2024/4/22〜2024/4/28までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ

目次

はじめに

 

4月第4週のAWSアップデートを振り返ってみました!

 

可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!

 

ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!

アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)

 

【Pickup】Bedrock

 

★★★Llama 3がBedrockで利用可能に

 

Machine Learning: Bedrock

Meta社のLlama 3 8Bおよび70B FMが、バージニア北部とオレゴンのBedrockで利用できるようになりました!
Llama 2と比べ7倍のトレーニングデータセット、4倍のコード量、2倍のコンテキストを含み、ユースケースに応じてパラメータ数の異なる2モデルを選択できます。

Meta Llama 3 now available in Amazon Bedrock

公式ブログ:

Meta Llama 3 models are now available in Amazon Bedrock

 

★★★【New】Titan Image Generatorがリリース

 

Machine Learning: Bedrock

Amazon Titan Image GeneratorモデルがBedrockでGAとなりました!
低コストかつ高画質で画像を生成することが可能なモデルで、有害コンテンツの規制やウォータマークの挿入によるResponsible AIを果たすように設計されています。

Amazon Titan Image Generator model in Amazon Bedrock now generally available

公式ブログ:

Amazon Titan Image Generator and watermark detection API are now available in Amazon Bedrock

 

★★★【New】Titan Image Generatorのウォーターマーク検出機能がリリース

 

Machine Learning: Bedrock

Amazon Titan Image Generatorが生成した画像のウォーターマークを検出する機能が、バージニア北部とオレゴンリージョンのBedrockでGAとなりました!
画像に含まれる人間が視認できない透かしを識別し、結果を信頼度スコアとして受け取ることができ、フェイク画像を抑制し透明性を高めます。

Watermark detection for Amazon Titan Image Generator now available in Amazon Bedrock

 

★★★【Preview】Bedrockでカスタムモデルがインポート可能に

 

Machine Learning: Bedrock

Bedrockにおいて、カスタムモデルのインポート機能がバージニア北部リージョンでプレビュー提供されました!
Llama, Llama 2, MistralのSageMakerモデルまたはHugging Face Weights形式のモデル(S3経由)をインポートし、Bedrock上で推論に利用できます。

Custom Model Import for Amazon Bedrock

 

★★★【New】Bedrockのモデル評価がリリース

 

Machine Learning: Bedrock

PreviewとなっていたBedrockのモデル評価が、バージニア北部とオレゴンリージョンでGAとなりました!
ユースケースに最適な基盤モデルの選択を、事前定義されたアルゴリズムによる自動評価と、AWSの従業員または管理チームによる人間評価によって支援します。

Model evaluation on Amazon Bedrock is now Generally Available

 

★★★【New】Guardrails for Bedrockがリリースされ、新しいコントロールが追加

 

Machine Learning: Bedrock

PreviewとなっていたGuardrails for Amazon Bedrockがバージニア北部とオレゴンリージョンでGAとなりました!
モデルに対する特定トピックの拒否、フィルタリングのしきい値設定、ブロックする単語の定義、機密情報のマスクや応答の編集を行うことができます。

Guardrails for Amazon Bedrock is generally available with new safety & privacy controls

公式ブログ:

Guardrails for Amazon Bedrock now available with new safety filters and privacy controls

Qiita記事:

Guardrails for Amazon Bedrock で遊んでみる

 

★★★★Knowledge Bases for Bedrockが単一ドキュメントを用いた簡素化されたQ&A機能を追加

 

Machine Learning: Bedrock

Knowledge Bases for Amazon Bedrockにて、単一のドキュメントに対するQ&Aが簡単に行えるようになりました!
10MBまでのドキュメントをアップロードまたはS3で指定することで、ベクトルデータベースをセットアップせず簡単にClaude 3 SonnetによるRAGを試すことができます。

Knowledge Bases for Amazon Bedrock now simplifies asking questions on a single document

Qiita記事:

Knowledge Base for Amazon Bedrock の Chat with your document を API から利用する

 

★★★★Knowledge Bases for Bedrockが複数のデータソースをサポート

 

Machine Learning: Bedrock

Knowledge Bases for Amazon Bedrockが複数のデータソースに対応しました!
最大5つまでのデータソースとなるS3バケットを選択可能となり柔軟性が向上したほか、削除されたデータソースの情報を保持するか指定することができます。

Knowledge Bases for Amazon Bedrock now supports multiple data sources

 

