2023/11/20〜2023/11/26までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ

目次

はじめに

 

11月4週のAWSアップデートを振り返ってみました。
特定サービスのアップデートが一気に来ていますが、全体的に先週よりかなり控えめかな?

 

可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
引き続き、一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、速報記事をアップしている企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!

 

ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!

アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)

 

Compute系

 

★★EC2セキュリティグループによる接続追跡のアイドルタイムアウトを設定可能に

 

Compute: EC2

EC2にて、接続追跡のアイドルタイムアウトが設定できるようになりました!
TCP、UDPストリーム、UDP一方向セッションにおけるアイドル接続のタイムアウトをENIごとに設定し、接続追跡を最適化することで効率的に管理可能となります。

EC2 Security group connection tracking adds support for configurable idle timeouts

公式ブログ:

[アップデート] セキュリティグループ接続の追跡機能でアイドルタイムアウト指定がサポートされました

 

★★EC2 Image Builderがイメージに対するライフサイクル管理に対応

 

Compute: EC2

EC2 Image Builderで作成されたカスタムAMIとコンテナイメージについて、ライフサイクル管理ができるようになりました!
時間経過で古くなった、あるいは特定期間や特定世代より古いイメージを非推奨、無効化、削除することで、誤った利用の防止やコスト削減が可能です。

EC2 Image Builder now supports image lifecycle management and deletion

DevelopersIO記事:

[アップデート] EC2 Image Builderにライフサイクル機能が追加され、イメージの非推奨化や削除が自動化できるようになりました

 

★EC2 MacインスタンスがmacOS Sonomaに対応

 

Compute: EC2

EC2 MacインスタンスでmacOS SonomaのAMIが提供されました!
x86およびApple Silicon向けいずれのAMIも用意されており、SonomaにおけるウィジェットやSafari Webアプリなどの新機能を利用できます。

Amazon EC2 Mac instances now support Apple macOS Sonoma

 

★Outpostsラックがサービスリンクインターフェイスのスループットメトリクスをサポート

 

Compute: Outposts

OutpostsラックのサービスリンクVIFとローカルデバイス間のネットワークスループットを監視可能になりました!
CloudWatchのIfTrafficIn/IfTrafficOutメトリクスで取得され、ローカルネットワークにおけるパフォーマンスと問題に対処することができます。

AWS Outposts rack supports service link interface throughput metrics

 

Database系

 

★★RDS for PostgreSQLがメジャーバージョン16に対応

 

Database: RDS

RDS for PostgreSQLがメジャーバージョン16をサポートし、16.1が利用可能になりました!
pgactive, pgvector, pg_tle, h3-pg, pg_cron, rdkit, pg_stat_ioといった豊富な拡張機能が追加されています。
RDSではBlue/Greenデプロイが可能です。

Amazon RDS for PostgreSQL now supports major version 16

 

★★RedshiftがGlueの列レベル統計と統合

 

Database: Redshift

RedshiftがGlue Data Catalogの列レベル統計と統合しました!
各列における最大値や最小値、個別の値の数といった統計情報をGlueから自動で取得し、生成するクエリプランを最適化することでデータレイクのパフォーマンスが向上します。

Amazon Redshift announces integration with AWS Glue column-level statistics

 

★★DocumentDB I/O-Optimizedが登場

 

Database: DocumentDB

MongoDB互換のDocumentDBがI/O-Optimizedを追加しました!
I/O集約型アプリケーションに有効なストレージ構成で、I/Oに料金が発生せずインスタンスとストレージでのみ課金されるため、I/Oの高いアプリケーションで最大40%のコスト削減が見込めます。

AWS announces Amazon DocumentDB I/O-Optimized

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon DocumentDBのストレージ設定でI/O-Optimizedが追加されました

 

★★DocumentDBがSageMaker Canvasによるノーコード機械学習をサポート

 

