2024/4/15〜2024/4/21までのAWSアップデートを振り返ってみた #しむそく #しまがじ

目次

はじめに

 

4月第3週のAWSアップデートを振り返ってみました!

 

可能な限りアップデートの内容を理解してまとめていますが、若干知識の浅いサービスや分野はコメントが軽めとなることがあります。ご了承ください。
一部のアップデートにおいて、AWS公式のブログと、各企業ブログなどへのリンクを参考として掲載しています!

 

ジャンルごとに大別しつつ、個人的に注目度が高いほど★を増やしています。
アツいアップデートだけ流し読みしたい場合は★★や★★★を追っていきましょう!

アップデートの見出しは日本語訳しています!(時期によっては既に日本語の記事が出ているものもあります)

 

Compute系

 

★SimSpace Weaver SDK v1.17.0がリリース

 

Compute: SimSpace Weaver

SimSpace WeaverのSDK v1.17.0が利用可能になりました!
C++, Python, Unreal Engine, Unityにプロジェクトテンプレートに利用可能なサンプルが追加され、ヘルパースクリプトを含みローカルやAWS上ですぐに利用できるようになっています。

AWS SimSpace Weaver app SDK v1.17.0 now available

 

Containers系

 

★★EKSが分割コスト配分データを提供

 

Containers: EKS

コストと使用状況のレポート(CUR)にて、EKSの分割コスト配分データを確認できるようになりました!
リソースの使用率に基づいてPodレベルのコストを詳細に表示し、チームごとのコスト配分や、未使用のリソース発見によるコスト最適化を行えます。

AWS launches Split Cost Allocation Data for Amazon EKS

 

Database系

 

★Nodestream向けのNeptuneコネクタ、NodeStreamのParquet入力形式、SBOMが追加

 

Database: Neptune

Neptuneにて、Nodestream向けのNeptuneコネクタ、Nodestream Parquetファイル形式, Nodestream SBOMがサポートされました!
Neptune 1.2.1.1以降およびNeptune Analyticsで利用でき、Nodestreamのデータ取り込みやSBOMデータ分析が利用できます。

Announcing Amazon Neptune connector for Nodestream, Parquet, and SBOM

 

★RDS for PostgreSQLがTrusted Language Extensionsのクライアント認証フックをサポート

 

Database: RDS

RDS for PostgreSQLのTrusted Language Extensions(pg_tle)に複数の機能追加がありました!
既存の認証プロセスに対する追加のチェックを実行して独自の関数を実装できるクライアント認証フックや、パスワードチェック、カスタムデータ型などを含みます。

Amazon RDS for PostgreSQL supports client authentication hook for Trusted Language Extensions

 

★RDS for Oracleでx2iednインスタンスを利用可能なリージョンが増加

 

Database: RDS

大阪を含む8リージョンのRDS for Oracleで、新たにx2iednインスタンスを利用できるようになりました!
インメモリで大規模なデータセットを処理するワークロードに対して高速なパフォーマンスが提供されるインスタンスタイプです。

Amazon RDS for Oracle extends support for x2iedn in additional AWS regions

 

★RDS for SQL Serverがバージョン2022 CU12をサポート

 

Database: RDS

RDS for SQL Serverがマイナーバージョン2022 CU12を提供しました!
Express, Web, Standard, Enterprise全てのエディションで利用可能で、パフォーマンスやセキュリティの向上が含まれています。

Amazon RDS for SQL supports minor version 2022 CU12

 

★RDS for OracleがOracle Application Express(APEX) Version 23.2をサポート

 

Database: RDS

RDS for Oracleにて、Oracle Application Express(APEX)バージョン23.2が利用できるようになりました!
19cおよび21cバージョンで有効で、APEXの利用によりWebブラウザ内でデータベース中心のWebアプリケーションが簡単に作成できます。

Amazon RDS for Oracle now supports Oracle Application Express (APEX) Version 23.2

 

★RDS Custom for OracleがSE2をサポート

 

Database: RDS

RDS Custom for Oracleにて、Oracle Database Standard Edition 2が利用可能になりました!
12.1.0.2, 12.2.0.1, 18c, 19cのバージョンがデプロイでき、19cではプラガブルデータベース(PDB)をホストするマルチテナント コンテナデータベース(CDB)が作成できます。

Amazon RDS Custom for Oracle now supports Oracle Database Standard Edition 2

 

Storage系

 

★Elastic Disaster RecoveryがOutposts Rackをサポート

 