★★★★Agents for BedrockでClaude 3 HaikuおよびSonnetが利用可能に

 

Machine Learning: Bedrock

Agents for Amazon Bedrockで利用可能なモデルに、Claude 3 HaikuとSonnetが追加されました!
Claude 2および2.1と比べ高速かつインテリジェンスが高く、Agentがこなすタスクやワークフローに応じてHaikuかSonnetのモデルを選択できます。

Agents for Amazon Bedrock add support for Anthropic Claude 3 Haiku and Sonnet

 

★★★★Agents for Bedrockのエージェント作成が簡素化し、Return of Control機能が追加

 

Machine Learning: Bedrock

Agents for Amazon Bedrockの作成画面が刷新され、単一画面でエージェントを定義でき、スキーマの構築が簡素化されました!
加えてReturn of Control機能が追加され、エージェントがアクション実行時に処理の制御を戻し、非同期にアクションを実行できるようになります。

Amazon Bedrock Agents simplifies agent creation and launches Return of Control capability

Qiita記事:

Agents for Amazon Bedrock の簡素化された作成方法を試す

 

Compute系

 

★★★Time Sync Serviceがマイクロ秒精度を提供可能なインスタンスタイプが87増加

 

Compute: EC2

Time Sync Serviceにて、新たに87のインスタンスタイプでマイクロ秒の精度を実現できるようになりました!
東京およびバージニア北部リージョンの、既存のR7gを含むC7i, M7i, R7i, C7a, M7a, R7a, M7gインスタンスで自動適用されます。

Amazon Time Sync Service expands Microsecond-Accurate time to 87 additonal EC2 instance types

 

Database系

 

★★NoSQL Workbench for DynamoDBのUIが強化

 

Database: DynamoDB

DynamoDBのデータモデリングやクエリ開発機能を提供するNoSQL WorkbenchのUIが刷新されました!
各アクションへの簡単なアクセス、コピー、フィルタリング、ダークモードなどにより、DynamoDB Localを利用した迅速な開発を促進します。

NoSQL Workbench for Amazon DynamoDB launches a revamped operation builder user interface

 

★★RDS Performance InsightsがSQL Serverのクエリ実行プランに対応

 

Database: RDS

RDS Performance Insightsが、RDS for SQL Serverのクエリ実行プランを収集し保存できるようになりました!
エンジンからRDBMSにアクセスするステップであるクエリ実行プランを視覚化および比較し、パフォーマンスの変化を測定できます。

Amazon RDS Performance Insights provides execution plan for RDS SQL Server

DevelopersIO記事:

[アップデート] RDS for SQL Server でも Performance Insights 上で実行計画を確認できるようになりました

 

★RDS for Db2がローカルタイムゾーンをサポート

 

Database: RDS

RDS for Db2がインスタンスの作成時にローカルタイムゾーンを設定できるようになりました!
インスタンスのタイムゾーンをアプリケーションのタイムゾーンと合わせることができ、利便性が向上します。
※既存インスタンスの変更は不可

Local time zone support for Amazon RDS for Db2

 

Network系

 

★★★自動で割り当てられたパブリックIPv4アドレスをデタッチおよびアタッチ可能に

 

Networking & Content Delivery: VPC

EC2のネットワークインターフェースに自動で割り当てられたパブリックIPv4アドレスの追加と削除が動的に実行できるようになりました!
インスタンスを再作成する必要無くパブリックIPv4を削除できるようになり、セキュリティ要件の対応や料金の抑制が行えます。

AWS supports dynamically removing and adding auto assigned public IPv4 address

DevelopersIO記事:

[アップデート]EC2インスタンスに自動割り当てされたパブリック IPv4 アドレスの動的削除と追加が可能になりました

Sunny Cloud記事:

【アップデート】EC2 インスタンスに自動割り当てられたパブリック IPv4 アドレスを動的に削除・追加できるようになりました

 

★★★Direct Connectのホスト型パートナー接続に25Gbpsの容量が追加

 

Networking & Content Delivery: Direct Connect

AWSデリバリーパートナーから提供されるDirect Connectにて、ホスト型接続に25Gbpsの容量が追加されました!
専用接続で100Gbpsが利用可能なロケーションが対応し、従来の10Gbpsより大きい容量でワークロードを展開できます。

AWS Direct Connect adds 25 Gbps hosted connection capacities

 

★★★Network Load Balancerがリソースマップをサポート

 

