2023/12/4〜2023/12/10までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ

目次

はじめに

 

12月1週のAWSアップデートを振り返ってみました。
re:Invent明けですが変わらずまとめていきますよ!

 

可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
引き続き、一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!

 

ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!

アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)

 

Compute系

 

★★★Lambdaの同時実行数スケールが最大12倍に

 

Compute: Lambda

Lambdaのスケールアップ速度が最大12倍になりました!
これまではアカウント単位で1分間に最大3,000、その後は1分ごとに500の同時実行数でしたが、アカウント内の他のスケールに影響を与えずに10秒ごとに1,000の同時実行が可能となります。

AWS Lambda functions now scale up to 12X faster

公式ブログ:

AWS Lambda functions now scale 12 times faster when handling high-volume requests

DevelopersIO記事:

従来から12倍高速化した同期呼び出しLambdaのスケールアウト能力を確認してみた

 

★★LambdaコンソールからRDSおよびRDS Proxyへの接続設定が可能に

 

Compute: Lambda

Lambdaコンソール上で直接関数をRDSまたはRDS Proxyに接続するようセットアップできるようになりました!
RDSコンソールから可能だった設定がLambdaからもできるようになったもので、ネットワークやSecrets Managerの設定が自動で行われます。

AWS Lambda simplifies connectivity to Amazon RDS and RDS Proxy via Lambda console

DevelopersIO記事:

[アップデート] AWS Lambda コンソールからも AWS Lambda と Amazon RDS の接続設定ができるようになりました

 

★★EC2 Instance ConnectがRHEL, CentOS, MacOSに対応

 

Compute: EC2

EC2 Instance Connectの対応OSにRedHat Enterprise Linux (RHEL), CentOS, MacOSが追加されました!
対象AMIで起動したインスタンスにEC2 Instance Connectをインストールすることで、踏み台やSSMセッションマネージャーを利用せずにプライベートなEC2に接続できます。

Amazon EC2 Instance Connect now supports RHEL, CentOS, and MacOS

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon EC2 Instance ConnectがRHELやCentOS StreamなどのOSをサポートしました

 

Database系

 

★★RedshiftがSUPERデータ型のサイズを16MBまで拡張

 

Database: Redshift

Redshiftにて、SUPERデータ型が格納できるデータサイズが1MBから16MBに拡張されました!
JSON, Parquet, Text, CSVを大規模に取り込む際に事前処理を行わず直接取り込めるようになり、容易に分析を始めることができます。

Amazon Redshift extends SUPER data type column size support to 16 MB

 

★★Redshift Advisorがソートキーと分散キーの推奨事項を機能強化

 

Database: Redshift

Redshift Advisorが、ソートキーと分散キーの推奨事項を作成する機能を強化しました!
機械学習モデルに基づいて推奨事項を迅速に作成し、自動テーブル最適化に応じて適用されることで、常にクエリのパフォーマンスを向上させます。

Amazon Redshift announces enhancements to Advisor sort and distribution key recommendations

 

Integration系

 

★★SNSがCloudFormationを使用した配信ステータスログの設定をサポート

 

Application Integration: SNS

SNSによる配信ステータスのログ記録設定がCloudFormationで設定可能になりました!
DeliveryStatusLoggingを使用し、配信先に応じた詳細なログ記録設定を定義することができます。

Amazon SNS now supports configuring delivery status logging with AWS CloudFormation

DevelopersIO記事:

AWS CloudFormation で Amazon SNS の配信ステータスのログ記録を有効化できるようになりました

 

Security系

 

★★Secrets ManagerのSLAが99.99%に上昇

 

Security, Identity, & Compliance: Secrets Manager

Secrets ManagerのSLAが99.9%から99.99%に上昇し、可用性が強化されました!
月間の請求サイクル中にこの可用性が満たされない場合、サービスクレジットを受け取る資格が得られます。

AWS Secrets Manager announces 99.99% Service Level Agreement

 

Management系

 

★★CloudWatchがCross-Account Metrics Insightsをサポート

 

Management & Governance: CloudWatch

CloudWatchのMetrics Insightsがクロスアカウントに対応しました!
複数のアカウントに対するアプリケーションやインフラストラクチャに対し、中央アカウントから大規模なクエリを実行できるようになります。

Amazon CloudWatch now supports Cross-Account Metrics Insights

DevelopersIO記事:

クロスアカウントでも CloudWatch Metrics Insights が簡単に利用できるようになりました

 

★★CloudWatch Metric StreamsがOpenTelemetry 1.0.0に対応

 

Management & Governance: CloudWatch

CloudWatch Metric Streamsが、新しい出力形式としてOpenTelemetry Protocol 1.0.0をサポートしました!
従来のJSONとOTLP 0.7.0に加えて選択可能で、S3データレイクや他のパートナー宛てにログのMetric Streamsを送信できます。

