2025/1/20〜2025/1/26のAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
1月4週のAWSアップデートを振り返ってみました!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★I7ieインスタンスが東京を含む3リージョンでサポート
Compute: EC2
ストレージ集約型のI7ieインスタンスが、東京、フランクフルト、ロンドンリージョンのEC2で利用可能になりました!
I3enと比べ最大40%優れたコンピューティング、最大65%優れたストレージのパフォーマンスを発揮し、クラウド最高のローカルNVMeストレージ密度を有します。
★Elastic Beanstalkが新しい環境で起動テンプレートをデフォルトでサポート
Compute: Elastic Beanstalk
Elastic Beanstalkが新しい環境を作成する際、デフォルトで起動テンプレートが適用されるようになりました!
起動設定の廃止に伴うもので、起動設定から起動テンプレートへ移行する際、手動の設定が不要となります。
AWS Elastic Beanstalk adds default support of EC2 Launch Template when creating new environments
★Elastic BeanstalkがWindowsインスタンスにおけるEC2 Fast-launchをサポート
Compute: Elastic Beanstalk
Elastic BeanstalkがEC2 Fast-launchに対応しました!
Windowsインスタンスに対して自動で適用され、インスタンスを大規模かつ高速に展開し、ダウンタイムを削減できます。
Containers系
★★EKSとEKS DistroがKubernetes 1.32をサポート
Containers: EKS
EKSおよびEKS DistroでKubernetes 1.32が利用可能になりました!
カスタムリソースフィールドセレクターの安定サポート、ステートフルセットによる永続ボリュームクレームの自動削除などの機能改善が含まれています。
Amazon EKS and Amazon EKS Distro now supports Kubernetes version 1.32
Database系
★★NeptuneがオープンソースのGraphRAGツールキットをサポート
Database: Neptune
オープンソースのGraphRAGツールキットがリリースされました!
グラフストアにNeptune DatabaseまたはAnalytics、ベクトルストアにNeptune AnalyticsまたはOpenSearch Serverlessを使用するGraphRAGアプリケーションを実装できます。
Amazon Neptune now supports open-source GraphRAG toolkit
★★ElastiCacheがEC2とのワンクリック接続をサポート
Database: ElastiCache
ElastiCacheが、EC2インスタンスとワンクリックで接続し、キャッシュをセットアップできるようになりました!
VPC、セキュリティグループ、ネットワークを自動で設定して接続を簡素化するほか、CloudShellとキャッシュを接続しコマンドを実行することもできます。
Amazon ElastiCache now supports 1-click connectivity setup between EC2 and your cache
★★RedshiftがZero-ETLでHistory Modeをサポート
Database: Redshift
RedshiftのZero-ETLで、History Modeが利用できるようになりました!
Type 2 Slowly Changing Dimension(SCD2)テーブルを簡単に構築でき、データ変更の履歴を保持することで、履歴データに対する高度な分析を効率的に実行できます。
Amazon Redshift announces support for History Mode for zero-ETL integrations
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon Redshift Zero-ETL 統合の History Mode による SCD Type2テーブルの自動生成を試してみた
★★RedshiftがZero-ETL統合の新しいSQL機能をサポート
Database: Redshift
RedshiftのZero-ETL統合において、QUERY_ALL_STATES, TRUNCATECOLUMNS, ACCEPTINVCHARSのSQL機能が追加されました!
テーブルやデータに対する可用性と信頼性を向上させる機能で、データの整合性を維持しながら効率的な処理を行えるようになります。
Amazon Redshift introduces new SQL features for zero-ETL integrations
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon Redshift Zero-ETL 統合のための 3つの新しい SQL 機能が導入されました
★★Aurora Limitless DatabaseがPostgreSQL 16.6をサポート
Database: RDS
Aurora Limitless DatabaseでPostgreSQL 16.6が利用可能になりました!
btree_ginを備えたGIN演算子クラスやDISCARDのサポートなど、Limitless Database固有のセキュリティおよび機能改善が含まれます。
Amazon Aurora PostgreSQL Limitless Database now supports PostgreSQL 16.6
Network系
★★Client VPNが同時VPN接続をサポート
Networking & Content Delivery: Client VPN
Client VPNが、複数のVPNプロファイルへ同時に接続できるようになりました!
