2024/12/9〜2024/12/15のAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
12月2週のAWSアップデートを振り返ってみました!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★★EC2インスタンスがVPCとEBSの帯域幅設定をサポート
Compute: EC2
Gravitonを搭載した第8世代EC2インスタンス(C8g, M8g, R8g, X8g)で、インスタンス帯域幅設定ができるようになりました!
VPCとEBSとの帯域幅について、最大25%まで一方を増加(他方は減少)させることができ、ワークロードごとにリソース割り当てを最適化します。
Amazon EC2 instances support bandwidth configurations for VPC and EBS
★★EC2がF2インスタンスをサポート
Compute: EC2
最大8つのFPGAを搭載したF2インスタンスが、バージニア北部とロンドンのEC2でリリースされました!
16GBメモリを搭載した次世代のFPGAをベースとしており、ゲノミクスやマルチメディア、ビッグデータ処理などで高パフォーマンスを発揮します。
Amazon EC2 F2 instances, featuring up to 8 FPGAs, are generally available
★★R8gインスタンスが東京リージョンでサポート
Compute: EC2
東京リージョンのEC2でR8gインスタンスが利用できるようになりました!
Graviton4を搭載し、Graviton3と比べ最大30%パフォーマンスが向上し、最大1.5TBのメモリを備えたインスタンスを選択可能です。
Amazon EC2 R8g instances now available in AWS Asia Pacific (Tokyo)
DevelopersIO記事:
AWS Graviton4 ベースの Amazon EC2 R8g インスタンスが東京リージョンで利用可能になりました
★EC2がU7iインスタンスをサポート
Compute: EC2
6TiBまたは8TiBのメモリを搭載したU7iインスタンスが、バージニア北部、オレゴン、ソウルのEC2で利用可能になりました!
High Memory U-1インスタンスと比べて最大35%のパフォーマンス向上を実現し、SAP HANA, Oracle, SQL Serverなどインメモリデータベースに適しています。
Introducing Amazon EC2 High Memory U7i Instances with 6TiB and 8TiB of memory
★Research and Engineering Studioがバージョン2024.12をサポート
Compute: Research and Engineering Studio
Research and Engineering Studioの最新バージョン2024.12がリリースされました!
デプロイ時のADパラメータがオプションとなったことで動的な設定に対応し、CognitoをIDソースとできるようになったほか、SSHアクセスの制御機能も追加されています。
Research and Engineering Studio on AWS Version 2024.12 now available
Database系
★★RedshiftがZero-ETL統合でマテリアライズドビューの自動増分リフレッシュをサポート
Database: Redshift
RedshiftがZero-ETL統合のテーブルにおいて、マテリアライズドビューを自動かつ増分で更新できるようになりました!
更新のたびにマテリアライズドビューの全データを書き換える必要が無くなり、効率良くリアルタイムの分析を行えます。
★DynamoDBがFIPS 140-3エンドポイントをサポート
Database: DynamoDB
DynamoDBが、米国とカナダのリージョンでFIPS 140-3に対応したインターフェースエンドポイントとStreams向けパブリックエンドポイントをリリースしました!
規制対象ワークロードでのDynamoDBとの通信をPrivateLinkで行うことができます。
Amazon DynamoDB announces support for FIPS 140-3 interface VPC and Streams endpoints
★RDS for PostgreSQL 11が延長サポート向けマイナーバージョンをサポート
Database: RDS
RDS for PostgreSQLに延長サポート向けマイナーバージョン11.22-RDS.20241121が提供されました!
延長サポートにオプトインしているインスタンスが対象で、セキュリティ脆弱性とバグの修正が含まれます。
Amazon RDS for PostgreSQL announces Extended Support minor 11.22-RDS.20241121
★RDS for SQL Serverがネイティブバックアップおよび復元の新しいパラメータをサポート
Database: RDS
RDS for SQL Serverのrds_backup_database, rds_restore_database, rds_restore_logに新しいパラメータが追加されました!
BLOCKSIZE, MAXTRANSFERSIZE, BUFFERCOUNTが指定できるようになり、ワークロードに応じてバックアップとリストアのパフォーマンスを最適化できます。
Amazon RDS for SQL Server Supports new custom parameters for native backup and restore
Network系
★★Direct Connectが新しい大阪ロケーションをサポート
Networking & Content Delivery: Direct Connect
Direct Connectのロケーションに、大阪で2番目となるTelehouse OS2データセンターが追加されました!