Amazon CloudWatch Metric Streams adds support for OpenTelemetry 1.0.0

 

★Resilience HubがISOとSOCの認証を追加

 

Management & Governance: Resilience Hub

Resilience Hubにて、ISOおよびSystem and Organization Controls (SOC)の認証が追加されました!
企業や顧客の情報に対する気密性、完全性、可用性に影響するセキュリティのリスク管理が適切に行われていることを保証します。

AWS Resilience Hub expands support for customer compliance with ISO and SOC

 

Analytics系

 

★★QuickSightにおけるSPICE取り込みのパフォーマンスが最大4倍に

 

Analytics: QuickSight

QuickSightにおけるSPICE取り込みが、並列メカニズムを利用して最大4倍速くなりました!
起動時に自動で有効となり、カスタマーマネージドキーを利用するデータセットではさらにパフォーマンスの向上が期待できます。

Amazon QuickSight enhances SPICE ingestion performance by up to 4x with parallel ingestion

 

★★OpenSearchの移行アシスタントがリリース

 

Analytics: OpenSearch

Migration Assistant for Amazon OpenSearch Serviceがリリースされました!
セルフマネージドのOpenSearchやElasticSearchからAmazon OpenSearch(Serverlessを含む)に移行するためのオープンソースツールで、タスクの自動化、問題の特定、パフォーマンスの比較などが行えます。

Announcing Migration Assistant for Amazon OpenSearch Service

 

★FinSpace with Managed kdb Insightsが幅広いkdbアプリケーションをサポート

 

Analytics: FinSpace

FinSpace with Managed kdb Insightsが汎用タイプのkdbクラスターを作成できるようになりました!
ほとんどのkdbシステムコマンドがサポートされ、利用中のkdbアプリケーションをFinspaceで容易に実行することが可能です。

Amazon FinSpace with Managed kdb Insights now supports a wider set of customer kdb applications

 

★FinSpace with Managed kdb InsightsがTorQフレームワークに対応

 

Analytics: FinSpace

FinSpace with Managed kdb Insightsにて、Data Intellect のオープンソースであるTorQフレームワークを使用したkdbアプリケーションを実行できるようになりました!
ストリーミングデータをキャプチャ、処理、分析するためのkdb時系列アーキテクチャのセットアップを簡素化します。

Amazon FinSpace with Managed kdb Insights now works with TorQ framework

 

Machne Learning系

 

★★★【Preview】Amazon QがConsole Mobile App for iOSで利用可能に

 

Machine Learning: Q

iOSのAWS Console Mobile Appにプレビュー版のAmazon Qが追加されています!
自然言語でのチャットで応答が得られるほか、Android版と同様に音声での入力と出力を得ることができます。

AWS Announces Amazon Q is available in preview on the AWS Console Mobile App for iOS

DevelopersIO記事:

[アップデート] iOS 版のAWS コンソールのモバイルアプリでも Amazon Q が利用できるようになりました #AWSreinvent

 

★★★SageMaker Canvasが包括的にデータを準備する機能をサポート

 

Machine Learning: SageMaker

SageMaker Canvasが、SageMaker Data Wranglerを活用して包括的にデータを準備できるようになりました!
50以上のデータソースからインポートしたデータを300以上のSpark変換により前処理し、データの準備を数週間から数分に短縮することが可能です。

Amazon SageMaker Canvas announces support for comprehensive data preparation capabilities

公式ブログ:

Accelerate data preparation for ML in Amazon SageMaker Canvas

 

★★RekognitionがFace APIs version 7を提供し、精度とレイテンシーを向上

 

Machine Learning: Rekognition

RekognitionにてFace APIs version 7がリリースされました!
精度の向上に加え、顔検出、比較、検索の機能におけるレイテンシーが短縮されたことで、顔認証や犯罪者の特定といった用途でのリスクを軽減します。

Amazon Rekognition launches Face APIs version 7 for improved accuracy and lower latency

 

★★Rekognition Face Livenessの精度とユーザーエクスペリエンスが向上

 

Machine Learning: Rekognition

Rekognitionによる顔の偽装検出をリアルタイムで行うFace Livenessが新バージョンをリリースし、精度の向上と新しいUIの提供が行われました!
アプリケーションを更新することで、プレゼンテーション攻撃やデジタルインジェクション攻撃の影響を軽減できます。

Amazon Rekognition improves Face Liveness accuracy and user experience

 

★★TextractがAnalyzeDocument APIで利用するForms機能を強化

 

