2023/9/25〜2023/10/1までのAWSアップデートを振り返ってみた
はじめに
9月最終週のAWSアップデートを振り返ってみました。
今週、めちゃくちゃ多い上に大きいアップデートがめちゃくちゃあります。
★3つ以上を読んでいくだけでもかなり読み応えあると思います。
私事ですが、インフルエンザA型にかかってしまい数日寝込んでました…。
なんとか回復しましたが、その数日で大量にアップデートが来ており、キャッチアップに苦労しました。
若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めです。ご了承ください。
引き続き、一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログとクラスメソッドさんのDevelopersIO記事も併せて紹介しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★や★★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★★★App RunnerがMonoreposに対応
Compute: App Runner
App Runnerがモノレポ構造をサポートし、リポジトリの特定のサブディレクトリを指定してビルドや実行ができるようになりました!
多くのプロジェクトやマイクロサービスを含むリポジトリで有効です。
個々のマイクロサービスを独立してデプロイすることや、依存関係の変更を再ビルド&デプロイで自動的に反映するといったことが可能となります。
AWS App Runner adds support for Monorepos
★★★EC2 Instance Connectが複数リージョンで利用可能に
Conpute: EC2
大阪リージョンを含む複数のリージョンでEC2 Instance Connectが利用可能になりました!
Instance Connect自体は2019年に登場したサービスで、通常パブリックIPのないEC2インスタンスへはSSH接続できませんが、最近登場したEC2 Instance Connect EndpointによりプライベートなインスタンスにもSSH接続できるようになっています。
要件に応じてSSM Session Managerと選ぶ形となりつつ、踏み台インスタンスは不要になりそうですね。
Amazon EC2 Instance Connect now available in additional AWS Regions
★★Compute Optimizerが153のインスタンスタイプとマルチアタッチEBSをサポート
Compute: EC2
Compute Optimizerにて、最新世代のものを含む153のインスタンスタイプをサポートし、推奨事項を表示することができるようになりました!
さらに、1台のEC2インスタンスに複数のEBSがアタッチされている際にも推奨事項を提供することができるようになっています!
AWS Compute Optimizer now supports 153 new EC2 instance types as well as multi-attached EBS volumes
★Hpc7gインスタンスが複数のリージョンで利用可能に
Compute: EC2
東京を含む3リージョンでGravitonを使ったHpc7gインスタンスが利用可能になりました!
気象や数値流体力学といった大規模な大気モデルを扱うようなワークロードで、全世代のHPCインスタンスと比べて最大60%のパフォーマンス向上が期待できるそうです。
Amazon EC2 Hpc7g instances now available in additional regions
★EC2シリアルコンソールが複数リージョンで利用可能に
Compute: EC2
大阪リージョンを含む複数リージョンでシリアルコンソールが使えるようになりました!
使用頻度は低いですが、ステータスチェック失敗時の復旧など通常のSHやセッションマネージャーで到達不能となった際の緊急用として役立ちます。
Amazon EC2 Serial Console now available in additional AWS Regions
★AWS BatchのDescribeJobDefinitions APIがサーバーサイドのフィルタリングをサポート
Conpute: Batch
AWS Batchでジョブ定義を呼び出すDescribeJobDefinitions APIにて、サーバーサイドのフィルタリングをサポートしました!
ACTIVEまたはINACTIVEでフィルタリングすることができるため、受け取る結果を減らし、パフォーマンスを向上させることができます。
AWS Batch DescribeJobDefinitions API now supports server-side filtering
Containers系
★★EKSとEKS Distroがバージョン1.28をリリース
Containers: EKS
EKSおよびEKS Distroにて、Kubernetesバージョン1.28がリリースされました!
EKS最適化Amazon Linux AMIでP2インスタンスを使用している場合、1.28以降は対象外とのことなので対象の方はお気を付けください。
公式ブログ:
Amazon EKS now supports Kubernetes version 1.28
Database系
★★★DynamoDBがS3への増分エクスポートをサポート
Database: DynamoDB
DynamoDBが、特定期間の変更データのみを対象にできるS3への増分エクスポートに対応しました!
