2024/7/22〜2024/7/28までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
7月第4週のAWSアップデートを振り返ってみました!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Containers系
★★EKSのKubernetesバージョンサポートポリシーにコントロールが追加
Containers: EKS
EKSにおけるKubernetesバージョンポリシーにコントロールが追加されました!
バージョンの標準サポート終了時に延長サポートを適用するか自動でアップグレードするかを、EKSクラスターごとに選択することができるようになります。
Amazon EKS introduces new controls for Kubernetes version support policy
★★ECRがリポジトリ作成テンプレートをサポート
Containers: ECR
ECRにリポジトリ作成テンプレートが提供されました!
プルスルーキャッシュやレプリケーションによってECRが自動で作成するリポジトリのアクセスポリシーや暗号化といった初期設定を定義し、リポジトリの制御を行えます。
Amazon ECR repository creation templates are now generally available
★★ECSがAmazon Linux 2023などで実行されたオンプレミスワークロードの管理をサポート
Containers: ECS
ECS Anywhereにて、オンプレミスで新たに複数OSのコンテナワークロードを管理できるようになりました!
Amazon Linux 2023, Debian 11/12, Fedora 40, Ubuntu 24, CentOS Stream 9のオンプレミスワークロードが追加されています。
Amazon ECS now supports Amazon Linux 2023 and more for on-premises container workloads
Database系
★★DocumentDBがドキュメントの圧縮を改善
Database: DocumentDB
DocumentDBにおけるドキュメント圧縮機能が向上しました!
既存コレクションでの圧縮、圧縮しきい値のコレクションごとの設定、すべての新しいコレクションで圧縮を有効にする設定が追加され、ドキュメントのサイズを最大7分の1にでき、コストが削減されます。
Amazon DocumentDB announces improvements to document compression
★★DocumentDBがリーダーインスタンスで変更ストリームをサポート
Database: DocumentDB
DocumentDBがリーダーインスタンスでも変更ストリームを扱えるようになりました!
ライターと変更ストリームトークンを共有しながら特定のリーダーインスタンスへワークロードを分離でき、ライターの負荷を軽減できます。
Amazon DocumentDB now supports change streams on reader instances
Network系
★★★VPC IPAMが任意のインターネットレジストリからのBYOIPをサポート
Networking & Content Delivery: VPC
VPC IP Address Manager(IPAM)にて、任意のインターネットレジストリからのBYOIPができるようになりました!
IPの検証方法がRegistration Data Access Protocol(RDAP)だけでなくDNSでも可能となったことで、JPNIC, LACNIC, AFRINICなどのインターネットレジストリからもIPを取り込めます。
Amazon VPC IPAM now supports BYOIP for IPs registered with any Internet Registry
Integration系
★★Step Functionsが顧客管理キーをサポート
Application Integration: Step Functions
Step Functionsが顧客管理キー(CMK)に対応しました!
ステートマシンのワークフロー定義や実行データを独自のキーで暗号化できるようになり、組織のコンプライアンス要件を満たします。
AWS Step Functions now supports Customer Managed Keys
★Amazon MQがRabbitMQ 3.13のクォーラムキューをサポート
Application Integration: MQ
Amazon MQが、RabbitMQ 3.13で提供されるクォーラムキューに対応しました!
Raftコンセンサスアルゴリズムを採用したレプリケートされたFIFOキュータイプで、スループット、一貫性、耐障害性、可用性に優れています。
Amazon MQ now supports quorum queues for RabbitMQ 3.13
Security系
★★KMSの一部リクエストレートのデフォルトクォータが増加
Security, Identity, & Compliance: KMS
KMSの一部リクエストレートにおけるデフォルトのサービスクォータが倍に引き上げられました!
RSAおよびECCキーの暗号化操作リクエストレートは全リージョンで500から1,000に、対象暗号化操作のリクエストレートはバージニア北部、オレゴン、アイルランドにて50,000から100,000に増加しています。
AWS KMS increases default service quotas for cryptographic operations
★AWS SignerがNotation向けのプラグインをオープンソース化
Security, Identity, & Compliance: Signer
マネージド署名サービスのAWS Signerが、Notation向けのプラグインをオープンソース化しました!