大阪リージョンに関連付けられる初のロケーションで、MACSec暗号化が利用可能な1G/10G/100Gbpsの回線が提供されます。
AWS announces new AWS Direct Connect location in Osaka, Japan
★Cloud Mapがサービスレベル属性をサポート
Networking & Content Delivery: Cloud Map
Cloud MapのKey-Value属性をサービスレベルで管理できるようになりました!
トラフィックの重みやタイムアウトおよび再試行値といった設定をサービス(アプリケーション)単位で設定し、インスタンスレベルの属性と比べ管理を簡素化します。
AWS Cloud Map now supports Service Level Attributes
Integration系
★Amazon MQがPrivateLinkをサポート
Application Integration: MQ
Amazon MQがPrivateLinkに対応しました!
インターフェースVPCエンドポイント経由でMQ APIが利用できるようになり、インターネットを経由せずにブローカーや設定を管理することが可能です。
Amazon MQ now supports AWS PrivateLink
Storage系
★AWS Backupがオプトインリージョンのクロスアカウント管理をサポート
Storage: Backup
AWS Backupがクロスアカウント管理を行えるリージョンにオプトインリージョンが含まれるようになりました!
OrganizationsにおけるAWSアカウントのあらゆるリージョンに対してバックアップポリシーを展開し、管理することができます。
AWS Backup expands cross-account management in opt-in Regions
Security系
★★Security HubがPCI DSS v4.0.1標準をサポート
Security, Identity, & Compliance: Security Hub
Security HubがPCI DSS v4.0.1に準拠したセキュリティチェックに対応しました!
144の自動コントロールが含まれ、クレジットカードやデビットカードのカード所有者データ環境に対し継続的にセキュリティを監視します。
AWS Security Hub now supports PCI DSS v4.0.1 standard
DevelopersIO記事:
[アップデート] Security Hub に PCI DSS v4.0.1 のセキュリティ基準がサポートされました!
【アップデート】AWS Security Hub が セキュリティ標準で PCI DSS v4.0.1 をサポートするようになりました
Management系
★★AWS Toolkit for VS CodeがCloudWatch Logs Live Tailをサポート
Management & Governance: CloudWatch
AWS Toolkit for VS CodeにCloudWatch Logs Live Tail機能が追加されました!
CloudWatchからのログをVS Codeエディタ内でストリーミングできるようになり、アプリケーション開発時の問題調査などに利用できます。
AWS Toolkit for Visual Studio Code now includes Amazon CloudWatch Logs Live Tail
★★Resource Groupsが新しく405リソースタイプをサポート
Management & Governance: Resource Groups
Resource Groupsの対応リソースタイプが405種類追加されました!
Bedrock, Chime, QuickSightなどのリソースをタグベースでグループ化し、myApplicationsやCloudWatchなどのサービスで管理に利用できます。
AWS Resource Groups now supports 405 more resource types
★★Resource Explorerが新しく59リソースタイプをサポート
Management & Governance: Resource Explorer
Resource Explorerの対応リソースタイプが59種類追加されました!
AWSアカウント内におけるEKS, Kendra, SageMakerなどの複数リソースタイプを検索および検出できるようになります。
AWS Resource Explorer supports 59 new resource types
Machine Learning系
★★★Bedrock Guardrailsが最大85%値下げ
Machine Learning: Bedrock
Bedrock Guardrailsの価格が引き下げられました!
2024年12月1日以降の料金に適用され、コンテンツフィルターが80%、拒否トピックが85%引き下げられ、いずれも1,000テキスト単位あたり0.15USDとなります。
Amazon Bedrock Guardrails reduces pricing by up to 85%
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon Bedrock Guardrails のコストが最大 85 %削減されました
★★Bedrock Guardrailsがスペイン語とフランス語をサポート
Machine Learning: Bedrock
Bedrock Guardrailsが英語に加えてスペイン語とフランス語に適用できるようになりました!
生成AIアプリケーションにおける特定のトピックや単語、PIIなど出力すべきではないコンテンツに対してポリシーを設定し、責任あるAIを実装します。
Amazon Bedrock Guardrails now supports additional languages – Spanish and French
★★Amazon Lexが多言語音声認識モデルをサポート
Machine Learning: Lex
Amazon Lexに新しい多言語ストリーミング音声認識モデルであるASR-2.0がリリースされました!
ヨーロッパベースと日本語を含むアジア太平洋ベースのモデルが存在し、英数字音声や多様なアクセントの認識精度が特に向上しています。
Amazon Lex launches new multilingual speech recognition models
DevelopersIO記事:
Amazon Lexの新しい多言語ストリーミング音声認識モデル (ASR-2.0) がリリースされ、認識精度が向上しました
★★SageMaker AIがP5eとG6eインスタンスをサポート
Machine Learning: SageMaker
オハイオとオレゴンのSageMaker AIで、推論に最適化されたP5eおよびG6eインスタンスが利用可能になりました!