接続中のVPNを切断せずに他のVPNと接続することが可能となり、複数の環境への並行アクセスが実現します。
AWS Client VPN announces support for concurrent VPN connections
Integration系
★★EventBridgeがクロスアカウントターゲットへの配信をサポート
Application Integration: EventBridge
EventBridgeが、異なるAWSアカウントのターゲットへ直接イベントを配信できるようになりました!
リソースベースポリシーを持ついくつかのAWSサービスが対象で、仲介となるイベントバスやLambdaが不要となり、アーキテクチャが簡素化します。
Amazon EventBridge announces direct delivery to cross-account targets
公式ブログ:
Introducing cross-account targets for Amazon EventBridge Event Buses
DevelopersIO記事:
[アップデート]Amazon EventBridgeで別のアカウントのリソースに直接イベントを配信できるようになりました!
★★SNS FIFOトピックがハイスループットモードをサポート
Application Integration: SNS
SNSが、FIFOトピックにおいて高スループットモードに対応しました!
FIFOにおけるメッセージの順序維持を保ち、重複排除をメッセージグループ内とすることで実現し、バージニア北部リージョンでは最大30K MPSを実現します。
Announcing high-throughput mode for Amazon SNS FIFO Topics
Management系
★★CloudWatchがAurora PostgreSQLのクエリ実行プランキャプチャをサポート
Management & Governance: CloudWatch
CloudWatch Database Insightsのアドバンスモードにて、Aurora PostgreSQLインスタンスで実行されるSQLクエリ実行プランをキャプチャできるようになりました!
クエリ実行プランの変更に伴うクエリやパフォーマンスへの影響を把握することができ、最適な実行プランの調整に有用です。
CloudWatch provides execution plan capture for Aurora PostgreSQL
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon CloudWatch Database Insights で Aurora PostgreSQL のクエリ実行計画を確認できるようになりました
★★CloudWatch ObservabilityアドオンがEKSへのワンステップオンボーディングをサポート
Management & Governance: CloudWatch
EKSクラスターにて、ワンクリックでCloudWatch Observabilityアドオンを有効にできるようになりました!
Container InsightsとApplication Signalsも同時に有効化され、クラスターに対する可観測性を容易にセットアップすることが可能です。
Amazon CloudWatch Observability add-on launches one step onboarding for EKS workloads
★★CloudWatchが最大7日間までのメトリクス評価に基づくアラームをサポート
Management & Governance: CloudWatch
CloudWatchが、最大7日間までのメトリクスをアラームの評価に用いることができるようになりました!
以前の24時間に比べ、より長期間実行されるプロセスや、複数日にわたって観察が必要なメトリクスに対するアラームに有効です。
Amazon CloudWatch allows alarming on data up to 7 days old
DevelopersIO記事:
[アップデート]AmazonCloudWatchalarmsで複数日にわたってメトリクスの評価ができるようになりました
★★Resource Groupsが172リソースタイプをサポート
Management & Governance: Resource Groups
Resource Groupsが追加で172のリソースタイプに対応しました!
新たにEntity Resolution, Personalize, Amazon Q Appsなどのリソースをタグでグループ化し、コストやパフォーマンスなどを管理できます。
AWS Resource Groups now supports 172 more resource types
Machine Learning系
★★★【Preview】Bedrock Flowsがマルチターン会話をサポート
Machine Learning: Bedrock
Bedrock Flowsが、ユーザーとフロー間のマルチターン会話にプレビューで対応しました!
エージェントノードにおいて、ユーザーから十分なコンテキストが収集されるまでフローを一時停止でき、確実なフローの遂行が可能となります。
Amazon Bedrock Flows announces preview of multi-turn conversation support
公式ブログ:
Introducing multi-turn conversation with an agent node for Amazon Bedrock Flows (preview)
★★★BedrockがLuma AI Ray2モデルをサポート
Machine Learning: Bedrock
Luma AIのビデオ生成モデルであるRay2が、オレゴンリージョンのBedrockで利用できるようになりました!