Storage: DRS

Elastic Disaster Recovery(DRS)がOutpostsラックに対応しました!
データのレプリケーションとリカバリの宛先にOutpostsを設定でき、AWSクラウドと同様のディザスタリカバリを実現できます。

AWS Elastic Disaster Recovery now supports AWS Outposts Racks

 

Integration系

 

★★MWAAに大きな環境サイズが追加

 

Application Integration: MWAA

Managed Workflows for Apache Airflow(MWAA)の環境サイズに、XLと2XLが追加されました!
それぞれワーカーやWebサーバーなどのリソースがLの2倍および4倍で、より大きなワークフローや複雑なタスクに対応します。

Amazon MWAA adds larger environment sizes

 

Management系

 

★★★CloudFormationのChangeSetsがより詳細なプレビューを提供

 

Management & Governance: CloudFormation

CloudFormationのChangeSets(変更セット)が強化され、より詳細な情報を確認できるようになりました!
対象リソースのプロパティや削除ポリシーなどの属性の他、Ref/GetAttやSecrets Manager/Parameter Storeなどの参照もプレビュー可能です。

AWS CloudFormation ChangeSets now offer enhanced change visibility for deployments

DevelopersIO記事:

[アップデート]AWS CloudFormationの変更セットの差分がプロパティレベルで確認できるようになりました

iret media記事:

CloudFormationの変更セットがアップデートされ、リソースの更新前後の値が分かるようになりました!

 

★★★CloudWatch Internet Monitorがウェザーマップを提供

 

Management & Governance: CloudWatch

CloudWatch Internet Monitorのコンソールから、インターネット天気図(weather map)が確認できるようになりました!
世界中の都市やサービスプロバイダなどで発生したインターネットに関する問題が、コンソール上で誰でも地図として表示できます。

Monitor internet outage using the weather map in CloudWatch Internet Monitor

DevelopersIO記事:

[アップデート] Amazon CloudWatch インターネットモニターが無料の Internet Weather Map 機能を提供するようになりました

 

★★Well-Architected Tool Connector for Jiraがリリース

 

Management & Governance: Well-Architected Tool

Well-Architected Tool Connector for Jiraが提供されました!
ベストプラクティスに対する問題をJiraチケットとして管理し、完了時にWell-Architected Toolを自動で更新するように構成できるため、効率が高まります。

Announcing the AWS Well-Architected Tool Connector for Jira

DevelopersIO記事:

[アップデート] AWS Well-Architected Tool と Jira を同期してワークロードのアセスメント状況を Jira プロジェクトで管理できるようになりました

Sunny Cloud記事:

AWS Well-Architected ツールからJiraへ連携できるようになりました

Zenn記事ピックアップ:

AWS Well-Architected ToolとJIRAの連携方法

 

★★Config advanced queriesをサポートするリソースタイプが35追加

 

Management & Governance: Config

Configのadvanced queriesに対応するリソースタイプが35種類追加されました!
AWS::AppMesh::Mesh, AWS::Connect::Instance, AWS::SSM::Documentなどで、構成のメタデータやコンプライアンス状態をクエリすることができます。

AWS Config advanced queries support 35 new resource types

 

Security系

 

★★IAM Roles Anywhereが証明書のマッピングルール定義をサポート

 

Security, Identity, & Compliance: IAM

IAM Roles Anywhereが、証明書からのデータマッピングルールを定義できるようになりました!
マッピングする項目(属性)を必要なもののみ選択することで、IAMポリシー条件に含めるセッションタグが簡素化されます。

IAM Roles Anywhere now supports modifying the mapping of certificate attributes

 

★★IAM Identity CenterがCodeWhisperer向けに90日のセッションを提供可能に

 

Security, Identity, & Compliance: IAM Identity Center

CodeWhispererをIAM Identity Centerで認証する際、他のセッションとは独立して90日までのセッションをIDEで利用できるようになりました!
アクセスポータルや他のサービスと同じ15分〜90日の設定とは別にセッションを保持できるため、IDE上での頻繁な再認証が不要となります。

AWS IAM Identity Center adds independent 90-days session duration for Amazon CodeWhisperer

 

★ArtifactにAccessibility Conformance Reports(ACRs)が追加

 

Security, Identity, & Compliance: Artifact

AWS Artifactに、アクセシビリティを実証するAccessibility Conformance Reports(ACRs)がドキュメントとして追加されました!
ITI Voluntary Product Accessibility Template(VPAT®)を利用し、AWS製品およびサービスに対して様々なアクセシビリティ標準を参照しています。

Announcing Accessibility Conformance Reports (ACRs) in AWS Artifact

 

Analytics系

 