Machine Learning: Textract

TextractがAnalyzeDocument APIのサブコマンドとして利用するFormsの機能を強化しました!
住宅ローン申請書、保険フォームといったさまざまなフォームのKey-Valueペアの抽出精度が向上し、保険、ヘルスケア、銀行などの分野に大きな恩恵があります。

Amazon Textract announces updates to AnalyzeDocument – Forms

 

Developer系

 

★★CodeDeployがEC2に対するゾーン単位のデプロイに対応

 

Developer Tools: CodeDeploy

CodeDeployが、EC2へのデプロイ時に1度で1つのAZを指定できるようになりました!
ゾーンデプロイメントと呼ばれ、他のAZに影響を与えずにインプレースデプロイを行い、監視した後でマルチAZに展開することが可能となります。

AWS CodeDeploy now provides zonal deployment for Amazon EC2

 

Migration系

 

★★DMSがDb2をターゲットエンドポイントへ指定可能に

 

Migration: DMS

DMSがターゲットエンドポイントにRDS for Db2を選択できるようになりました!
オンプレミスなどのDb2からの同種移行のみサポートされます。
変更データキャプチャ(CDC)によりダウンタイムを抑えた移行が可能です。

AWS DMS adds support for Amazon Relational Database Service for Db2 as a target endpoint

 

★Migration Hub OrchestratorがECSへのリプラットフォームに対応

 

Migration: Migration Hub

Migration Hub Orchestratorにて、.NETおよびJavaアプリケーションをECS on Fargateにリプラットフォームできるようになりました!
EC2またはS3のアーティファクトを選択して実行可能で、オンプレミスからの移行に加えてモダナイズまでがサポートされます。

AWS Migration Hub Orchestrator now supports replatforming applications to Amazon ECS

 

IoT系

 

★★IoTデータを可視化するノーコードダッシュボードアプリケーションがリリース

 

Internet of Things: IoT Application Kit

IoT SiteWiseからの運用データを視覚化し、操作できるオープンソースのダッシュボードアプリケーションがリリースされました!
CDKでデプロイ可能で、ドラッグアンドドロップにてデータをプロットし運用効率を最適化します。

AWS announces new no-code dashboard application to visualize IoT data

 

Business系

 

★★Amazon Connectが応答または破棄されたコンタクトの測定機能を提供

 

Business Applications: Connect

Amazon Connectのリアルタイムメトリクスに、指定の期間内で応答または破棄されたコンタクトを測定し表示する機能が追加されました!
4秒以内に破棄されたコンタクトを測定することで、ダイヤルやIVR選択の誤りがあった顧客を特定することができます。

Amazon Connect launches new capabilities for measuring answered or abandoned contacts

 

★★Amazon ConnectがAPIでアクセス可能な24のメトリクスを追加

 

Business Applications: Connect

Amazon Connectで、コンタクトとエージェントのメトリクス24種類がGetMetricDataV2 APIで取得できるようになりました!
長い保留時間や低いコンタクト応答率といったメトリクスに対するダッシュボードを作成し、管理することが可能です。

Amazon Connect adds an additional 24 contact and agent metrics to access programmatically

 

★Amazon Connect Customer Profilesが顧客データを行動洞察に変換する計算属性をリリース

 

Business Applications: Connect

Amazon Connect Customer Profilesにて、顧客の行動データから行動洞察を導き出すための計算属性を作成できるようになりました!
顧客の最近の行動をもとに、パーソナライズされたIVRやエージェントへの顧客コンテキストの提供といったことが可能となります。

Customer Profiles launches calculated attributes that turn customer data into actionable insights

 

Media系

 

★Elemental MediaLiveが個々の出力に対する画像オーバーレイをサポート

 

Media Services: Elemental MediaLive

Elemental MediaLiveにて、チャネルからの個々の出力に画像オーバーレイを適用できるようになりました!
カスタムのスケーリングと配置を使用することで適用可能で、出力ごとに独自のブランディングやビデオ拡張を提供できます。

AWS Elemental MediaLive now supports image overlays for individual outputs

 

★Elemental MediaLiveがカスタムトーンマッピングによる色空間変換をサポート

 

Media Services: Elemental MediaLive

Elemental MediaLiveが独自のカスタムトーンマップを使用し、ライブビデオにカスタム色空間変換を適用できるようになりました!
HDRソースの後半な色空間色域を、ユーザー提供の3Dルックアップデーブル(LUT)で制御し、SDRにマッピングすることが可能です。

AWS Elemental MediaLive now supports color space conversion with custom tone mapping

 

おわりに

 

今週も(re:Inventの翌週にまとめる人はきっとそんなにいないので)どこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
流石に大きなアップデートは少ないですが、所々で役立つものがいくつもありますね。

 

Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。