Networking & Content Delivery: Network Load Balancer

Network Load Balancerがコンソール上でリソースマップを表示できるようになりました!
ALBと同様に、ロードバランサにおけるリスナー、ターゲットグループ、ターゲットのステータスを容易に視覚化して確認することができます。

Network Load Balancer now supports Resource Map in AWS Management Console

 

★★★Route 53 Profilesがリリース

 

Networking & Content Delivery: Route 53

Route 53に新機能Profilesが追加されました!
プライベートホストゾーン、リゾルバ転送ルール、ファイアウォールルールグループなどの標準DNS設定を定義し、他のVPCやアカウント間(RAM経由)で共有できます。

Introducing Amazon Route 53 Profiles

公式ブログ:

Unify DNS management using Amazon Route 53 Profiles with multiple VPCs and AWS accounts

 

Management系

 

★★CloudWatch Container InsightsがAccelerated Compute Observability on EKSを提供

 

Management & Governance: CloudWatch

CloudWatch Container InsightsによるAccelerated Compute Observability on EKSがリリースされました!
Trainium/Ingferentia、Elastic Fabric Adaptor、NVIDIA GPUの健全性を検出し、EKSにおけるAIワークロードの可観測性を向上します。

CloudWatch Container Insights now announces Accelerated Compute Observability on EKS

 

★★Data Lifecycle ManagerのデフォルトポリシーがOrganizationsをサポート

 

Management & Governance: Data Lifecycle Manager

Data Lifecycle Managerにて、デフォルトのポリシーを作成および管理してOrganizationsやOUに適用できるようになりました!
CloudFormation StackSetsを使用してポリシーを適用し、バックアップされていないリソースへの自動バックアップによる保護を行います。

Amazon Data Lifecycle Manager default policies now supports AWS Organizations

公式ブログ:

Automate comprehensive data protection using AWS CloudFormation StackSets

 

Security系

 

★★★【New】InspectorによるEC2のエージェントレス脆弱性評価が正式リリース

 

Security, Identity, & Compliance: Inspector

InspectorによるEC2のエージェントレスな脆弱性スキャンがGAとなりました!
新たに追加されたハイブリッドモードを選択することで、SSM Agentをインストールしていないインスタンスではエージェントレススキャンとなり、スナップショットを取得して評価します。

Amazon Inspector agentless vulnerability assessments for Amazon EC2 are now Generally Available (GA)

 

Analytics系

 

★★QuickSightがクロスシートフィルターとコントロールを追加

 

Analytics: QuickSight

QuickSightがクロスシートでのフィルターとコントロールの作成と管理ができるようになりました!
単一のフィルターおよびフィルターに対するコントロールを、分析またはダッシュボードの複数シートへ簡単に適用および管理することができます。

Amazon QuickSight launches cross sheet filters and controls

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon QuickSight で複数シート共通のフィルターが作成できるようになりました

Sunny Cloud記事:

Amazon QuickSightでクロスシートフィルターとコントロールがサポートされました

 

★★Managed Service for Apache Flinkが実行中アプリケーションのリストアをサポート

 

Analytics: Managed Service for Apache Flink

Managed Service for Apache Flinkで実行中のアプリケーションを、最新の正常なスナップショットでリストアできるようになりました!
アプリケーションの更新によるダウンストリームの影響を軽減し、迅速に前のアプリケーションへロールバックできます。

Restore running applications to pre-update state in Amazon Managed Service for Apache Flink

 

★OpenSearchがヘブライ語と中国語NLPに対する言語アナライザーをサポート

 

Analytics: OpenSearch

OpenSearch 2.11以降にて、ヘブライ語およびHanLP(中国語NLP)の言語アナライザープラグインが利用できるようになりました!
この2つのプラグインは従来のTXT-DICTIONARYパッケージタイプのほか、ZIP-PLUGINパッケージタイプとして利用することができます。

Amazon OpenSearch Service adds support for Hebrew and HanLP language analyzers

 

Machine Learning系

 

★★★SageMaker Clarifyが基盤モデルの評価をサポート

 

Machine Learning: SageMaker

SageMaker Clarifyを使用して基盤モデルを迅速に評価できるようになりました! プロンプトテンプレートやfmevalを使用することで主観的な人間による評価を簡単に行えるようになり、ユースケースに最適なモデルを選定できます。 ※日本未対応

Amazon SageMaker Clarify now supports foundation model evaluations

 

Developer系

 

