2024/1/8〜2024/1/14までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
1月第2週のAWSアップデートを振り返ってみました。
そろそろ通常営業に戻った感じがしますね!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
(今週も少なめ)
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★★M7iおよびM7i-flexが東京とシンガポールで利用可能に
Compute: EC2
東京およびシンガポールリージョンにて、M7i/M7i-flexインスタンスがEC2で利用可能になりました!
AWSでのみ提供されるカスタム第4世代インテルXeonスケーラブルプロセッサを搭載し、M6iと比べ最大15〜19%優れた価格パフォーマンスが得られます。
Amazon EC2 M7i-flex and M7i instances now available in additional AWS regions
★★R7iインスタンスを利用可能なリージョンが増加
Compute: EC2
東京を含む複数のリージョンで、EC2にR7iインスタンスが利用できるようになりました!
第4世代インテルXeonスケーラブルプロセッサを搭載したメモリ最適化インスタンスで、インメモリデータベースやビッグデータ分析などに最適です。
Amazon EC2 R7i instances are now available in more AWS regions
★★C7iインスタンスが8リージョンで新たに利用可能に
Compute: EC2
EC2にて、C7iインスタンスが東京を含む8リージョンで利用できるようになりました!
カスタム第4世代Intel Xeon Scalableプロセッサを搭載し、同等のx86 Intelプロセッサより最大15%パフォーマンスに優れ、C6iより最大15%の価格パフォーマンスを実現します。
Amazon EC2 C7i instances are now available in 8 additional AWS Regions
Containers系
★★★ECSとFargateがEBSと統合
Containers: ECS
ECSおよびFargateがEBSと統合し、ECS on EC2/FargateのタスクにEBSボリュームを簡単にアタッチできるようになりました!
タスクごとに1つずつボリュームがアタッチされ、EBSの性能、暗号化、DLMなど各機能が利用可能となり、データ集約型アプリケーションに最適です。
Amazon ECS and AWS Fargate now integrate with Amazon EBS
公式ブログ:
Amazon ECS supports a native integration with Amazon EBS volumes for data-intensive workloads
★★ECS Deployment circuit breakerのデプロイ失敗しきい値が引き下げ
Containers: ECS
ECSのデプロイを監視し異常時にロールバックを行うDeployment circuit breakerについて、連続失敗数のしきい値が引き下げられました!
タスク数3の場合は10→3となり、失敗したデプロイメントをより迅速に検出およびロールバックすることができます。
Amazon ECS improves deployment monitoring responsiveness for Amazon ECS services
★★【New】Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) with hosted control planes (HCP)がリリース
Containers: ROSA
Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) with hosted control planes (HCP) がGAとなりました!
(日本未対応)
Red HatのKubernetesプラットフォームで、コントロールプレーンがAWS管理のため、実行コストの削減とクラスター作成時間の短縮が実現できます。
ROSA with hosted control planes (HCP) is generally available
Database系
★★RDS for MySQL 8.2のイノベーションリリースがプレビュー利用可能に
Database: RDS
RDS for MySQL 8.2のイノベーションリリースをプレビュー環境で利用できるようになりました!
最大60日間保持されるデータベースインスタンスにて、MySQL 8.2の新機能やバグ修正などをマネージド環境で試すことができます。
★RDS for SQL Serverが2019 CU24をサポート
Database: RDS
RDS for SQL Serverのマイナーバージョン2019 CU24が利用可能になりました!
全てのEditionでサポートされ、パフォーマンスの強化およびセキュリティの修正が提供されています。
Amazon RDS for SQL Server supports minor version 2019 CU24
★RDS for Db2が最大5,000のデータベースユーザーに対応
Database: RDS
RDS for Db2がデータベース上に作成可能なユーザー数が最大100から5,000になりました!