540pまたは720pの解像度で5秒と9秒の動画を生成可能で、自然な動きかつリアルな描写が特徴です。
Luma AI’s Ray2 visual AI model now available in Amazon Bedrock
公式ブログ:
Luma AI’s Ray2 video model is now available in Amazon Bedrock
DevelopersIO記事:
Amazon Bedrock で Luma AI 社の Ray2 が利用できるようになりました
★★BedrockがCohere Embed 3 MultilingualとEmbed 3 Englishのマルチモーダルをサポート
Machine Learning: Bedrock
BedrockのCohere Embed 3 MultilingualとEmbed 3 Englishがマルチモーダルに対応しました!
画像とテキストを含むあらゆる言語のドキュメントから埋め込みを生成し、RAGアプリケーションに活用できます。
Amazon Bedrock now offers multimodal support for Cohere Embed 3 Multilingual and Embed 3 English
★★Amazon Q Businessがチャットにアップロードされた画像からの洞察をサポート
Machine Learning: Q Business
Amazon Q Businessがチャットで画像をアップロードし、その画像に関連した質問を行えるようになりました!
ユーザーが手軽に請求書や構成図などの画像から洞察を得られ、エクスペリエンスが向上します。
Amazon Q Business now supports insights from images uploaded in chat
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon Q Business のチャット上のファイルアップロード機能が画像ファイルをサポートしました
Business系
★Amazon Connectがキャパシティプランのダウンロードで毎日の人員予測をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectでキャパシティプランをダウンロードする際、毎日の人員予測が提供されるようになりました!
週単位および月単位に加え、最大64週間先までの日単位の予測を把握でき、より正確な人員配置を計画できるようになります。
Amazon Connect now provides daily headcount projections in capacity plan downloads
★Amazon ConnectエージェントワークスペースがCitrixとWorkSpacesのオーディオ最適化をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectのエージェントワークスペースが、CitrixおよびAmazon WorkSpacesの仮想デスクトップ環境からエージェントのデバイスにオーディオをリダイレクトできるようになりました!
仮想デスクトップで処理される音声通話が最適化され、品質の向上と遅延の短縮が期待できます。
Developer系
★Amazon Correttoが四半期アップデートとして2025年1月アップデートをリリース
Developer Tools: Corretto
Amazon Correttoが2025年1月の四半期アップデートを提供しました!
長期サポート(LTS)および機能リリース(FR)向けに、Corretto 23.0.2, 21.0.6, 17.0.14, 11.0.26, 8u442がダウンロード可能となっています。
Amazon Corretto January 2025 quarterly updates
IoT系
★IoT SiteWiseがnullとNaNのデータタイプをサポート
Internet of Things: IoT SiteWise
IoT SiteWiseにて、null値とdoubleデータタイプのNaN値を扱えるようになりました!
産業データソースにおいて重要な値をキャプチャし、オブザーバビリティや分析、レポートの作成に利用することができます。
AWS IoT SiteWise now supports null and NaN data types
Migration系
★Transfer FamilyがAS2ファイルを保存するカスタムディレクトリをサポート
Migration & Transfer: Transfer Family
Transfer Familyが、電子データ交換(EDI)転送に用いるApplicability Statement 2(AS2)ファイルを保存するディレクトリを指定できるようになりました!
B2B Data Interchangeなど後続の処理を行うサービスへ直接連携できるようになり、X12 EDIコンテンツの自動変換に役立ちます。
AWS Transfer Family supports custom directory locations to store AS2 files
その他
★MarketplaceがAMIとコンテナ製品の自動バージョンアーカイブをサポート
Others: Marketplace
Marketplaceで、一般公開されなくなった古い未使用のバージョンとなるAMIおよびコンテナ製品を自動でアーカイブできるようになりました!
新規および既存ユーザーの利用が制限されるようになり、古いバージョンの使用リスクが軽減されます。
AWS Marketplace launches automated version archiving for AMI and container products
★Marketplaceが使用料金で小数点以下8桁の精度をサポート
Others: Marketplace
Marketplaceの使用料金にて設定可能な小数点以下の桁数が、3桁から8桁に増加しました!
従量課金において0.00000001ドル単位での料金設定が可能となり、利益率に対してより精度の高い価格設定ができるようになります。
AWS Marketplace introduces 8 decimal place precision for usage pricing
おわりに
今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
CloudWatchやBedrock関連の注目アップデートがいくつもありましたね。
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。
※記事執筆時点では凍結中につき、仮アカウントから発信しております
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