を測定することで、ワークロードに対する要件を満たすかを確認できます。
AWS Backup now supports restore testing for Amazon Aurora continuous backups
Integration系
★★★Step FunctionsがOpen Workflow Metricsをサポート
Application Integration: Step Functions
Step Functionsにて、Open Workflow Metricsを確認できるようになりました!
進行中の標準ワークフローとクォータをアカウント単位で把握し、CloudWatchアラームを設定してワークフローの停止や引き上げリクエストなどのアクションを実行できます。
AWS Step Functions adds support for Open Workflow Metrics
★★★EventBridge API destinationsがcontent-typeヘッダをカスタマイズ可能に
Application Integration: EventBridge
EventBridge API destinationsがカスタムcontent-typeヘッダに対応しました!
content-typeをapplication/jsonから変更可能となり、さらに多くのHTTPターゲットやアプリケーションへイベントをルーティングすることができます。
Amazon EventBridge API destinations now supports content-type header customization
Management系
★★CloudWatch LogsがIPv6をサポート
Management & Governance: CloudWatch
CloudWatch LogsのドメインがIPv6に対応しました!
エンドポイントがデュアルスタックとなるため、IPv6のみで構成されたEC2インスタンスなどにおいて、IPv4を経由せずログを送信可能となり、IPv6への移行が促進されます。
Amazon CloudWatch Logs now supports IPv6
DevelopersIO記事:
[アップデート] CloudWatch Logs でも IPv6 をサポートするようになったので 2024 年 3 月時点での IPv6 サポート状況をまとめてみた
★★Resource Groupsに161のリソースタイプが追加
Management & Governance: Resource Groups
Resource Groupsが、タグベースのグループに161のリソースタイプのサポートを追加しました!
BackupやNetwork Managerなどによるリソースの対象範囲や、myApplicationsなどによるグループ単位での状況確認など管理が向上します。
AWS Resource Groups now supports 161 more resource types
★★AppConfigのL2 ConstructがCDKで利用可能に
Management & Governance: AppConfig
AWS CDKにて、AppConfigのL2 Constructが利用できるようになりました!
機能フラグや動的構成データを含むAppConfigのリソースを簡素化してプロビジョニングでき、CDKを使った容易な展開と管理が可能です。
AWS AppConfig L2 constructs now available for AWS CDK
Security系
★★Security LakeがEKSのauditログをサポート
Security, Identity, & Compliance: Security Lake
Security LakeがEKSの監査(audit)ログに対応しました!
自動的に一元化および正規化して取り込めるようになり、EKSワークフローにおける潜在的な不審アクティビティを簡単に監視および調査することができます。
Amazon Security Lake now supports audit logs from Amazon EKS
★Security LakeがOCSF 1.1.0とApache Icebergテーブルをサポート
Security, Identity, & Compliance: Security Lake
Security Lakeにて、Open Cybersecurity Schema Framework(OCSF)v.1.1.0とApache Icebergテーブルが利用可能になりました!
OSCF拡張機能による検索タスクの効率化や、Icebergによる大きなデータに対する高速なクエリパフォーマンスにより、使いやすさが向上します。
Amazon Security Lake enhances analytics performance with OCSF 1.1.0 and Apache Iceberg
Analytics系
★★★OpenSearch ServerlessがVPCエンドポイントへのアクセスを制御可能に
Analytics: OpenSearch
OpenSearch ServerlessがVPCエンドポイントのアクセスを詳細に制御できるようになりました!
エンドポイントポリシーを記述し、特定のAWSプリンシパルやリソースに対する許可および拒否を設定することで、セキュリティが強化されます。
Amazon OpenSearch Serverless customers can now control access to VPC endpoints
★★★Kinesis Data Streamsがマネジメントコンソール上でデータをクエリ可能に
Analytics: Kinesis Data Streams
Kinesis Data Streamsが、Managed Service for Apache Flinkを使ってコンソール上でデータへのSQLクエリを行えるようになりました!
Apache Flink Studioノートブックをデプロイすることで、アドホックなSQLを実行してストリームデータから迅速に結果を取得できます。
Amazon Kinesis Data Streams adds capability to easily query data in AWS Management Console
★★Data Firehoseが解凍されたCloudWatch Logsのメッセージ抽出をサポート
Analytics: Data Firehose
Data Firehoseにて、解凍されたCloudWatch Logsデータからのメッセージ抽出がサポートされました!
Lambda等の追加処理を必要とせず、ヘッダを除いたメッセージのみを配信対象とすることで、処理や保管のコストを削減します。
Amazon Data Firehose adds message extraction feature for decompressed CloudWatch Logs
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon Data Firehose に CloudWatch Logs ログイベントからメッセージデータのみを抽出出来るオプションが追加されたので有効にしてみた
★OpenSearch IngestionがTerraformをサポート
Analytics: OpenSearch
OpenSearch IngestionパイプラインをTerraformでプロビジョニングおよび設定できるようになりました!
