2024/10/7〜2024/10/13までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ
はじめに
10月第2週のAWSアップデートを振り返ってみました!
可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!
ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!
アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)
Compute系
★★★LambdaがS3との再帰ループ検出をサポート
Compute: Lambda
LambdaとS3の間で発生した再帰ループを自動で検出し、停止できるようになりました!
設定ミスやコードの不備により、S3イベントから起動したLambdaが同じバケットにオブジェクトを送信するといった状況での無限ループを予防し、Health Dashboard通知の送信も行います。
AWS Lambda now detects and stops recursive loops between Lambda and Amazon S3
Database系
★★★ElastiCache for Valkeyがリリース
Database: ElastiCache
ElastiCache for Valkeyが利用可能になりました!
Linux Foundationによる高性能なオープンソースKey-Valueデータストアを利用しており、for Redisと比べてコストが最適化され、ダウンタイム無しでfor Redisからfor Valkeyへの移行が可能です。
Announcing Amazon ElastiCache for Valkey
公式ブログ:
Get started with Amazon ElastiCache for Valkey
★★★MemoryDB for Valkeyがリリース
Database: MemoryDB
MemoryDB for Valkeyが利用可能になりました!
for Redisと同様にマイクロ秒単位の読み込みレイテンシーとミリ秒単位の書き込みレイテンシーを提供しながら、for Redisより大幅に安く利用でき、既存のfor Redisクラスターからアップグレード可能です。
Announcing Amazon MemoryDB for Valkey
公式ブログ:
Get started with Amazon MemoryDB for Valkey
DevelopersIO記事:
[アップデート] Amazon MemoryDB で Valkey エンジンがサポートされました
★★Redshiftがクエリ識別子によるクエリパフォーマンス監視の改善をサポート
Database: Redshift
RedshiftのSQLクエリに、クエリハッシュと呼ばれる一意の識別子が導入されました!
シグネチャとしてクエリごとのパフォーマンス追跡や比較が簡単に行えるようになり、ボトルネックの特定に役立ちます。
Amazon Redshift introduces query identifiers for improved query performance monitoring
★★Redshiftがデータレイクテーブルのテータ共有をサポート
Database: Redshift
RedshiftとLake Formationで管理されるGlue Data Catalogのデータレイクテーブルを、ウェアハウス間で安全に共有できるようになりました!
ウェアハウスごとにデータレイクテーブルやテーブルおよびビューの定義を作成する必要なく、シームレスなデータ共有が可能です。
Amazon Redshift announces generally availability for data sharing with data lake tables
Network系
★★クロスゾーンを有効化したNLBでゾーンシフトとゾーンオートシフトをサポート
Networking & Content Delivery: ELB
クロスゾーンを有効にしたNLBでも、Application Recovery Controllerのゾーンシフトおよびゾーン自動シフト機能が利用可能になりました!
複数AZでの負荷分散時、障害のあるAZやAZ内のアプリケーションからトラフィックを異なるAZへシフトできます。
Cross-zone enabled Network Load Balancer now supports zonal shift and zonal autoshift
★★CloudFrontがJA4フィンガープリントをサポート
Networking & Content Delivery: CloudFront
CloudFrontが受信リクエストにて、Cloudfront-viewer-ja4-fingerprintヘッダーにてJS4フィンガープリントに対応しました!
JA4におけるTLS Client HelloのフィンガープリントをLanbda@EdgeやCloudFront Functionsで検査し、既知の悪意あるアクターをブロックできます。
Amazon CloudFront launches support for JA4 fingerprinting
★★VPC Latticeが3リージョンでサポート
Networking & Content Delivery: VPC Lattice
VPC Latticeが、大阪、香港、バーレーンの各リージョンで利用可能になりました!
インスタンス、コンテナ、サーバーレスの各リソースにおけるVPC間やアカウント間の接続と、関連するセキュリティおよびモニタリングを簡素化し、一元管理が可能なアプリケーションネットワーキングサービスです。
Amazon VPC Lattice is now available in 3 additional Regions
Storage系
★★Mountpoint for S3のCSI driverがKubernetes podに対する新しいアクセス制御をサポート
Storage: S3
Mountpoint for S3のContainer Storage Interface(CSI)ドライバーが、Kubernetes Pod単位でIAMロールを付与できるようになりました!
EKSまたはセルフマネージドKubernetesからS3へのアクセスに、詳細なアクセス制御を導入できます。
Mountpoint for Amazon S3 CSI driver introduces new access controls for individual Kubernetes pods
Management系
★★Resource ExplorerがリソースインベントリをリストするAPIをサポート
Management & Governance: Resource Explorer
Resource ExplorerにListResources APIが追加されました!
SDKやCLIで、指定された条件に一致するすべてのリソースを1000件を超えて出力し、ページ分けして表示することができます。
AWS Resource Explorer introduces new API to list resource inventory
Analytics系
★★OpenSearch Serverlessが新機能と機能強化を提供
Analytics: OpenSearch
OpenSearch Serverlessが新機能を追加し、既存機能の強化が行われました!
フラットオブジェクトデータ型によるデータの効率的な保存と検索、地理空間機能の強化、インデックス作成の高速化を含むパフォーマンス向上などが行われています。
Amazon OpenSearch Serverless introduces a suite of new features and enhancements
Machine Learning系
★★★【New】Console-to-CodeがGAされ、VPCとRDSをサポート
Machine Learning: Q Developer
プレビューとなっていたConsole-to-CodeがGAとなりました!