毎回テーブル全体のエクスポートを実行する手間を省くことができます。
ポイントインタイムリカバリが有効なテーブルに対して、簡単かつテーブルの容量消費無しで利用可能です。
Announcing incremental export to S3 for Amazon DynamoDB
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon DynamoDBで指定した区間のエクスポートができる増分エクスポート機能が追加されました
★★DynamoDBグローバルテーブルが全リージョンで利用可能に
Database: DynamoDB
DynamoDBのグローバルテーブルが未対応のリージョンに対応し、全リージョンで利用可能になりました!
まさにグローバルなサービスになったということですね。
DynamoDB global tables is now available in all AWS Regions
★★Redshiftのワークロード管理でロールベースのアクセス制御をサポート
Database: Redshift
Redshiftの、ワークロードごとにクエリキューを管理するため機能であるWorkload Management(WLM)が、ロールベースのアクセス制御をサポートしました!
実行ユーザーによってキューをルーティングすることが可能になっています。
Amazon Redshift announces role-based access control support in workload management (WLM)
★NoSQL Workbench for Amazon DynamoDBがサンプルデータの作成に対応
Database: DynamoDB
DynamoDBのNoSQL Workbenchがサンプルデータの作成に対応しました!
手動で1つづつデータをインポートすることなく、検証やテストに必要なサンプルデータを簡単に生成することができます。
You can now generate human-readable sample data with NoSQL Workbench
DevelopersIO記事:
[アップデート] NoSQL Workbench for Amazon DynamoDB にカスタムモデル向けのサンプルデータ作成機能が追加されました
★RDS for Oracle SE2(License included)で利用可能なインスタンスタイプが一部リージョンで追加
Database: RDS
RDS for Oracle SE2(License included)において、一部のインスタンスタイプが特定のリージョンで利用可能になりました!
このうち東京リージョンではR6iインスタンスが使えるようになっています。
Amazon RDS adds Oracle SE2 License Included option for R6i, R5 and T3 in additional regions
★RDS Custom for SQL Serverがサーバーレベルのコレーションの変更に対応
Database: RDS
RDS Custom for SQL Serverのインスタンス作成時に、サーバーレベルのコレーション(文字列データのソート順や文字の比較方法を定義するための設定)を変更することができるようになりました!
特定の言語や地域の要件に応じたコレーションを設定することで、データの取り扱いが楽になりそうです。
Amazon RDS Custom for SQL Server now supports changing the server-level collation
★Amazon DocumentDBが JSON スキーマ検証をサポート
Database: DocumentDB
DocumentDBにて、$jsonSchema演算子を使うことでスキーマの検証ができるようになりました!
必須フィールドに対するスキーマルールを指定して検証する、などといったことができるようです。
Amazon DocumentDB (with MongoDB compatibility) now supports JSON schema validation
Storage系
★★S3がHead APIとGet APIによる削除マーカーの最終変更時刻の表示をサポート
Storage: S3
S3の削除マーカーの最終変更時刻を、S3 Head/Get APIで確認できるようになりました!
バージョニングが有効な場合にバージョンID未指定で削除操作を行う際、意図しない削除を防止するために削除マーカーが作成されます。
削除マーカーの最終変更時刻が簡単に追跡できるようになったことで、誤ったコマンドや不審な操作などに対する管理がしやすくなりそうです。
Amazon S3 now provides the Last-Modified time for delete markers using S3 Head and Get APIs
Migration系
★★Application Migration Serviceがエージェントの自動インストールに対応
Migration: MGN
Application Migration Service(MGN)が、コンソールからMGNコネクタ経由で移行プロセスの環境整備ができるようになりました!