Database: DocumentDB

MongoDB互換のDocumentDBがSageMaker Canvasと統合し、ノーコード機械学習ができるようになりました!
DocumentDBに保存されたデータを簡単かつコード記述無しで機械学習モデルに取り込むことが可能となり、FMを利用したデータ内のコンテンツ要約や、推論による多くの洞察が得られます。

Amazon DocumentDB now supports no-code machine learning with Amazon SageMaker Canvas

 

Network系

 

★★★CloudFrontでKeyValueStoreがリリース

 

Networking & Content Delivery: CloudFront

CloudFrontにKeyValueStoreが登場しました!
CloudFront Functionsの新しいランタイムCloudFront-js-2.0で利用可能で、フラグや環境変数をエッジに保存し、1秒あたり数百万のリクエストを処理できる能力を持っています。

Amazon CloudFront announces CloudFront KeyValueStore, a globally managed key value datastore

公式ブログ:

Introducing Amazon CloudFront KeyValueStore: A low-latency datastore for CloudFront Functions

DevelopersIO記事:

CloudFront KeyValueStoreがリリース。CloudFront Functionsからキーバリューストアを利用可能に!

 

★ALBとNLBがTLS終端でFIPS 140-3をサポート

 

Networking & Content Delivery: ELB

ALBとNLBにて、連邦情報処理標準 (FIPS) 140-3 認定の暗号化モジュールを使用したTLSポリシーをサポートしました!
AWS-Libcryptoを使用し、TLSポリシーを選択することで有効化できます。また、IAM条件キーを用いてOrganizationで使用するTLSポリシーを制限可能です。

Application and Network Load Balancer now supports FIPS 140-3 for TLS Termination

 

Storage系: S3

 

★★★S3のサーバーアクセスログが自動での日付パーティションに対応

 

Storage: S3

S3のサーバーアクセスログが日付ベースでの自動パーティショニングをサポートしました!
有効にすることで、S3へのリクエストのログに時刻に応じたプレフィックスが作成され、AthenaやRedshift Spectrumのパフォーマンス向上とコスト削減に貢献します。

Amazon S3 server access logging now supports automatic date-based partitioning

DevelopersIO記事:

S3のアクセスログが日付ベースのオブジェクトキー形式の出力をサポート。Athenaのパーティションとして利用可能になりました

 

★★★S3が既存バケットでのオブジェクトロックの有効化をサポート

 

Storage: S3

S3が新規バケットだけでなく、既存バケットに対してオブジェクトロックを有効化できるようになりました!
既存オブジェクトに対して個々またはバッチで保持をパラメータを追加することで、予期せぬ上書きや削除から守り、コンプライアンス要件に対応できます。

Amazon S3 now supports enabling S3 Object Lock on existing buckets

 

★★S3 Batch Operationsがシングルステップでバケットやプレフィックスなどの単位で管理可能に

 

Storage: S3

S3 Batch Operationsがオブジェクトを指定する際、バケット、プレフィックス、サフィックス、作成日、ストレージクラスの単位で指定できるようになりました!
ジョブの作成とオブジェクトの指定が効率化され、1回限りまたは定期的なバッチワークロードをあらゆる規模で実行可能になります。

Amazon S3 Batch Operations now manages buckets or prefixes in a single step

 

★★Mountpoint for S3が繰り返しデータアクセスを最適化

 

Storage: S3

Mountpoint for S3にて、繰り返しデータへのアクセスをインスタンスストレージ/メモリ/EBSのいずれかにキャッシュできるようになりました!
複数回読み取る必要があるファイルを毎回S3にリクエストすることがなくなり、機械学習トレーニングを最大2倍速く実行することができます。

Mountpoint for Amazon S3 optimizes for repeated data access

 

★★PyTorch向けのS3 Connectorが登場

 

Storage: S3

PyTorch用のS3 Connectorがリリースされました!
S3への読み取りとリストのリクエストを最適化し、EC2に保存するよりも機械学習トレーニングのチェックポイント保存が最大で40%高速となり、コストとパフォーマンス効率が向上します。