コンソールで作成されたリソースのCLI/CloudFormation/CDK形式でのコードを簡単に生成することができ、GAにあたってEC2に加えVPCとRDSのリソースも対応しています。
Announcing general availability of Console to Code to generate code
DevelopersIO記事:
★★Bedrock Model Evaluationがカスタムモデルをサポート
Machine Learning: Bedrock
Bedrock Model Evaluationが、Fine-tuningまたはContinued pretrainingでカスタムされたモデルの評価に対応しました!
ワークロードに応じてトレーニングされたモデルを自動または人間により評価することで、本番環境への採用を判断することができます。
Amazon Bedrock Model Evaluation now supports evaluating custom models
★★【Preview】Amazon Q BusinessがSmartsheetとの統合をサポート
Machine Learning: Q Business
Amazon Q Businessが、エンタープライズ作業管理プラットフォームのSmartsheetとの統合をプレビュー提供しました!
コネクタを使用することで、Smartsheetインスタンスのデータを簡単に同期し、Q Businessが回答に参照できるようになります。
Preview: Amazon Q Business now supports an integration with Smartsheet
★Pollyに4つの合成生成音声がサポート
Machine Learning: Polly
Pollyの音声が4種類追加されました!
アメリカ英語の音声Joann, Danielle, Stephenとオーストラリア英語のOliviaで、既存のニューラル音声よりも自然な発音と韻律を持っています。
Four new synthetic generative voices for Amazon Polly
Developer系
★★CodePipelineの開始エクスペリエンスが向上
Developer Tools: CodePipeline
CodePipelineをコンソールで作成する際のウィザードが新しくなりました!
ビルド、自動化、デプロイといったユースケースにおける定義されたテンプレートから選択してパイプラインを作成できるようになり、導入が簡素化されます。
AWS CodePipeline introduces new getting started experience
DevelopersIO記事:
[アップデート] AWS CodePipeline でテンプレートを使って新規パイプラインを簡単に作成出来るようになりました
★★Amazon Corretto 8および11のEOLが延長
Developer Tools: Corretto
Amazon Corretto 8と11のサポート終了(EOL)が延長されました!
Corretto 8は2026年4月から2030年12月へ、Corretto 11は2027年9月から2032年1月へそれぞれ変更されていますが、Corretto 8のJavaFXは2026年4月以降サポート外となります。
Extension of EOL Dates for Amazon Corretto 8 and 11
Business系
★★End User Messaging Socialがリリースされ、WhatsAppへのメッセージ送信をサポート
Business Applications: End User Messaging
End User Messagingに新機能Socialが追加され、WhatsAppにメッセージを送信できるようになりました!
WhatsApp Bubiness Account(WABA)をリンクすることで、SMSやプッシュ通知と同様にWhatsAppにて顧客へのメッセージングが行えます。
Bring your conversations to WhatsApp with AWS End User Messaging Social
★★Amazon Q in Connectがエージェント向けのパーソナライズされたガイダンスをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Q in Connectにて、Connect内やサードパーティCRMを参照してエージェントにパーソナライズされたガイダンスを提供するようになりました!
リアルタイムのやり取りを元に顧客の情報を検索し、顧客に提供可能なオプションや割引などの情報を個別に提供します。
Amazon Q in Connect adds personalized guidance for agents
★★Amazon Q in Connectがプロンプトのカスタマイズをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Q in Connectにおけるプロンプトをカスタマイズできるようになりました!
会社やサービスに応じたキャラクターを設定したり、特定の質問に対する固定の応答や説明を指定したりすることができます。
Amazon Connect launches prompt customizations for Amazon Q in Connect
★Amazon Connectがチャットで顧客の最初のメッセージをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connectのチャットフローにて、顧客による最初のメッセージが許可されるようになりました!
メッセージの内容に応じて、エージェントのルーティングやインタラクティブメッセージの表示など、パーソナライズされた顧客体験を提供することができます。
★Amazon Connect Contact Lensダッシュボードが追加のカスタマイズをサポート
Business Applications: Connect
Amazon Connect Contact Lensのダッシュボードをさらにカスタマイズできるようになりました!
メトリクスの色分けやサービスレベルのしきい値のカスタマイズ、ウィジェットでのメトリクス切り替えなど、視覚的な把握がしやすくなっています。
Amazon Connect Contact Lens dashboards now support additional customization capabilities
Media系
★★Deadline Cloudがジョブの再送信をサポート
Media Services: Deadline Cloud
Deadline Cloudにて、ジョブの再送信を行えるようになりました!
同じパラメータでジョブを実行できるため、テストフレームでの検証後にフルフレームでのジョブを実行する場合などに役立ちます。
AWS Deadline Cloud now supports resubmitting jobs
その他
★★サービスリファレンス情報が提供開始
Others: Service Authorization Reference
AWSの各サービスで利用可能なアクションのリストを、サービスリファレンス情報としてJSONで参照可能になりました!
アプリケーションにおけるポリシー管理などのユースケースでアクションの手動更新が不要となり、管理が簡素化します。
Streamline automation of policy management workflows with service reference information
おわりに
今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
ValkeyやConsole-to-Codeがついにリリースされるなど、少なめながらも注目のアップデートが多めでしたね!
Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の(一部を除く)更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。