★★★CodeBuildがGitHub Action runnersをサポート

 

Developer Tools: CodeBuild

GitHub Actionsのself-hosted runnerとして、CodeBuildのマネージドホストが利用できるようになりました!
AWSのIAM, CloudTrail, Secrets Managerといった機能や、CodeBuildのコンピューティングプラットフォームをrunnerで活用することができます。

AWS CodeBuild now supports managed GitHub Action runners

 

★★★CodeCatalystがAmazon Qを使用したタスクの分解をサポート

 

Developer Tools: CodeCatalyst

CodeCatalystが、Amazon Qに割り当てたissueを個別のタスクに分解できるようになりました!
Amazon Qが割り当てられたissueを分析する際、issueの複雑さを要約し、Qまたは任意のユーザーに割り当てることができる分割されたタスクのリストを提案します。

Amazon CodeCatalyst adds task breakdown assistance for issues assigned to Amazon Q

 

★★CodeCatalystに承認ワークフローが追加

 

Developer Tools: CodeCatalyst

CodeCatalystのワークフローに承認ゲートが追加されました!
CI/CDワークフローを一時停止し、手動での承認を要求するように構成することで、追加のテストやセキュリティ対応、最終チェックを実施することができます。

Workflow approvals for Amazon CodeCatalyst

 

★★CodePipelineがステージレベルのロールバックをサポート

 

Developer Tools: CodePipeline

CodePipeline V2がステージレベルで手動または自動のロールバックができるようになりました!
アクションが失敗した際、最後に成功したステージにロールバックが容易に行えることで、本番環境のデプロイ障害の影響を抑えられます。

AWS CodePipeline supports stage level manual and automated rollback

 

Business系

 

★★AppFabricが1Passwordをサポート

 

Business Applications: AppFabric

AppFabricが対応するSaaSアプリケーションに1Passwordが追加されました!
併せて26のSaaSアプリケーションの監査ログを集約し、セキュリティツールやSecurity Lakeに接続して正規化および管理することができます。

AWS AppFabric now supports 1Password

 

★AppFabricがSentinelOne Singularity Cloudをサポート

 

Business Applications: AppFabric

AppFabricが対応するデータソースおよびセキュリティツールにSentinelOne Singularity Cloudが追加されました!
監査ログの集約および強化されたログの集約先として利用でき、アプリケーションのセキュリティ体制を改善可能です。

AWS AppFabric now supports SentinelOne Singularity Cloud

 

End User系

 

★★WorkSpaces Webが2つの大きなインスタンスタイプを追加

 

End User Computing: WorkSpaces

WorkSpaces Webにて、より大きなインスタンスタイプが追加されました!
既存のstandard.regularの2倍のメモリであるstandard.largeと、2倍のコンピューティングおよび4倍のメモリであるstandard.xlargeが提供されます。

Announcing two new larger instance types for Amazon WorkSpaces Web

 

Game系

 

★★【Preview】GameLiftがコンテナをサポート

 

Game Tech: GameLift

マルチプレーヤー向けゲームサーバーの管理や拡張を行うGameLiftがコンテナをプレビューサポートしました!
コンテナによりオンプレミスおよびクラウド、また本番およびテスト環境のそれぞれでシームレスなビルドとデプロイを実現し、またリソースを効率的に扱えます。

Amazon GameLift now includes containers support (Preview)

 

Migration系

 

★★DataSyncがタスクスケジュールの無効化をサポート

 

Migration & Transfer: DataSync

DataSyncにて、タスクスケジュールを無効にできるようになりました!
ストレージシステムのメンテナンス等に対応して一時的な無効化および再開できるほか、構成ミスでタスクが繰り返し失敗する際に自動で無効になることがあります。

AWS DataSync supports disabling task schedules

 

★Transfer FamilyがリモートSFTPサーバーからのファイルのリストをサポート

 

Migration & Transfer: Transfer Family

Transfer Familyにて、SFTPコネクタを使用してリモートSFTPサーバーに保存されたファイルのリストができるようになりました!
リモートSFTPサーバーのファイルに関する事前情報が無い場合でも、リストによりファイル名を取得し、転送を実行することができます。

AWS Transfer Family now lists files from remote SFTP servers using SFTP connectors

 

おわりに

 

今週もきっとどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
…と思ったら週間AWSに先を越されていました!
AWS Summit Londonのタイミングで大量のBedrockのアップデートが出てきてましたね〜。

 

Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。
(2月4週を除く)