いずれもNVIDIA GPUを搭載し、P5eは1,000億を超えるパラメータ、G6eは最大130億のパラメータを持つLLMや拡散モデルの推論に適しています。
Amazon SageMaker AI announces availability of P5e and G6e instances for Inference
Business系
★★★SESがグローバルエンドポイントをサポート
Business Applications: SES
SESにグローバルエンドポイントが追加されました!
2つのリージョンをプライマリ/セカンダリとして設定セットを自動同期し、障害が発生したリージョンのトラフィックを自動でもう一方のリージョンに移行することで耐障害性を高めます。
Amazon SES now offers Global Endpoints for multi-region sending resilience
公式ブログ:
How to Make Simple Email Service Resilient Across Two AWS Regions with Global Endpoints
DevelopersIO記事:
Amazon SES がサポートしたグローバルエンドポイントを試してみた
★★SESがDeterministic Easy DKIMをサポート
Business Applications: SES
SESが新しい形式のグローバルIDとしてDeterministic Easy DKIMを提供しました!
検証されたIDを全てのリージョンで使用できるようになり、DNSルックアップの手間が減り、マルチリージョン利用におけるDNS管理が簡素化します。
Amazon Simple Email Services (SES) announces Deterministic Easy DKIM
公式ブログ:
Simplify Multi-Region Email Sending with Simple Email Service’s Deterministic Easy DKIM
★Amazon Connectがモバイルチャットでのプッシュ通知をサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectが、iOS/Androidデバイスにおけるモバイルチャットでプッシュ通知を利用できるようになりました!
ユーザーが非アクティブの際も、エージェントやチャットボットからのメッセージをプロアクティブに通知することが可能です。
Amazon Connect now supports push notifications for mobile chat
★Amazon Connectが営業時間の休日オーバーライドをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectにオーバーライド機能が追加され、コンタクトセンターの営業時間に例外を設けられるようになりました!
標準の曜日に対して休日などの変更を適用することで、柔軟な営業日および営業時間を設定することができます。
Amazon Connect now supports holiday overrides for Hours of operation
End User系
★AppStream 2.0がストリーミングセッション間のユーザー設定の保存をサポート
End User Computing: AppStream 2.0
AppStream 2.0のクライアントアプリケーションでエンドユーザーがストリーミングするときに、クライアント設定を保存できるようになりました!
同じクライアントで再接続する際、オーディオ、ビデオ、地域などの設定が保持されるため、一貫したユーザーエクスペリエンスが提供されます。
Amazon AppStream 2.0 users can now save their user preferences between streaming sessions
Media系
★★IVSがリアルタイムストリーミングにおけるサムネイル記録をサポート
Media Services: IVS
IVSのリアルタイムストリーミングで、サムネイル画像を記録できるようになりました!
設定した間隔でストリーミングから画像を取得し、指定したS3バケットに保存され、プレビュー画像などに利用できます。
Amazon IVS Introduces Thumbnails Recording for Real-Time Streaming
★Elemental MediaConnect Gatewayがソース固有マルチキャストをサポート
Media Services: Elemental MediaConnect
Elemental MediaConnect Gatewayに、Source-Specific Multicast(SSM)機能が追加されました!
ブリッジリソースの作成時にマルチキャストグループアドレスとソースIPアドレスを指定可能になり、効率やセキュリティが向上します。
AWS Elemental MediaConnect Gateway now supports source-specific multicast
IoT系
★IoT Core for LoRaWANが3つの機能強化をサポート
Internet of Things: IoT Core
IoT Core for LoRaWANに新機能が3つ追加されました!
IPv6対応、コンソールでのゲートウェイファームウェア更新、高度なログ機能を備えたFirmware Update Over-The-Air(FUOTA)の3つで、IoTアプリケーションの管理や信頼性が向上します。
AWS IoT Core for LoRaWAN announces new feature enhancements
おわりに
今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
re:Invent翌週ということもあり、数としては落ち着いていましたね。
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。
また、YouTubeにて毎週水曜12時から、前週のアップデートをラジオ感覚で振り返る #しむそくRadio も始まりました!
皆さんのフィードバックにより随時改善してまいりますので、是非チャンネル登録、視聴およびアンケートのご回答までしていただけると大変嬉しいです!