Introducing the Amazon S3 Connector for PyTorch

 

Storage系: EBS

★★★NitroインスタンスでEBS io2 Block Expressボリュームが利用可能に

 

Storage: EBS

EBS io2 Block ExpressボリュームがEC2 Nitroインスタンスで利用できるようになりました!
io1より100倍の耐久性、同価格で20倍のIOPSパフォーマンス、p99.9 I/Oレイテンシと優れた異常値レイテンシ制御を持ち、データベース用途に最適です。

Amazon Elastic Block Store announces io2 Block Express volumes available on all EC2 Nitro instances

 

Security系

 

★★IAM Identity Centerがメンバーの権限を可視化するためのAPIを追加

 

Security, Identity, & Compliance: IAM Identity Center

IAM Identity Centerにて、メンバーおよびグループがアクセスできるAWSアカウントやアプリケーションの一覧をAPIで取得できるようになりました!
定期的なアクセス監査レポートを自動で作成することで、権限の棚卸を簡単に行うことができます。

Announcing AWS IAM Identity Center APIs for visibility into workforce access to AWS

DevelopersIO記事:

[アップデート] IAM Identity Center に「特定ユーザー,グループが持っているアクセス」をリストできるAPIが追加されました

 

★★Verified Permissionsがスキーマ編集時のビジュアルモードを提供

 

Security, Identity, & Compliance: Verified Permissions

Verified Permissionsコンソールにて、JSONエディタに加えてビジュアルスキーマエディタが利用可能になりました!
Cedarポリシー言語を使用しJSONで記述されるスキーマにおいて、ビジュアルによりエンティティ間の関係が視覚化されることで、スキーマの構築と適用が容易になります。

Amazon Verified Permissions now provides an enhanced visual mode for schema editing

DevelopersIO記事:

[アップデート] AWS Verified Access で新機能「ポリシーアシスタント」が使えるようになりました。ポリシーの作成・変更時にちょっと便利になります

 

★★Verified Permissionsがバッチ認可をサポート

 

Security, Identity, & Compliance: Verified Permissions

Verified Permissionsがバッチ認可に対応し、単一のAPIリクエストで単一プリンシパル/リソースに対し最大30件の認可を処理できるようになりました!
アプリケーションへのきめ細やかな認可を実現しつつ、単一ユーザーに対する複数アクションの認可が必要な場合の処理を最適化します。

Amazon Verified Permissions now supports batch authorization

 

Management系

 

★★★Systems Manager Incident Managerがインシデントの考えられる根本原因を提供

 

Management & Governance: Systems Manager

Systems Manager Incident Managerにて、最近のCloudFormationまたはCodeDeployによるデプロイが引き起こしたインシデントの根本原因として考えられる箇所を表示できるようになりました!
インフラまたはアプリケーションの変更が引き起こした問題に対する解決時間が短縮されます。

AWS Systems Manager Incident Manager now identifies probable root causes of incidents

DevelopersIO記事:

[アップデート] SSM Incident Manager でインシデントの潜在的な根本原因となる更新が自動検出出来るようになったので使ってみた

 

★★Distro for OpenTelemetryがログをサポート

 

Management & Governance: Distro for OpenTelemetry

AWS Distro for OpenTelemetry(ADOT)でログが利用可能になりました! CollectorとOpenTelemetry SDK(Java/JavaScript/.NET/Python) を使用してアプリケーションからログを収集し、CloudWatchやOpenSearchなどに送信できるようになります。

Logs support now available in AWS Distro for OpenTelemetry

 

Analytics系: QuickSight

 

★★★QuickSightがBigQueryとの接続に対応

 

Analytics: QuickSight

QuickSightがBigQueryと接続するコネクタを提供し、直接データセットを分析できるようになりました!
DWHとしてBigQueryを使用している多くのワークロードにおいて、QuickSightのSPICEによる迅速な分析やMLベースの高度な分析を実行できます。