MGNコネクタを利用することで、レプリケーションエージェントの前提条件確認からインストールまでを自動化することが可能です。
また、リソースタグのコンソールでの表示や、Amazon Linux 2023およびカーネル6.1以上のサーバーも移行できるようになっています。
AWS Application Migration Service now supports automated agent installation
★Migration Hub OrchestratorがSQL Server トランザクションログをサポート
Migration: Migration Hub
Migration Hub OrchestratorがSQL Serverのトランザクションログに対応しました!
AWSへの移行におけるSQL Serverのカットオーバーダウンタイムを大幅に抑えることができそうです。
AWS Migration Hub Orchestrator now supports Microsoft SQL Server transaction logs
Network系
★★★CloudFrontがWAFを使用したセキュリティに関するレコメンデーションをサポート
Networking & Content Delivery: CloudFront
CloudFrontにて、以前リリースされたワンクリックでのWAFアタッチ機能が強化され、オリジンやパスパターンに基づいた追加のセキュリティルールが提案されるようになりました!
オリジンがEC2/ALB/S3によって提案するルールが異なったり、パスパターンにWordPress向けの設定が入っているとWordPress用のルールを提案してくれたりしてなかなか便利そうです。 また、レート制限に関しては実際のアクセスに基づいてCloudFrontコンソールから値を調整できるため、最適な設定値を適用しやすくなっています。
WAFの知識がそれほど無くても一定水準のセキュリティを保つことができて便利そうですね!
Amazon CloudFront announces security recommendations
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon CloudFront の AWS WAF 有効化機能で、構成やアクセス履歴に基づいて追加設定の推奨事項が表示されるようになりました
Integration系
★★SNSがPublish/PublishBatch APIアクションのCloudTrailロギングをサポート
Application Integration: SNS
SNSによるPublish APIとPublishBatch APIのそれぞれがCloudTrailに記録されるようになりました!
誰がメッセージを送信しようとしたかが分かるようになり、セキュリティ面、運用面での可視化が期待できそうです。
CloudTrail記録なので、EventBridgeもトリガーできるはずです!
★Amazon MQがRabbitMQ 3.11.20をサポート
Application Integration: MQ
Amazon MQがRabbitMQ 3.11.20に対応しました!
以前のバージョンである3.11.16に対するいくつかの修正や改善が含まれています。
Amazon MQ now supports RabbitMQ version 3.11.20
Management系
★★Systems Manager OpsCenterが問題の多いリソースを特定するInsightsを提供
Management & Governance: Systems Manager OpsCenter
OpsCenterが、多くの問題(イベント、アラーム)を引き起こしているリソースを特定するInsightsを提供するようになりました!
運用上の問題の主要因となっているリソースに注目することで、効率良く問題の解決を図ることができそうです。
AWS Systems Manager OpsCenter identifies the most issue-prone resources
★★CloudWatch Application Insightsがマルチアカウントに対応
Management & Governance: CloudWatch
CloudWatch Application Insightsが複数アカウントにまたがるアプリケーションの環境を監視できるようになりました!
監視アカウントから自身のワークロードにおけるアプリケーションの状況を一元的に監視し、ログやメトリクス、トレースといった情報を集約することができます。
Analyze multi-account app health with CloudWatch Application Insights
★Systems Manager Fleet ManagerによるRDPにて最大1080pの解像度をサポート
Management & Governance: Systems Manager Fleet Manager
Fleet ManagerでインスタンスにRDP接続する際、デフォルトの720pに加え、600/900/1080pの解像度を選択できるようになりました!
画面サイズとしては、(1920 * 1080)、(1400 * 900)、(1366 * 768)、(800 * 600)に対応するようになっています。
AWS Systems Manager Fleet Manager RDP now supports up to 1080p Resolution
Security系
★★WAFがJA3フィンガープリントに対応
Security, Identity, & Compliance: WAF
AWS WAFがリクエストのJA3フィンガープリントを検査するためのJA3マッチをサポートしました!