Managed Microsoft ADによる認証を使用しない場合でも、より多くのローカルユーザーが必要なDb2ワークロードを実行することができます。
Amazon RDS for Db2 now supports up to 5,000 database users
★ElastiCacheがMemcached 1.6.22をサポート
Database: ElastiCache
ElastiCacheでMemcached 1.6.22が利用可能になりました!
オープンソースMemcachedによるバージョン1.6.18〜1.6.22の全ての変更と修正を含み、数クリックまたはAPIで1.6.22クラスターを構成することができます。
Amazon ElastiCache now supports Memcached 1.6.22
★ElastiCacheがC7gnのサイズを追加
Database: ElastiCache
ElastiCacheで利用可能なGraviton 3搭載ネットワーク最適化のC7gnノードにサイズが追加されました!
large/xlargeに加え、16xlargeまでの7ノードサイズから選択可能となり、パフォーマンスとスループットが向上します。 ※日本ではC7gn未対応です
Amazon ElastiCache now supports additional sizes of network-optimized C7gn nodes
Storage系
★★AWS BackupがFSx for NetApp ONTAP FlexGroupボリュームをサポート
Storage: Backup
AWS Backupにて、FSx for NetApp ONTAPのFlexGroupが対応しました!
既に対応しているFlexVolに加え、FlexGroupに対してもマネージドでのバックアップと復元が利用可能となり、AWS Backupによる管理の一元化を実現します。
AWS Backup now supports protecting Amazon FSx for NetApp ONTAP FlexGroup volumes
Network系
★★★Route 53の地理的近接性ルーティングが拡張
Networking & Content Delivery: Route 53
Route 53の地理的近接性ルーティングが、トラフィックフローを利用せずにパブリック/プライベートのホストゾーンで設定できるようになりました!
他のルーティングポリシーと同様に、地理的に最も近いリソースにトラフィックをルーティングする設定を追加できます。
Amazon Route 53 expands geoproximity routing
★★Route 53 Resolver DNS Firewallがクエリタイプフィルタリングに対応
Networking & Content Delivery: Route 53
Route 53 Resolver DNS Firewallが、VPCからのアウトバウンドトラフィックに対し、クエリドメイン名(QNAME)だけでなくクエリタイプ(QTYPE)も利用してフィルタリングできるようになりました!
比較的攻撃に使われやすいTXTレコードに対するクエリを防ぎ、セキュリティを向上できます。
Amazon Route 53 Resolver DNS Firewall now supports query type filtering
Integration系
★★EventBridge BusesのターゲットにAppSyncを指定可能に
Application Integration: EventBridge
EventBridgeイベントバスのターゲットとしてAppSyncがサポートされました!
独自アプリケーションからプッシュされた更新をAppSyncにルーティングすることで、リアルタイムでアプリケーションやダッシュボードにストリーミングさせることができます。
Amazon EventBridge now supports AWS AppSync as a target of EventBridge Buses
Management系
★★★CloudWatch Logsがアカウント単位でのサブスクリプションフィルターをサポート
Management & Governance: CloudWatch
CloudWatch Logsにて、put-account-policy APIを利用してアカウント単位でサブスクリプションフィルターを作成できるようになりました!
アカウントに対して1個作成可能で、複数のロググループに対してログ出力を設定できます。
Amazon CloudWatch Logs now supports account level subscription filter
★★Configに22リソースタイプが追加
Management & Governance: Config
Configでサポートされるリソースタイプが追加されました!
AWS::RDS::OptionGroup, AWS::IAM::InstanceProfile, AWS::Connect::Instance, AWS::EC2::IPAMPoolなど22のリソースタイプが対象となっています。
AWS Config now supports 22 new resource types
★★マネジメントコンソールに対するPrivate Accessが7リージョンで利用可能に
Management & Governance: Management Console
VPCやオンプレミスネットワークからVPCエンドポイント経由でマネジメントコンソールにアクセスするPrivate Accessが、東京を含む7リージョンで利用可能になりました!
