2024/8/12〜2024/8/18までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ

2024-08-17

目次

はじめに

 

8月第3週のAWSアップデートを振り返ってみました!

 

可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!

 

ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!

アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)

 

Compute系

 

★★EC2 On-Demand Capacity Reservationsが複数の新機能をサポート

 

Compute: EC2

EC2オンデマンドキャパシティー予約に複数の新機能が追加されました!
キャパシティー予約の分割、予約間のキャパシティーの移動インスタンス適格性属性の変更が可能となり、ワークロードの変化に対して柔軟にキャパシティーを確保できます。

New capabilities for Amazon EC2 On-Demand Capacity Reservations: Split, Move, and Modify additional attributes

 

★★EC2がG6eインスタンスをサポート

 

Compute: EC2

NVIDIA L40S Tensor Core GPUを搭載したG6eインスタンスがバージニア北部、オハイオ、オレゴンのEC2で利用可能になりました!
G5インスタンスと比べ最大2.5倍のパフォーマンスで、最大130億のパラメータを持つLLMや拡散モデルをデプロイできます。

Announcing general availability of Amazon EC2 G6e instances

 

★★AWS Batchがキュー上のジョブのキャンセルをサポート

 

Compute: Batch

AWS Batchがキューに入っているジョブをキャンセルできるようになりました!
ジョブ実行前にキャンセル可能なほか、フェアシェアスケジューリング機能利用時は優先度の低いジョブをキャンセルして他のジョブ向けにスペースを確保できます。

AWS Batch adds support for cancelling queued jobs

 

★★Lightsailがより大きいWindowsインスタンスをサポート

 

Compute: Lightsail

Lightsailが、16 vCPUと 64GB RAMを備えた大きなWindowsインスタンスバンドルを提供しました!
Windows Server OSまたはSQL Serverブループリントで利用可能で、高負荷な汎用ワークロードに適しています。

Announcing a larger Windows instance bundle for Amazon Lightsail

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon Lightsail で Windows 最大のインスタンスプランが登場、従来と CPU バーストの仕様が違ったので確認してみた

 

Containers系

 

★★★Karpenter 1.0がリリース

 

Containers: EKS

Kubernetesコンピューティング管理ツールであるKarpenterがベータ版を卒業し、バージョン1.0.0をリリースしました!
理由別の中断バジェットによる中断制御、ノードの統合制御、ドレインの最大時間、ドリフト機能のデフォルト化など多数機能が追加されています。

Announcing Karpenter 1.0

公式ブログ:

Announcing Karpenter 1.0

 

★★★ECSがタスクを再起動せずにコンテナを再起動する機能をサポート

 

Containers: ECS

ECSが、予期せず停止したコンテナに対する柔軟な再起動ポリシーを提供しました!
エラー時にタスク全体の再起動不要でコンテナのみを再起動でき、対象としないエラーコードや再起動の試行間隔などを設定できます。

Amazon ECS provides the ability to restart containers without requiring a task relaunch

 

Database系

 

★★Neptune AnalyticsがRDFグラフ上のopenCypherクエリをサポート

 

Database: Neptune

Neptune AnalyticsがRDFグラフに対するopenCypherクエリに対応しました!
ラベル付きプロパティグラフ(LPG)でのみ利用であったopenCypherがRDFグラフでも利用できるようになり、両者のモデルの長所を活かしたより強力な分析を行えます。

Amazon Neptune Analytics now supports openCypher queries over RDF Graphs

公式ブログ:

Build and deploy knowledge graphs faster with RDF and openCypher

 

★★Neptuneがより信頼度の高いGraphRAGに向けてPropertyGraphStorewpサポート

 

Database: Neptune

NeptuneがPropertyGraphIndexを有効にすることで、LlamaIndexと組み合わせてGraphRAGアプリケーションを構築できるようになりました!
RAGにおける情報を集約するナレッジグラフをopenCypherへ簡単に変換可能となり、GraphRAGパフォーマンスを向上します。

Amazon Neptune now introduces support for PropertyGraphStore in Neptune to build more reliable GraphRAG applications

 

★★Redshift Query Editor V2がクエリのインポートをサポート

 