Amazon QuickSight now Supports Connectivity to Google BigQuery

公式ブログ(Google Cloud SAとのコラボ記事!):

Unlock the power of unified business intelligence with Google Cloud BigQuery and Amazon QuickSight

 

★★★QuickSightが埋め込みダッシュボードとビジュアルのランタイムフィルタリングとテーマをサポート

 

Analytics: QuickSight

QuickSightにて、埋め込みダッシュボードとビジュアルの実行時フィルタリングとテーマが利用可能になりました!
Embedding SDKを用いて、テーマやフォントを選択、また国別や地域別のグラフへ動的に切り替えるなどができます。

Amazon QuickSight now supports runtime filtering for embedded dashboards and visuals

Amazon QuickSight now supports runtime theming for embedded dashboards and visuals

公式ブログ:

Build custom and interactive dashboards using new runtime capabilities in QuickSight Embedding SDK

 

★★★QuickSightに新しい分析エクスペリエンスが登場

 

Analytics: QuickSight

QuickSightの分析エクスペリエンスが新しくなりました!
3ペインのレイアウトや分析ツールバーが追加されたことで、ワークスペースの整理と主要機能へのアクセスが容易となり、分析をより効率的に行うことができます。

Amazon QuickSight launches a new redesigned analysis experience

公式ブログ:

Introducing new analysis experience on Amazon QuickSight

SunnyCloud記事:

【アップデート】Amazon Quick Sightで新しい分析体験ができるようになりました

 

★★QuickSightがSPICE容量の自動購入に対応

 

Analytics: QuickSight

QuickSightにおいて、SPICE容量が自動購入できる機能が追加されました!
今までは容量が不足した場合でも手動で購入する必要がありましたが、自動購入されることでワークロードの中断を予防することができます。

Amazon QuickSight supports SPICE capacity auto-purchase

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon QuickSight に SPICE 容量超過時の自動購入オプションが追加されました

 

★★QuickSightがEventBridgeによるアセットイベントに対応

 

Analytics: QuickSight

QuickSightのアセットイベントがEventBridgeに送信されるようになりました!
アセットの追加を通知する、ダッシュボードの更新時にバックアップする、開発アカウントから運用アカウントにデプロイするといったアクションが実現可能となります。

Amazon QuickSight now supports asset events using Amazon EventBridge

公式ブログ:

Automate your Amazon QuickSight assets deployment using the new Amazon EventBridge integration

 

★★QuickSightがアセットのアクセス許可とタグのインポート/エクスポートに対応

 

Analytics: QuickSight

QuickSightのimport API/export APIがアセットのアクセス許可とタグに対応しました!
これらのリソースを自動でエクスポートすることで定期バックアップを実現し、またインポートすることで復元や移行を実施することができます。

Amazon QuickSight now supports export and import of asset permissions and tags

 

Analytics系: EMR

 

★★EMR StudioがCodeWhispererに対応

 

Analytics: EMR

EMR StudioノートブックでCodeWhispererが使えるようになりました!
Pythonでのコード作成に対応し、入力したコードやコメントの文字列に対してリアルタイムで推奨事項が提案され、コーディング効率が向上します。

Amazon EMR Studio now supports Amazon CodeWhisperer

 

★★EMR Studioが大阪を含む4リージョンでサポート

 

Analytics: EMR

EMR Studioが大阪を含む4リージョンにて利用可能になりました!
フルマネージドなJupyterノートブックを利用し、CodeWhispererなどを活用して分析アプリケーションを開発、視覚化、デバッグすることができます。

Amazon EMR Studio is now available in 4 new AWS Regions

 

★★EMR on EC2クラスターが5分以内に起動可能に

 