JA3とはSSL/TLSのClient Helloパケットを元に作成されるフィンガープリントで、クライアントの通信の仕方の情報を暗号化しています。
今回JA3フィンガープリントに対応したことで、SSL/TLS自体を検査し、暗号化されたトラフィックにおけるフィンガープリントの検出までできるため、悪意のあるトラフィック(既知のフィンガープリントを持つ場合など)への対策がしやすくなりあした!
AWS WAF now supports JA3 Fingerprint Match
DevelopersIO記事:
[アップデート]AWS WAFの検査条件にJA3 フィンガープリントが利用できるようになりました
★★Inspectorが複数リージョンで利用可能に
Security, Identity, & Compliance: Inspector
大阪リージョンを含むいくつかのリージョンでInspectorが利用可能になりました!
EC2、Lambda、ECRの脆弱性検出が行えるようになります。
Amazon Inspector is now available in additional commercial regions
★★Amazon Macieが検出可能な機密情報のタイプが増加
Security, Identity, & Compliance: Macie
Amazon Macieで、S3に格納されたデータから検出できる機密情報のタイプに、Stripe APIキー、Google Cloud APIキー、運転免許証番号 (インド)、国民識別番号 (インド)が追加されました!
管理データ識別子として提供されており、これらを検出するように設定可能となっています。
Amazon Macie adds support for discovering more types of sensitive data
Analytics系
★★★QuickSightにおけるGenerative BI機能がプレビュー提供
Analytics: QuickSight
自然言語で分析やビジュアライズができるようになるGenerative BIがついにプレビューを開始しました!
分析レポートの作成にかかるコストが大幅に削減されそうです! Generative BI自体は無料ですが、バージニア北部とオレゴンのQuickSight Qユーザー(有料)にのみ提供されているので注意。
Generative BI dashboard authoring capabilities for Amazon QuickSight (Preview)
公式ブログ:
DevelopersIO記事:
[パブリックプレビュー] Amazon QuickSight で Generative BI 機能が使えるようになったのでオレゴンリージョンで有効化して使ってみた
★★QuickSightがユーザーベースのコスト配分タグに対応
Analytics: QuickSight
QuickSightでTagResource APIとRegisterUser APIがユーザーに対してサポートされました!
これにより、ユーザーベースでのコスト配分タグを作成表示することが可能となり、所属チームやアプリケーション単位でのコストを把握するといったこともできるようになります。
QuickSight now supports tagging users for cost allocation
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon QuickSight でプロビジョニングされたユーザーの料金にコスト配分タグを適用出来るようになりました
★★QuickSightでピボットテーブルにおける行小計の表示に対応
Analytics: QuickSight
QuickSightのピボットテーブル使用時に、コンテクストに基づいた行小計を表示させることができるようになりました!
大きなテーブルの場合や、カーディナリティ(異なる値の数)が多いテーブルを扱う際に読解や分析しやすくなりそうです。
Amazon QuickSight launches contextual row subtotals for pivot tables
★★QuickSightが列固定をサポート
Analytics: QuickSight
QuickSightが特定列の固定表示をサポートしました!
Excelでも似た機能がありましたね!
水平スクロールの際、単一または複数の列を固定することで常に表示するようにできて便利そうです。
Amazon QuickSight now supports freeze/unfreeze columns in Tables
★★OpenSearchによるAuto-Tuneアクションの可視性が向上
Analytics: OpenSearch
OpenSearchの、ドメインに関するメモリ周りを中心に自動で最適化するAuto-Tuneアクションに関する可視性が向上しました!
具体的には、Auto-Tuneメトリクスの登場により、変更された内容に関する情報をCloudWatchへ発行するようになったり、Auto-Tuneイベントとして適用された変更の詳細をEventBridgeで検知することができます。
どういった変更による最適化が行われたかが把握しやすくなりそうですね。
Amazon OpenSearch Service now provides improved visibility into Auto-Tune actions
★★Amazon MSKがKinesis Data Firehoseを使用したS3へのデータ配信をサポート
Analytics: MSK
Amazon Managed Streaming for Apache Kafka (MSK)がKinesis Data Firehoseと統合し、ストリーミングデータをS3へフルマネージドで配信することができるようになりました!