Database: Redshift

Redshift Query Editor V2が既存のクエリをインポートし、エディタに取り込めるようになりました!
ローカルのSQLファイルをコピーペーストや手動での書き換え不要で直接エディタにアップロードできるため、ミスなく効率的にSQLクエリを移行できます。

Amazon Redshift Query Editor V2 now supports query import

 

★RDS for MySQLがでマイナーバージョン8.0.39をサポート

 

Database: RDS

RDS for MySQLでマイナーバージョン8.0.39が利用可能になりました!
バグ修正、パフォーマンス改善、新機能が含まれており、Blue/Greenデプロイメントでダウンタイムを伴わずアップグレードすることができます。

Amazon RDS for MySQL supports new minor version 8.0.39

 

★RDS for SQL Serverがマイナーバージョン2016 GDR, 2017 CU31 GDR, 2019 GDR, 2022 GDRをサポート

 

Database: RDS

RDS for SQL Serverでマイナーバージョン2016 GDR, 2017 CU31 GDR, 2019 GDR, 2022 GDRが利用可能になりました!
全エディションに対応し、パフォーマンスの向上およびセキュリティ上の修正が含まれます。

Amazon RDS for SQL Server supports minor versions 2016 GDR, 2017 CU31 GDR, 2019 GDR, 2022 GDR

 

Network系

 

★★Transit Gatewayがコスト配分タグをサポート

 

Networking & Content Delivery: Transit Gateway

Transit Gatewayのリソースにコスト配分タグを設定できるようになりました!
従来のアタッチメントへのタグ付けで確認可能であったアタッチメント時間に加え、データ処理とデータ転送料金をチームやアプリケーションごとに分類できます。

AWS announces support for Cost Allocation Tags on AWS Transit Gateway

 

Management系

 

★★Console Mobile Appが16のAWSサービスをサポート

 

Management & Governance: Console Mobile Application

iOS/AndroidのAWSコンソールアプリが、新たに16のAWSサービスへアクセスできるようになりました!
Systems Manager, Developer Tools, EKSなどのサービスにおけるリソースや設定を外出先から簡単に確認することができます。

AWS announces expanded service support in the AWS Console Mobile App

 

★★CloudWatch Internet Monitorがダッシュボードとトラフィック提案の機能追加をサポート

 

Management & Governance: CloudWatch

CloudWatch Internet Monitorが、レイテンシーを削減するための新機能を追加しました!
ダッシュボードから世界中のトラフィックイベントや機能を簡単に確認できるほか、レイテンシー改善オプションの設定提案が向上されています。

Amazon CloudWatch Internet Monitor enhances dashboard and traffic suggestions

 

★★Control Towerがランディングゾーンのバージョン選択をサポート

 

Management & Governance: Control Tower

Control Towerがランディングゾーンのバージョン3.1以降で、更新、リセット、アップグレード時にバージョンを選択できるようになりました!
AWSアカウント管理の環境に対する変更を評価しながら、柔軟にバージョンのアップグレードを計画することができます。

AWS Control Tower launches landing zone version selection

 

Analytics系

 

★★QuickSightがデータソース認証情報とOAuthトークンに対しCMKでの暗号化をサポート

 

Analytics: QuickSight

QuickSightのデータソース認証情報とOAuthトークンを、顧客管理キー(CMK)で暗号化できるようになりました!
QuickSightのコンソールにてCMKをデフォルトとして登録することで、データソース作成・更新時に登録したCMKで暗号化が行えます。

Amazon QuickSight launches Customer Managed Key Encryption (CMK) for Data Source Information

 

★★DataZoneがドメインユニットと認証ポリシーをサポート

 

Analytics: DataZone

DataZoneのデータガバナンス機能として、ドメインユニットと認証ポリシーが追加されました!
組織のドメインユニット単位で関連付けられたデータアセットとプロジェクトを検索したり、ドメインユニット内のリソース作成のアクセスポリシーを設定したりすることができます。

Amazon DataZone launches domain units and authorization policies

公式ブログ:

Organize content across business units with enterprise-wide data governance using Amazon DataZone domain units and authorization policies

 

★★EMRがS3 Express One Zoneをサポート

 

Analytics: EMR

EMRが、Spark, Trino, Flink, Hive, HBaseのワークロードにおけるすべてのデプロイメントモデルでS3 Express One Zoneストレージクラスに対応しました!
EMRとS3間のデータ移動を高速化することができ、ジョブ実行時間を短縮してパフォーマンスを向上できます。