★★★QuickSightがPrivateLinkをサポート

 

Analytics: QuickSight

QuickSightがPrivateLink(インターフェース型VPCエンドポイント)を利用できるようになりました!
パブリックインターネットを経由せずVPNやDirectConnect、VPC内からといったアクセス制御を実現します(静的アセットをCloudFrontから取得できる必要があります)。

AWS PrivateLink now supports Amazon QuickSight

 

★★★QuickSightがIAM Identity Centerのアカウントインスタンスをサポート

 

Analytics: QuickSight

QuickSightのサブスクリプション作成時に、IAM Identity Centerのアカウントインスタンスを選択できるようになりました!
OrganizationのIAM Identity Centerインスタンスから分離し、単一のアカウントでユーザーやグループを管理することができます。

Amazon QuickSight now supports account instances of IAM Identity Center

Sunny Cloud記事:

【アップデート】Amazon QuickSightがIAM Identity Centerのアカウントインスタンスをサポートしました

 

★★Athenaがfederated queryのパススルーをサポート

 

Analytics: Athena

Athenaのfederated queryにパススルー機能が追加されました!
クエリ先のRedshiftやDynamoDBといったデータソースの独自関数やクエリ言語などが利用できるようになり、PartiQL言語やSELECTクエリなどAthenaだけでは実現できない方式のクエリを実行できます。

Amazon Athena announces federated query pass-through

 

★★Data FirehoseがSnowflake Snowpipe Streamingと統合

 

Analytics: Data Firehose

Data FirehoseがSnowflake Snowpipe Streamingと統合し、Snowflakeへ簡単にストリームできるようになりました!
通常のマイクロバッチ方式であるSnowpipeと比べ、Snowpipe Streamingを使用することで一時ストレージをスキップし、効率が向上します。

Stream data into Snowflake using Amazon Data Firehose and Snowflake Snowpipe Streaming

 

★EMR on EKSがApache Livyをサポート

 

Analytics: EMR

EMR on EKSがApache Livyに対応しました!
Livyエンドポイントを作成し、RESTインターフェースによりSparkジョブを簡単に送信できるようになるとともに、認証によるアクセス制御が行えます。

Amazon EMR on EKS now supports Apache Livy

 

Machine Learning系

 

★★★Claude 3 OpusがBedrockで利用可能に

 

Machine Learning: Bedrock

Anthropic Claude 3 OpusがオレゴンリージョンのBedrockで利用できるようになりました!
Claude 3ファミリーの最上位モデルで、複雑なタスクの遂行、データや画像に対する高度な分析をAPIで安全に呼び出すことができます。

Anthropic’s Claude 3 Opus model now available on Amazon Bedrock

公式ブログ:

Anthropic’s Claude 3 Opus model is now available on Amazon Bedrock

KAG Qiita記事:

Claude 3最強のOpusがついにAWSのBedrockに来た!!

DevelopersIO記事:

Claude 3 Opus が Amazon Bedrock で利用可能になりました

Serverworksブログ記事:

Amazon BedrockでClaude 3 Opusが利用可能になりました

Claude 3 Opus の実力を Amazon Bedrock でいろいろな「こけし」の画像を使って確認する

 

★★★Llama 3 FMがSageMaker JumpStartで利用可能に

 

Machine Learning: SageMaker

Metaの最新基盤モデルであるLlama 3が、東京を含む5リージョンのSageMaker JumpStartで利用できるようになりました!
8Bから70Bまでのパラメータサイズからユースケースに応じて選択でき、SageMaker StudioまたはPython SDKで簡単にデプロイが可能です。

Meta Llama 3 foundation models now available on AWS

 

★★SageMaker StudioでProjectsが利用可能に

 

Machine Learning: SageMaker

現行のSageMaker StudioでもSageMaker Projectsが有効にできるようになりました!
組織内でCI/CD用の開発環境をセットアップし、コードリポジトリの管理やビルド、アーティファクトの共有を行えます。

Amazon SageMaker enables Projects in SageMaker Studio

 

★★SageMaker Studioのノートブックがインタラクティブなデータ探索とSQLクエリ実行をサポート

 

Machine Learning: SageMaker

SageMaker StudioのJupiterLabノートブックにSQL拡張機能が追加されました!
Glueを経由してAthena, Redshift, Snowflakeなどに安全かつシームレスに接続し、SQLとPythonを使用して直接データを探索および変換することができます。

Amazon SageMaker Studio Notebooks supports interactive data exploration and SQL query execution

 

★★Personalizeがソリューションの自動トレーニングをサポート

 