Apache Kafkaクラスターから独自ツールなしでS3へ配信できるほか、FirehoseによりParquetへ変換して配信することで、効率良くデータ分析へ移行することもできそうです。
Amazon MSK now supports fully managed data delivery to Amazon S3 using Kinesis Data Firehose
★★Lake FormarionによるGlue Data Catalogへのハイブリッドアクセスモードを提供
Analytics: Lake Formation
Lake Formationが、Glue Data Catalogでのデータ管理時におけるハイブリッドアクセスモードをサポートしました!
既存のユーザーやワークロードに影響を与えることなく、特定のユーザー/グループのみLake Formationへ移行することができます。
S3のデータセットを指定し、ユーザーやアカウントに権限とオプトインを設定してあげれば良いようです。
AWS Lake Formation launches Hybrid Access Mode for AWS Glue Data Catalog
★Glue Studioがカスタムアイコンをサポート
Analytics: Glue
Glueのカスタムビジュアル変換でカスタムアイコンを使用することができるようになりました!
カスタム変換ロジックと同じS3バケットに置けば適用されるようです。
個々の変換が識別しやすくなって便利そうですね。
AWS Glue Studio now supports custom icons
★Amazon MSKがApache Kafkaバージョン3.5.1をサポート
Analytics: MSK
Amazon Managed Streaming for Apache Kafka(Amazon MSK)で、Apache Kafkaバージョン3.5.1がサポートされました!
バグフィックスとパフォーマンス向上が主なアップデートとのことです。可能な限り早めに検証し、上げてしまいましょう。
Amazon MSK adds support for Apache Kafka version 3.5.1
★EMR Serverlessがアプリケーションレベルでのデフォルト設定の維持をサポート
Analytics: EMR Serverless
EMR Serverlessにおいて、アプリケーションのデフォルト構成を設定可能になり、SparkやHiveジョブを一貫した設定で実行できるようになりました!
メモリ、コア数、ログの保存場所、Secrets Managerからのシークレットの取得などが全てのジョブに自動適用されるほか、特定のジョブに向けた設定のカスタマイズも可能で、ジョブの実行が効率良く行えるようになりそうです。
Amazon EMR Serverless introduces application-wide default job configurations
Machine Learning系
★★★★Amazon BedRockがGA
Machine Learning: Bedrock
ついに!Bedrockが一般利用可能になりました!!
現時点ではいくつかのFMに対し、コンソールおよびAPIでの入出力ができるようになっています。
ファインチューニングもできるようですが、Provisioned Throughputが必要なため、かなり費用がかかりそうです。
各モデルの利用はMarketplace経由となるため、AWSクレジットの対象外となることに注意してください。 また、いくつかの機能はまだGAされていないようです。
Amazon Bedrock is now generally available
公式ブログ:
Announcing New Tools to Help Every Business Embrace Generative AI
参考記事:
うおぉぉAmazon BedrockがついにGA!! 宇宙最速?で触ってみた
Amazon BedrockがGAしたので触りました(boto3からも)
Amazon BedrockのAPIをPythonアプリから呼んでみよう。LangChainにも挑戦!
祝GA Amazon Bedrockの魅力を体感するためのサンプルChatbotアプリ
Workshop:
https://github.com/aws-samples/amazon-bedrock-workshop
Amazon Bedrock Workshop (テキスト生成ラボ編、動くようにしておいたよ!)
Amazon BedrockのWorkshopをVisual Studio Codeで動かすまでの手順
※Workshopはアップデートによりタイミングによっては手順通りいかないことがありそうです
★★★Titan Embeddingsが利用可能に
Machine Learning: Bedrock
Titan Embeddingsがリリースされました!