信頼できるAWSアカウントへのアクセスのみ許可されるように設定することができます。
Private Access to the AWS Management Console is available in 7 additional AWS Regions
Sunny Cloud記事:
【アップデート】AWS マネジメントコンソールプライベートアクセスが東京リージョンをサポートしました
★★Console Mobile App for Androidの認証手段が強化
Management & Governance: Management Console Mobile Application
Console Mobile App for Androidが、iOS版と同様にサインイン手段を強化しました!
パスワードマネージャー、生体認証およびFIDOセキュリティキーなどに対応し、簡単にセキュアな方法でAWSにサインインすることができます。
AWS announces an enhanced sign in experience in the AWS Console Mobile App for Android
★★Console Mobile App for Androidが統合エクスペリエンスを提供
Management & Governance: Management Console Mobile Application
Console Mobile App for Androidが、iOS版と同様にエクスペリエンスを強化しました!
一部サービスの操作がアプリケーションにネイティブ統合され、またアプリ内ブラウザによるシームレスなアクセスにも対応し、様々なアクションが実行できます。
AWS announces an integrated mobile experience in the AWS Console Mobile App
Developer系
★★★CloudShellが13のリージョンでDockerをサポート
Developer Tools: CloudShell
東京を含む13リージョンで、CloudShellからDockerを実行できるようになりました!
CloudShellから直接コンテナなどDockerベースのリソースに対して初期化、デプロイ、コマンド実行などが行え、コンテナ開発ワークフローが簡素化します。
AWS CloudShell now supports Docker in 13 Regions
★★CodeBuildのLinuxコンピューティングタイプにX-Largeが追加
Developer Tools: CodeBuild
CodeBuildのLinuxコンピューティングタイプとして、X-Large(70GB RAM/36vCPU/256GB Disk)が利用できるようになりました!
Large(15GB RAM/8vCPU/128GB Disk)と2xLarge(145GB RAM/72vCPU/824GB SSD)の中間的なパフォーマンスが必要なワークロードに最適です。
AWS CodeBuild now supports a X-Large Linux compute type
Analytics系
★★★OpenSearchがハイブリッドクエリスコアの正規化をサポート
Analytics: OpenSearch
OpenSearch 2.11にて、lexicalおよびsemanticのハイブリッドクエリスコアが正規化され、検索の関連性向上が簡単になりました!
それぞれの検索を組み合わせる際、関連性スコアを外部で正規化する必要なく、OpenSearchの単一クエリで効率的に実行できるようになります。
Amazon OpenSearch Service now supports hybrid query score normalization
★★Kinesis Data FirehoseがALB/CLBを使用したSplunkクラスターへの配信をサポート
Analytics: Kinesis Data Firehose
Kinesis Data Firehoseが、ALBまたはCLBで構成されたSplunkクラスターへのデータ配信に対応しました!
分散型Splunk Enterpriseクラスター環境にて、データ受信ノードのURLにELBのエンドポイントを入力することで設定することができます。
Kinesis Data Firehose supports delivering data to Splunk clusters using ALB
★OpenSearchでのGraviton2インスタンスのサポートが6リージョン追加
Analytics: OpenSearch
OpenSearchにおいて、大阪を含む6リージョンでGraviton2ベースのC6g/M6g/R6gインスタンスが利用可能になりました!
C5/M5/R5と比べて最大30%優れた価格パフォーマンスで、全てのOpenSearchバージョンとElasticsearch 7.9/7.10にて利用できます。
Amazon OpenSearch Service expands Graviton2 support to six additional regions
★EMR StudioのワークスペースストレージでCMKが利用可能に
Analytics: EMR
EMR Studioのワークスペースストレージが保管されているS3バケットの暗号化に、SSE-S3の代わりに顧客管理KMSキーを利用できるようになりました!