CLI実行可能ファイルまたはGolangライブラリとして、コンテナアーティファクトの署名生成と検証機能をネイティブツールに組み込むことができます。
AWS Signer open sources Notation plugin for container image signing
Management系
★★AppConfigが機能フラグで高度なターゲッティング機能をサポート
Management & Governance: AppConfig
AppConfigの機能フラグに、ターゲッティング、分割、バリアントの機能が追加されました!
フラグに複数のバリアントを作成することで、一部のユーザーにのみ特定機能を有効化する、一定割合のユーザーに対し新機能をテストするといった制御が可能です。
AWS AppConfig announces feature flag targets, variants, and splits
DevelopersIO記事:
[アップデート] AWS AppConfig にコンテキストに基づいてフラグ値を分けることができるマルチバリアントフラグが登場したので Lambda から使ってみた
★CloudWatch RUMのPutRumEvents APIがCLoudTrailによるロギングをサポート
Management & Governance: CloudWatch
アプリケーションのデータ項目をCloudWatch RUMに送信するPutRumEvents APIがCloudTrailで記録されるようになりました!
データ送信イベントにおける問題のトラブルシューティングや監査証跡の記録に利用できます。
CloudWatch RUM PutRumEvents API now supports data event logging in AWS CloudTrail
Analytics系
★★Clean Roomsが4つの機能強化をサポート
Analytics: Clean Rooms
Clean Roomsが4つの機能強化を提供しました!
Entity Resolutionとの統合による顧客レコード準備やマッチングの簡素化、プライバシーおよび分析のコントロール、SQLによる類似モデリング用のシードデータ生成が含まれます。
公式ブログ:
★★EMRのリリースバージョンが24ヶ月のサポートを提供
Analytics: EMR
EMRがリリースバージョンに対して24ヶ月間のサポートを提供することがアナウンスされました!
セキュリティ、バグ、データ破損といった重大な問題に対するマイナーリリースが継続的に展開され、期間が終了したバージョンは引き続き標準サポートを利用可能です。
Announcing 24 months support for Amazon EMR
Machine Learning系
★★★Mistral Large 2がBedrockで利用可能に
Machine Learning: Bedrock
Mistral AIのMistral Large 2(24.07)が、オレゴンリージョンのBedrockで利用できるようになりました!
Mistral Large(24.02)の後継で、128Kトークンのウィンドウを持ち、ネイティブJSON出力や日本語を含む多言語にも対応しています。
Mistral Large 2 foundation model now available in Amazon Bedrock
公式ブログ:
Mistral Large 2 is now available in Amazon Bedrock
★★★BedrockでMeta Llama 3.1がサポート
Machine Learning: Bedrock
Metaの最新モデルLlama 3.1が、オレゴンリージョンのBedrockで利用可能になりました!
128Kコンテキストと8言語に対応しており、8B/70Bはアクセス可能、405Bはサポートチケット送信によりプレビュー可能です。
Meta Llama 3.1 generative AI models now available in Amazon Bedrock
公式ブログ:
Announcing Llama 3.1 405B, 70B, and 8B models from Meta in Amazon Bedrock
KAG Qiita記事:
オープンモデル最強のLLM、Llama 3.1が登場! AWSのBedrockから使ってみた
DevelopersIO記事:
Meta の Llama 3.1 が Amazon Bedrock で利用可能になりました
★★★BedrockでMeta Llama3.1 405Bがサポート
Machine Learning: Bedrock
プレビューとなっていたMeta Llama 3.1の405BモデルがGAとなりました!
より大きなパラメータサイズを持つ最上位モデルで、一般知識、数学、ツール利用、多言語翻訳において最高のパフォーマンスを提供します。
Meta Llama 3.1 405B now generally available in Amazon Bedrock
★★★SageMaker JunpStartでMeta Llama 3.1がサポート
Machine Learning: SageMaker
Metaの最新モデルLlama 3.1が、オレゴン、オハイオ、バージニア北部リージョンのSageMaker JumpStartで利用可能になりました!