25言語以上をサポートし、最大8,192個のトークン入力、1,536次元の出力ベクトルを扱うことで、RAGのベクトル化やテキスト検索を最適に行えるようになっています。
Amazon Titan Embeddings is now generally available
★★★Textractが様々なレイアウト要素を抽出するLayoutを発表
Machine Learning: Textract
Amazon Textractが、事前学習されたデータを活用し、ドキュメントから段落、タイトル、リスト、ヘッダー、フッターといった要素を抽出できるようにするLayoutという機能をリリースしました!
Analyze Document APIの機能の1つとして利用可能です。
Layoutの活用によって、検索インデックスの作成、またLLMを使った検索拡張生成 (RAG) アプリケーションの埋め込みなどのドキュメント処理の効率向上といったことが期待できそうです!
Amazon Textract launches Layout feature to extract paragraphs, titles, and more from documents
★★SageMaker Canvasの予測機能が向上
Machine Learning: SageMaker
時系列予測用のMLモデルを簡単かつ迅速に作成可能なSageMaker Canvasが、予測モデルのトレーニングを最大50%高速化させました!
併せて、予測の生成の高速化(最大45%)、APIによるアクセス、データ追加時に再トレーニングなしで予測の再生成に対応といった機能の充実化が図られています!
Amazon SageMaker Canvas now provides up to 50% faster forecasting
★SageMaker Model Monitorがワンタイムモニタリングをサポート
Machine Learning: SageMaker
SageMaker Model Monitorが、1回限りのオンデマンドなモニタリングジョブを実行できるようになりました!
機械学習モデルに対するちょっとしたトラブルシューティングに使えそうです。
Amazon SageMaker Model Monitor now supports one-time monitoring jobs for quick troubleshooting
Serverless系
★★★★Application Composerが全てのCloudFormationリソースに対応
Serverless: Application Composer
サーバーレスリソースのSAMテンプレートをGUIで簡単に作成できるApplication Composerが、なんと1000以上ある全てのCloudFormationリソースをサポートしました!
既存のサーバーレスリソース13個と異なり、各リソースのパラメータは自身で作成する必要があったり、GUI上で依存関係の線引きをしたりはできませんが、ローカルとリアルタイムに同期、テンプレートを瞬時に可視化、構文チェックといった便利な機能をCloudFormationリソースだけの場合も活用することができます。
AWS Application Composer now supports all 1000+ AWS CloudFormation resources
DevelopersIO記事:
[アップデート] AWS Application Composer ですべての CloudFormation リソースがサポートされました
FrontEnd系
★★AmplifyでJavaScript v6がプレビュー提供
Front-End Web & Mobile: Amplify
AmplifyによるJavaScriptライブラリv6が開発者プレビューで提供されました!
バンドルサイズの縮小、より豊富なTypeScriptのサポート、またNext.jsサーバーサイドの機能との統合が含まれているアップデートとのことです。 バンドルサイズのスリム化はアプリの高速化に繋がりそうですね!
Announcing AWS Amplify JavaScript v6 developer preview
Business系
★★Amazon Chimeが匿名ユーザー向けの待機室を提供
Business Applications: Chime
Amazon Chimeにて、匿名ユーザーが参加しようとする際に待合室へ送ることができるようになりました!
主催者と同じ組織の出席者が許可をするまで参加を保留するようにすることができます。
Teamsと似たような機能ですね。
Amazon Chime adds Waiting Room capability to further secure your meetings
★★Amazon Chime SDKにおける複数のアップデート
Business Applications: Chime SDK
Amazon Chime SDKにて以下のアップデートがありました!
- WebRTC形式のオーディオをKinesis Video Streamsに送信できるようになりました!
アプリケーションへの配信が容易に実現できそうです。 - meetings APIエンドポイントが東京リージョンを含む複数リージョンに対応しました!
日本でのmeetingにおけるレイテンシが減りそうですね。 - パケットロスが大きい環境での損失を回復したオーディオ再生がサポートされました!