Analytics: EMR

EMR on EC2のクラスターにおける起動速度が35%速くなり、5分以内に起動するようになりました!
EMRバージョン6.12を選択するだけで適用され、一時クラスターによる短時間のジョブを多く利用するワークロードで有用です。

Customers can now launch their Amazon EMR on EC2 clusters in 5 minutes or less

 

★★EMR on EKSでApache Flinkが利用可能に

 

Analytics: EMR

EMR on EKSがEMR 6.15以降のリリースでApache Flinkをサポートしました!
リアルタイムのストリーミングデータ変換や分析をEKSで実行することで、Flinkアプリケーションの構築と設定を簡素化し、リソースの使用率を向上させることができます。

Apache Flink is now generally available for Amazon EMR on EKS

 

★EMR on EKSが大阪を含む3リージョンに対応

 

Analytics: EMR

EMR on EKSが大阪を含む3リージョンで新たに利用できるようになりました!
EKS上でSparkアプリケーションを動作させ、効率良くビッグデータフレームワークを展開することができます。

Amazon EMR on Amazon EKS is now available in 3 additional regions

 

Analytics系: その他

 

★★★Kinesis Data StreamsがLambdaのクロスアカウントアクセスに対応

 

Analytics: Kinesis Data Streams

Kinesis Data Streamsがリソースベースのポリシーに対応し、異なるアカウントのLambdaを指定して起動できるようになりました!
チームごとに分かれたアカウントでストリーミングデータをコピーせずに処理できるため、コスト削減やパイプラインの簡素化が期待できます。

Amazon Kinesis Data Streams launches cross-account access with AWS Lambda

 

★★AthenaがプロビジョンドキャパシティのCloudWatchメトリクスを提供

 

Analytics: Athena

Athenaのプロビジョンドキャパシティに関するCloudWatchメトリクスが利用可能になりました!
データ処理ユニット(DPU)におけるコンピューティングの使用状況を可視化し、各クエリで使用されるキャパシティを把握することができます。

Amazon Athena adds CloudWatch metrics for Provisioned Capacity

 

★★GlueサーバーレスSpark UIおよびObservabilityメトリクスが登場

 

Analytics: Glue

GlueにサーバーレスApache Spark UIとObservabilityメトリクスが追加されました!
前者はSparkジョブに関する詳細情報を取得可能な機能で、後者は信頼性やパフォーマンスといった可観測性に関するCloudWatchに出力可能なメトリクスを提供します。

Announcing AWS Glue serverless Spark UI and observability metrics

公式ブログ(追加機能ごとに分かれています):

Introducing AWS Glue serverless Spark UI for better monitoring and troubleshooting

Enhance monitoring and debugging for AWS Glue jobs using new job observability metrics

 

★★Glueが機密データ管理のためのエンティティレベルなアクションを追加

 

Analytics: Glue

Glueが機密データ検出機能がエンティティレベルでの検出やアクションを実行できるようになりました!
検出の感度を細かくしてより正確にエンティティを検出・分類したり、エンティティごとに表示オプションを設定したりすることが可能です。

AWS Glue announces entity-level actions to manage sensitive data

 

★★OpenSearchがバージョン2.11をサポート

 

Analytics: OpenSearch

OpenSearchの新しいバージョン2.11が利用可能になりました!
ハイブリッド検索クエリ、マルチモーダル検索、ニューラルスパース検索といったLLM RAGアプリケーションでも有用な機能が複数含まれています。

Amazon OpenSearch Service now supports OpenSearch version 2.11

 

★★Lake Formationのデータフィルターがネストされたデータに対するアクセス許可をサポート

 

Analytics: Lake Formation

Lake Formationのデータフィルターにて、ネストされたテーブルのサブフィールドに対してアクセス許可を付与できるようになりました!
購入テーブルに対し、住所などの個人情報を制限して日付や購入タイプはアクセス可能とするなど、データ構造に応じたより柔軟なニーズに応えます。

AWS Lake Formation data filters now support permissions on nested data

 