Machine Learning: Personalize

Amazon Personalizeにて、ソリューションを自動トレーニングできるようになりました!
頻度を設定して自動で再トレーニングすることで新しいソリューションバージョンが作成され、モデルドリフトを軽減してユーザーの嗜好に追従します。

Amazon Personalize now offers automatic solution training

 

★★Neuronが投機的デコードとvLLMをサポート

 

Machine Learning: Neuron

生成AI向けインスタンス用のSDKであるNeuronにて2.18がリリースされました!
Pytouch 2.1の安定サポートや、vLLMによる連続バッチ処理、LLM推論の性能が向上される投機的デコードのサポートなどが追加されています。

AWS Neuron introduces speculative decoding and vLLM support

 

★HealthOmicsがS3 APIを使用したシーケンスストアの読み取りをサポート

 

Machine Learning: HealthOmics

オミックスデータを取り扱うためのHealthOmicsにて、S3 APIを使用してシーケンスストアを読み取れるようになりました!
S3アクセスポイント経由でシーケンスストアなど各オブジェクトのS3 URIが提供されるため、カスタマイズ不要でS3互換ツールからデータを読み取れます。

AWS HealthOmics announces support for reading sequence stores through Amazon S3 APIs

 

Developer系

 

★★CodeCatalystにAWS PDKのblueprintが追加

 

Developer Tools: CodeCatalyst

CodeCatalystのblueprintに、AWS Project Development Kit(PDK)が追加されました!
モノレポの形で、フルスタックアプリケーション用プロジェクトの構築と管理に必要なAPI定義、CI/CD、ドキュメントなどを簡単にデプロイし、セットアップできます。

Introducing the AWS PDK blueprints in Amazon CodeCatalyst

 

★Correttoの2024年4月の四半期アップデートが提供

 

Developer Tools: Corretto

Amazon CorrettoによるOpenJDKの長期サポート(LTS)および機能リリース(FR)向けの四半期アップデートが提供されました!
セキュリティの更新を含む、Corretto 22.0.1, 21.0., 17.0.11, 11.0.23, 8u412の各バージョンが利用可能です。

Amazon Corretto April, 2024 quarterly updates

 

End User系

 

★★WorkSpacesにおけるBYOLの運用が簡素化

 

End User Computing: WorkSpaces

WorkSpacesにて、サポートチケットなしで複数のAWSアカウントをAPIによりリンクできるようになりました!
専用インフラストラクチャをリンクされたアカウント間で効率的に共有し、BYOLの運用を柔軟に行うことができます。

Amazon WorkSpaces helps simplify Bring Your Own License (BYOL) account management

 

Migration系

 

★Mainframe Modernizationがランタイム環境に対する高度な構成をサポート

 

Migration: Mainframe Modernization

Mainframe Modernizationにて、モダナイズされたメインフレームアプリケーションのマネージドランタイム環境に対する高度な制御を行えるようになりました!
リファクタリングされたアプリケーションにEFSアクセスポイントを構成する機能などが追加されています。

AWS Mainframe Modernization introduces advanced configurations for runtime environments

 

その他

 

★★Partner Centralがユーザー管理機能を強化

 

Others: Partner Network

Partner Centralのユーザー管理エクスペリエンスが向上しました!
外観アップデートのほか、独自の権限セットをユーザーロールに割り当ててシームレスに新規ユーザーを招待できるようになり、ユーザー管理が効率化します。

AWS Partner Central launches enhanced user management capabilities

 

★Partner Centralにセルフサービスタスクが追加

 

Others: Partner Network

Partner Centralにパートナー向けのセルフサービスタスクが登場しました!
APN加入初期のパートナーに対し、セレクトティアの達成をガイドするパーソナライズされたタスクが提供されます。

New self-service tasks for Services Partners in AWS Partner Central

 

★Partner CRM Connectorが将来の日付の契約をサポート

 

Others: Partner Network

Partner CRM Connector for Salesforceが将来の日付の契約や契約ベースのオファーを作成できるようになりました!
併せてMarketplaceとAPN Customer Engagement(ACE)によるプライベートオファーに関する利便性を向上する更新があり、柔軟な管理が実現されます。

AWS Partner CRM Connector now supports future dated agreements

 

おわりに

 

今週もきっとどこよりも早いアップデートまとめをお送りしました!

 

Twitterアカウントでは可能な限り日々のアップデートを紹介しているので、そちらもチェックしてみてください!
ハッシュタグ #しむそく も2023/10/20以降の更新に付与しています!流し読みしたいときにどうぞ。
(2月4週を除く)