8B/70B/405BモデルをSageMaker StudioまたはPython SDK経由でデプロイでき、Llama Guardによるガードレールも追加できます。
Meta Llama 3.1 generative AI models now available in Amazon SageMaker JumpStart
公式ブログ:
Llama 3.1 models are now available in Amazon SageMaker JumpStart
★★SageMakerが生成AIモデルに対する高速スケーリングをサポート
Machine Learning: SageMaker
SageMaker Inferenceにおいて、生成AIモデルの自動スケーリングにかかる時間が短縮されました!
ConcurrentRequestsPerModelとConcurrentRequestsPerModelCopyのメトリクスが10秒間隔で発行され、しきい値に達すると1分以内にスケーリングが行われるようになります。
Amazon SageMaker launches faster auto-scaling for Generative AI models
★HealthImagingがコピーと更新機能を向上
Machine Learning: HealthImaging
HealthImagingによるコピー機能と更新機能が向上しました!
DICOMインスタンスのコピーによる整理や、メタデータの更新、不整合の解決、プライベートDICOMメタデータの変更、バージョンのロールバックが簡単にできるようになっています。
AWS HealthImaging announces enhanced copy and update capabilities
Business系
★★Amazon Connect Contact Lensがコンタクト終了後数秒以内の要約生成をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensがコンタクト終了後にAIを活用して提供する要約生成が、数分以内から数秒以内に高速化されました!
コンタクトの内容確認や洞察の取得が迅速に行えるほか、APIやKinesis Data Streams経由でアプリケーションから利用できます。
※東京リージョンは未対応
★★Amazon Connect Contact Lensがアウトバウンドキャンペーンを分析するダッシュボードを提供
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensに、アウトバウンドキャンペーンを分析するためのダッシュボードが追加されました!
音声ワークロードのキャンペーンパフォーマンスをリアルタイムおよび特定期間で監視および測定し、効果や傾向を特定しやすくなります。
※東京リージョンは未対応
Amazon Connect Contact Lens launches a new dashboard for outbound campaign analytics
Migration系
★★DataSyncがエージェントレスでクロスリージョンのデータ転送をサポート
Migration & Transfer: DataSync
DataSyncが、商用リージョン間でエージェントレスのクロスリージョンデータ転送に対応しました!
S3, EFS, FSxなどのストレージから、DataSyncエージェントをデプロイせずに異なるリージョンへ大量のデータを移行、複製できます。
AWS DataSync expands support for agentless cross-region data transfers to include opt-in regions
★Mainframe ModernizationでCode Conversion with mLogicaがサポート
Migration & Transfer: Mainframe Modernization
Mainframe ModernizationによるCode Conversionで、mLogicaが利用できるようになりました!
アセンブラ言語で記述されたレガシーコードをCOBOLに自動で変換でき、クラウドへの移行を支援します。
AWS Mainframe Modernization Code Conversion with mLogica is now generally available
Cloud Finalcial系
★★Cost CategoriesにBilling Entityが追加
Cloud Financial Management: Billing and Cost Management
Billing and Cost ManagementのCost Categoriesにdimensionとして「Billing Entity」が追加されました!
Marketplaceかその他AWSのサービスかを識別することができ、他のdimensionと併せて請求の情報を細かく制御できます。
AWS Cost Categories now supports “Billing Entity” dimension
その他
★サービスパスのAWSパートナーに対するセルフガイドジャーニーを提供
Others: Partner Central
Partner Centralにて、サービスパスのAWSトレーナーがアドバンスドティアに到達するためのセルフガイドが追加されました!
ヒントやリソース、MSPプラクティス構築ガイドなどの個別タスク、スペシャライゼーションなどプログラムへのアクセスなどが提供されます。
AWS launches a self-guided journey for AWS Partners enrolled on the Services Path
おわりに
今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
オープンソースの基盤モデルが2種類登場し、盛り上がっていましたね。
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。