★Entity ResolutionがHIPAAに準拠

 

Analytics: Entity Resolution

Entity ResolutionがHealth Insurance Portability and Accountability Act (HIPAA)の対象となりました!
ヘルスケアおよびライフサイエンスの分野において、電子医療記録(EHR)、診断検査機関、保険請求、医療機関といった患者記録を照合し、リンクできるようになります。

AWS Entity Resolution is now Health Insurance Portability and Accountability Act (HIPAA) eligible

 

Developer系

 

★★★コマンドライン向けCodeWhispererがプレビュー提供

 

Developer Tools: CodeWhisperer

CLI向けのCodeWhispererがプレビューリリースされました!
CLIの補完やインラインドキュメントの表示、自然言語のインプットからbashへの変換といった2つの主要機能が利用できるようになります。

以下に対応しています。

  • macOSのbash, zsh, fish
  • Terminal, iTerm2, Hyper
  • Visual Studio Code, JetBrainsのビルトインターミナル

Introducing Amazon CodeWhisperer for command line (preview)

公式ブログ:

Introducing Amazon CodeWhisperer for command line

DevelopersIO記事:

Amazon CodeWhispererでAWS CLIのコマンドをtext to commandしてみる

 

★★CodePipelineがソースリビジョンのオーバーライドによるパイプライン実行をサポート

 

Developer Tools: CodePipeline

CodePipelineのV2パイプライン実行時、最新リビジョンだけでなくソースリビジョンのオーバーライドを選択できるようになりました!
ソースリビジョンで障害が発生した際、以前の正常なリビジョンでオーバーライドし、本番環境をロールバックすることが可能です。

AWS CodePipeline supports starting a pipeline execution with source revision overrides

DevelopersIO記事:

[アップデート]AWS CodePipelineでソースリビジョンを上書きして実行できる機能がリリースされました

 

Front-End系: Amplify

 

★★★Amplifyが次世代のバックエンド構築機能を提供

 

Front-End Web & Mobile: Amplify

AmplifyがGen 2をプレビュー提供開始しました!
TypeScriptを使ったフルスタックアプリの実現、CodeWhispererとの統合、クラウドサンドボックス、柔軟なデプロイオプション、CDK COnstructの追加など、開発に役立つ多くの機能が追加されています。

AWS Amplify launches next generation of backend building capabilities

公式ブログ:

Introducing the Next Generation of AWS Amplify’s Fullstack Development Experience

 

★★Amplify Hostingがサーバーサイドレンダリング可能なフレームワークを追加

 

Front-End Web & Mobile: Amplify

Amplify Hostingにて、サーバーサイドレンダリング(SSR)を使用するNuxt, SvelteKit, Astro, Expressといったフレームワークが利用できるようになりました!
既存のNext.jsに加え、フルマネージドSSRアプリケーションの幅が広がり、デプロイやホスティングを簡単に行うことが可能です。

AWS Amplify Hosting extends server-side rendering (SSR) support to additional frameworks

公式ブログ:

Introducing Support for Hosting Any SSR app on AWS Amplify Hosting

 

IoT系

 

★★IoT TwinMakerがエンティティモデリングの新機能をリリース

 

Internet of Things: IoT TwinMaker

IoT TwinMakerがデジタルツインに対するエンティティモデリングの新機能を3つ追加しました!
更新などにおけるメタデータの一括操作、サービスクォータの増加、複合コンポーネントタイプの作成が含まれ、より効率的かつ迅速にデジタルツインをモデル化やデプロイ、拡張できるようになります。

AWS IoT TwinMaker launches new features to improve the digital twin entity modeling experience

 

★★IoT SiteWiseがメタデータとテレメトリデータを取得するQuery APIをサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWiseがExecuteQuery APIを追加しました!
単一のAPIリクエストを使用し、機器から取り込んだデータのうちメタデータとテレメトリデータを取得することで、一意の識別子の学習やマッピングが不要となり、効率的にクエリができます。