ネットワークが弱い環境でもmeetingの品質を保つことができそうです。
Amazon Chime SDK now supports sending WebRTC audio to Amazon Kinesis Video Streams
Amazon Chime SDK meetings API endpoints are now available in six new regions
Amazon Chime SDK now provides improved audio playback across high-loss networks
★Amazon Connect Contact Lensがコンタクトに対する機能を強化
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensにて、以下の操作ができるようアップデートされました!
- 進行中コンタクトの検索
- 進行中コンタクトの管理者による転送や終了の処理
- エージェントに自身が処理したコンタクトを表示するための権限を提供
Amazon Connect Contact Lens now supports searching for in-progress contacts
Amazon Connect Contact Lens now enables supervisors to manage in-progress contacts
Amazon Connect Contact Lens launches permission for agents to view their own contacts
DevelopersIO記事:
[アップデート]Amazon Connect Contact Lensでは、管理者が対応中のコンタクトを転送、リスケジュール、終了できるようになりました
[アップデート]Amazon Connect Contact Lens では、自身が対応したコンタクトのみを確認できる新たなセキュリティプロファイル権限が追加されました
IoT系
★IoT Core for LoRaWANがパブリックLoRaWANネットワークをサポート
Internet of Things: IoT Core
IoT Coreにて、低電力、長距離ワイドエリアネットワーク (LoRaWAN) をパブリックでも利用可能になりました!
パブリックLoRaWANはEverynetから提供され、他のネットワークプロバイダを使用することなくIoTデバイスからのデータをクラウドへ送信することができます。
AWS IoT Core for LoRaWAN announces support for public LoRaWAN networks (GA)
★IoT CoreがルールエンジンのKafkaアクションでヘッダーをサポート
Internet of Things: IoT Core
IoT CoreにおけるルールエンジンのKafkaアクションにて、ヘッダーを取り扱うようになりました!
IoTデバイスからのメタデータをそのままApache KafkaやMSKに送信することができるようになり、ペイロードに追加のメタデータを埋め込んだり変更したりする手間がなくなり、シンプルな形でデータの分析が開始できます。
AWS IoT Core introduces support for headers in Rules Engine’s Kafka Action
★IoT CoreのルールエンジンがIoTクライアントのソースIPの取得に対応
Internet of Things: IoT Core
IoT Coreがルールエンジンにおいて、IoTクライアントのソースIPを取得できるようになりました!
IPv4/6いずれの取得にも対応し、分析のため送信することや、Location solverを用いて場所のおおまかな特定などを行うことができます。
AWS IoT Core’s Rules Engine announces capability to retrieve source IP of an IoT client
Game系
★★GameLiftがUnreal Engine用プラグインを発表
Game Tech: GameLift
GameLiftがUnreal Engine向けのプラグインをサポートしました!
Windows、Mac OSにおけるUE5、UE5.1、UE5.2に対応し、Unreal Engine Editorを使ってゲームを構築、テスト、デプロイすることができるようになります。
Announcing the Amazon GameLift Plugin for Unreal Engine
Quantum系
★Amazon Braketが量子タスクおよびハイブリッドジョブのキュー位置の可視化を提供
Quantum Technologies: Braket
量子コンピューティングのフルマネージドサービスであるAmazon Braketが、リアルタイムで量子タスクとハイブリッドジョブのキュー位置を可視化できるようになりました!
Quantum Processing Unit(QPU)はリソースの少なさから、共有キューでアクセスを管理していますが、この位置が可視化されることでいつ自身のタスクが実行されるかが分かります。
また、キューが短いデバイスを選ぶことで待ち時間の短縮になりそうです。
Amazon Braket now provides real-time visibility into quantum task and hybrid job queues
おわりに
ついに出ましたBedrock!!
しかもそれだけでなく注目のアップデートが大量にありましたね!
Appication Composerは今後かなり使っていきそうです。
登壇資料作成など、忙しい週にはまとめきれない可能性が今後出てきます…
Twitterアカウントでは可能な限りアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!