Announcing Amazon S3 Express One Zone storage class support on Amazon EMR

 

Machine Learning系

 

★★Agents for BedrockにBlueprintが追加

 

Machine Learning: Bedrock

Agents for Bedrock向けのオープンソースなBlueprintがGitHubで公開されました!
プロンプトやKnowledge Basesを含む事前構築済みのアクションを利用でき、すぐにAgentsを試しながらアプリケーションに応用することができます。

Blueprints simplify agent-based automation on Amazon Bedrock

GitHubリポジトリ

agents-for-amazon-bedrock-blueprints

 

★★SageMaker Canvasがペタバイト規模のノーコードMLをサポート

 

Machine Learning: SageMaker

SageMaker Canvasが5GBを超えるデータセットの準備とAutoML実験に対応しました!
EMR Serverlessと統合し、チャットインターフェースを使用してノーコードで大規模な機械学習ワークロードを実行できるようになります。

SageMaker Canvas unlocks no-code ML and data preparation at petabyte-scale

公式ブログ:

Perform generative AI-powered data prep and no-code ML over any size of data using Amazon SageMaker Canvas

 

★HealthOmicsがDSLとNextflowのバージョン指定をサポート

 

Machine Learning: HealthOmics

HealthOmicsにて、ドメイン固有言語(DSL)とNextflowのバージョンを指定できるようになりました!
プライベートワークフローにおいて構成マニフェストファイルのnextflowVersionに基づいてバージョンを指定し、分析における再現性と互換性を保ちます。

AWS HealthOmics now supports DSL and Nextflow version detection

DevelopersIO記事:

AWS HealthOmics が Nextflow と DSL のバージョン自動検出をサポートしました

 

Business系

 

★★【Preview】Amazon Connect Contact Lensの生成AIによるエージェント評価が6リージョンでサポート

 

Business Applications: Connect

プレビュー中であるAmazon Connect Contact Lensの生成AIによるエージェントパフォーマンスの評価機能が、東京を含む6リージョンで利用可能になりました!
マネージャーによるエージェント評価フォームにおいて、生成AIによる推奨事項を受け取って正確な評価を実行できます。

Amazon Connect Contact Lens generative AI-powered agent performance evaluations (preview) now available in 6 new regions

 

Developer系

 

★★★CodeBuildがGitHub Appsをサポート

 

Developer Tools: CodeBuild

CodeBuildがGitHub Appsと統合し、認証してリポジトリへアクセスできるようになりました!
CodeConnections接続を確立し、GitHub Appsが詳細なアクセス許可を持つ短時間のトークンを発行することでリポジトリへのアクセスを可能にします。

AWS CodeBuild now supports using GitHub Apps to access source repositories

 

★★CodeBuildがSecrets Manager経由で複数のアクセストークンをサポート

 

Developer Tools: CodeBuild

CodeBuildがソースプロバイダーごとに複数のアクセストークンを設定し、Secrets Managerへ保存できるようになりました!
プロジェクトごとにスコープを定めたトークンを作成し、Secrets Managerに保存したトークンへのアクセスをCloudTrailで監査できます。

AWS CodeBuild now supports multiple access tokens via AWS Secrets Manager

 

Satellite系

 

★★Ground Stationがデジタルツインをサポート

 

Satellite: Ground Station

Ground Stationが、仮想化された地上局インフラストラクチャをデジタルツインとして提供できるようになりました!
電波利用の承認を得るより前に宇宙と地上の互換性テストを実行し、衛星通信とスケジューリングの互換性を確認でき、打ち上げ準備に余裕が得られます。

Digital twin is now generally available for AWS Ground Station

 

その他

 

★★re:PostにAWS Support公式チャンネルが追加

 

Customer Enablement: re:Post

re:PostにAWS Supportの公式チャンネルが開設されました!
AWS SupportおよびAWS Managed Servicesのエキスパートにより執筆された技術や運用に関する様々なコンテンツにアクセスでき、現実の問題解決に役立ちます。

Announcing AWS Support Official channel on AWS re:Post

 

おわりに

 

今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
日本では夏休みの方が多かったかと思いますが、いくつか注目なアップデートがありましたね。

 

Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。