OpenSearchクラスターまたはServerlessに対してデータを取り込む前の処理パイプラインを、Terrraformにより自動デプロイおよび管理できます。
Announcing Terraform support for Amazon OpenSearch Ingestion deployments
Machine Learning系
★★★★Knowledge Bases for Amazon Bedrockがハイブリッド検索に対応
Machine Learning: Bedrock
Knowledge Bases for Amazon BedrockでOpenSearch Serverlessを利用した際、ハイブリッド検索ができるようになりました!
セマンティック検索とテキスト検索のそれぞれで検索クエリを作成して結果を統合する手法で、文書検索における関連性が向上しRAGの精度が高まります。
Knowledge Bases for Amazon Bedrock now supports hybrid search
公式ブログ:
Knowledge Bases for Amazon Bedrock now supports hybrid search
★★★BedrockでMistral AIの基盤モデルが利用可能に
Machine Learning: Bedrock
BedrockでMistral AIの基盤モデルMistral 7BおよびMistral 8x7Bがオレゴンリージョンで利用できるようになりました!
前者はメモリ要件の低いテキスト生成モデル、後者はMixture-of-Experts(MoE)モデルで、いずれもテキストの要約・分類・補完など多くのユースケースで使えます。
Mistral AI foundation models now generally available on Amazon Bedrock
公式ブログ:
Mistral AI models now available on Amazon Bedrock
★★★Amazon Q for Businessがメタデータブーストをサポート
Machine Learning: Q
Amazon Q for BusinessがRAGを用いたQ&Aにおいて、メタデータによるコンテンツのファインチューニングができるようになりました!
特定のメタデータフィールドに対する重み付けを変更可能となり、コンテンツの優先順位を調整することで精度を向上させます。
Amazon Q for Business launches support for metadata boosting for Q&A fine tuning
★★★【New】LexでQnAIntentが利用可能に
Machine Learning: Lex
re:InventでプレビューとなっていたLexのQnAIntentがGAとなりました!
新規または既存のLexボットがKnowledge Base for Bedrock/OpenSearch/Kendraと接続してRAGを構成し、顧客とのFAQを自動化したり、Connectと連携して音声での対応を実現したりできます。
QnAIntent for Amazon Lex is now generally available
★★★SageMakerでS3 Express One Zoneが利用可能に
Storage: S3
S3 Express One ZoneをSageMakerのモデルトレーニングに利用できるようになりました!
1桁ミリ秒のリクエストレイテンシと高スループットにより、トレーニングデータ、チェックポイント、モデル出力の読み込みを高速化します。
Accelerate machine learning model training with Amazon SageMaker and Amazon S3 Express One Zone
★★2024 AWS DeepRacer Leagueが発表
Machine Learning: DeepRacer
機械学習を活用したレーシングであるDeepRacerの2024 AWS DeepRacer Leagueが発表されました!
3月から10月(Student Leagueは3月から9月)の期間、4つのヒート構成で開催され、re:Inventの参加権や賞金などが用意されています。
Start your Engines! Announcing the 2024 AWS DeepRacer League
Business系
★Amazon Connectがケース管理メトリクスを追加
Business Applications: Connect
Amazon Connectがケースの量とパフォーマンスを確認可能なメトリクスを追加しました!
最初のお問い合わせによるケースの解決率やケースの再オープン率といったメトリクスを表示し、ケース解決のパフォーマンス向上に役立ちます。 ※日本は未対応
Amazon Connect now provides case management metrics
Front-End系
★★Location ServiceがiOS/Android向けの認証ライブラリを追加
Front-End Web & Mobile: Location Service
Location Serviceにて、iOS/Androidプラットフォーム向けの認証ライブラリがリリースされました!
APIキーまたはCognito認証をサポートしており、Webとモバイルで一貫した認証手段を最小限の追加コードで実装できます。
Amazon Location Service releases authentication library for iOS and Android
End User系
★WorkSpaces WebのCloudWatchパフォーマンスメトリクスが利用可能に
End User Computing: WorkSpaces
WorkSpaces Webにおけるパフォーマンスを監視するCloudWatchメトリクスが追加されました!
アクティブなセッションにおけるコンピューティングとメモリの使用状況を1分単位で監視し、問題のトラブルシューティングに役立ちます。
Announcing CloudWatch performance metrics for Amazon WorkSpaces Web
Migration系
★★Migration Hub Orchestratorがカスタムテンプレートに対応
Migration: Migration Hub
Migration Hub Orchestratorにて、カスタマイズされたワークフローをテンプレートとして保存できるようになりました!
コンソールまたはAPIでニーズに合わせたテンプレートを作成し、将来の同様の移行プロジェクトを簡素化できます。
AWS Migration Hub Orchestrator now supports custom templates
★Blu Age RuntimeのECS on Fargate向けパッケージがリリース
Migration: Mainframe Modernization
Mainframe Modernizationで提供されるBlu Age Runtimeが、ECS on Fargateでデプロイできるようになりました!
移行され、Automated Refactorによって最新化されたアプリケーションを、最小限のセットアップでECS on Fargate上にて動作させられます。
AWS Blu Age runtime is now available packaged for easier ECS on Fargate deployment
おわりに
今週もきっとどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
今週はJAWS DAYS 2024があった中で、アップデートもアツいものが多かったですね!
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。
(2月4週を除く)