AWS IoT SiteWise announces Query API for metadata, and telemetry data retrieval

 

★★IoT SiteWiseがバッファリングおよびバッチ化された測定データの取り込みをサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWiseがストリーミングでのデータ取り込みに加え、バッファリングしてバッチで取り込めるようになりました!
リアルタイム性を求められない機械学習やBI分析のユースケースにおける取り込みが効率的となり、コスト削減が期待できます。

AWS IoT SiteWise supports ingestion of buffered and batched measurement data

 

★★IoT SiteWiseがメタデータの一括インポート、エクスポート、更新をサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWiseが産業機器のメタデータを一括でインポート、エクスポート、更新するためのAPIを追加しました!
機器モデルと資産のメタデータを外部または他のAWSアカウントから移行可能となるほか、TwinMakerのメタデータ一括操作も同一APIを使用することができます。

AWS IoT SiteWise now support bulk import, export and update of metadata

 

★★IoT SiteWiseがLookout for Equipmentによる多変量異常検出をサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWiseがLookout for Equipmentと履歴やリアルタイムの機器データを統合し、産業機器の多変量異常検出ができるようになりました!
統合セットの構築やコードの記述をすることなく、Lookout for Equipmentとデータを直接動悸し、機械学習モデルを容易に構築することが可能です。

AWS IoT SiteWise now supports multi-variate anomaly detection with Amazon Lookout for Equipment

 

★IoT SiteWiseがアセットモデルコンポーネントをサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWiseがアセットモデルコンポーネントに対応し、再利用可能なコンポーネントから新しいアセットモデルを作成したり、バリエーションを簡単に表現できるようになりました!
産業機器の標準化を実現するアセットモデルのコンポーネントを独自に利用することで、柔軟性と効率が向上します。

AWS IoT SiteWise now supports Asset model components

 

★★IoT SiteWiseが産業データ用の新しいストレージ層を提供

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWiseがフルマネージドなウォームストレージを追加しました!
S3とほぼ同料金で大量の履歴データを保存することができ、既存のホットおよびコールドのストレージ層と組み合わせてコスト効率を向上させます。

AWS IoT SiteWise announces a new storage tier for industrial data

 

★IoT SiteWiseがユーザー定義の一意な識別子をサポート

 

Internet of Things: IoT SiteWise

IoT SiteWiseがアセット、アセットモデル、プロパティ、階層に対し、ユーザー定義の一意な識別子を利用できるようになりました!
自動生成IDの代わりに利用でき、また外部IDフィールドが追加されたことで、他のシステムとのマッピングが容易となり一貫した制御を実現することが可能です。

AWS IoT SiteWise now supports user-defined unique identifiers

 

Business系

 

★★Amazon ConnectにCustomer Profiles Flow blockが追加

 

Business Applications: Connect

Amazon Connectに新機能であるCustomer Profiles Flow blockが追加されました!
ドラッグアンドドロップ形式のフローエディタで、詳細な顧客情報にアクセスし、設定やプロファイルとの関連付けを行い、自動応答音声を簡単にパーソナライズすることもできます。

Customer Profiles Flow block simplifies authentication and retrieval of customer profile information.

 

その他

 

★Advertising and Marketing Technologyコンピテンシーが登場

 

Others: AWS Partners

PartnerにAdvertising and Marketing Technology(AMT)コンピテンシーが追加されました!
顧客データの管理、データコラボレーション、広告プラットフォーム、カスタマーエクスペリエンスなどのカテゴリで厳格な基準を満たすパートナーが認定されます。

Introducing the AWS Advertising and Marketing Technology Competency

 

おわりに

 

今週もどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!
re:Invent前のアップデートラッシュは先週がピークだったようですね!
ついにre:Invent、どんなアップデートが来るのか今から楽しみです。

 

Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。