ワークロードの要件で独自のキーを使用した暗号化が求められる場合に有用です。
Amazon EMR Studio now supports customer managed KMS key encryption for workspace storage
★EMRがApache HBaseテーブルのバックアップとリストアをサポート
Analytics: EMR
EMR 6.15および7.0以降にて、Apache HBaseテーブルのバックアップとリストアができるようになりました!
HBaseの災害復旧に加え、アップグレード、クラスターのローテーション、Write Ahead Logのクリーンアップにおける運用が簡素化します。
Amazon EMR now supports backup and restore for Apache HBase Tables
Machine Learning系
★★SageMakerが機械学習推論にM7i/C7i/R7iインスタンスを利用可能に
Machine Learning: SageMaker
米国と欧州の一部リージョンにて、SageMakerが機械学習推論にM7i/C7i/R7iインスタンスを利用できるようになりました!
前世代より最大15%優れた価格パフォーマンスと4倍のEBSアタッチメント数のほか、行列乗算演算を高速化する新しいIntel Advanced Matrix Extensions (AMX)を搭載し、MLワークロードに最適です。
Amazon SageMaker now supports M7i, C7i, and R7i instances for ML Inference
Business系
★★Amazon Connectのアウトバウンドキャンペーン音声ダイヤルがAPIで利用可能に
Business Applications: Connect
Amazon Connectのアウトバウンドキャンペーンによる音声ダイヤルがPutDialRequestBatch APIで利用可能になりました!
効率的に大量の音声アウトリーチが可能となり、顧客へのプロモーションに対するエージェントの生産性を向上させます。
Amazon Connect outbound campaigns voice dialing API is generally available
★★Amazon ConnectがCitrixクラウドデスクトップのオーディオ最適化に対応
Business Applications: Connect
Amazon Connectが、Citrix仮想デスクトップインフラストラクチャ(VDI)環境のオーディオを最適化し、高品質な音声が提供できるようになりました!
エージェントのローカル環境からメディアをConnectにリダイレクトすることでネットワークホップを削減して品質向上を実現します。
Amazon Connect now supports audio optimization for Citrix cloud desktops
Front-End系
★★Location ServiceがMapsに場所コンテンツを追加
Front-End Web & Mobile: Location Service
Location ServiceのMapsがアップデートされ、世界中のより詳細な場所情報を地図に表示できるようになりました!
17種のマップスタイルのうちEsri Navigationが特に更新され、フードデリバリーや旅行計画などのユースケースにて豊富なコンテンツのサポートが得られます。
Amazon Location Service now supports additional places content in Maps
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon Location Service の Esri ナビゲーションでカスタムレイヤー「POI」がサポートされました
Migration系
★Mainframe Modernization AWS Blu Insightsが14リージョンで利用可能に
Migration: Mainframe Modernization
Mainframe Modernization AWS Blu Insightsが、東京を含む14リージョンで利用可能になりました!
既に利用可能なパリと併せて15リージョンとなります。
AWS Blu Ageを利用したメインフレームに対するコードベース分析および変換機能です。
AWS Mainframe Modernization AWS Blu Insights is now available in additional regions
Media系
★レンダリングジョブのオープン仕様であるOpen Job Descriptionが公開
Media Services: OpenJD
メディアのレンダリングに対するジョブの標準化された記述方法を定義するOpen Job DescriptionがGitHubで公開されました!
Thinkbox Deadlineチームによって最新の映像技術を念頭に作成され、異なるツールやプラットフォーム間で共通言語となるためにフィードバックを求めています。
Introducing Open Job Description, an open specification for portable render jobs
その他
★新しいMarketplace Insightsダッシュボードが利用可能に
Others: Marketplace
Marketplace販売者向けの新しいQuickSightダッシュボードが利用できるようになりました!
顧客の製品使用状況を視覚化して確認したり、動的なフィルタリングやエクスポートを行ったりすることが可能です。
New AWS Marketplace Insights dashboard for sellers showing product usage
おわりに
今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
久々にやや忙しいまとめ作業になった気がします(これでもre:Inventの6分の1ですが…)
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。